医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

大いなる待機

2024-08-29 04:22:46 | 薬局
生き残るには3兆円規模を考える。

27日の日経新聞の「ドラッグストア大再編2」が気になった。
2010年ころにドラッグストアが世界的に生き残るには、最低2兆円の売上規模が必要と言われたそうだ。
そんな2兆円規模が見えてきた。
ウエルシアHD(1兆1,442億円)とツルハHD(9,700億円)の統合である。
きっかけは投資ファンドによるが、裏で糸を引いているのはイオンである。
先ほどの2兆円規模の話も実はイオンの会議室の中だそうだ。
ところが今では2兆円どころか、生き残りは3兆円規模に膨れ上がっている。
そうなると残りの1兆円が気になる。

日経新聞によると、次のターゲットは北陸を地盤とするクスリのアオキ(3,809億円)あたりがどうなるのか。
意味深な内容である。
イオンはクスリのアオキにも資本算入している。
それよりもウエルシアとツルハを統合させるきっかけとなった投資ファンドも絡んでいる。
投資ファンドの出方によっては3社統合もあり得る。
でも、3社統合しても2兆5,000億円程度にしかならない。
3兆円には届かない。

先ほどの投資ファンドが絡む会社にアインHDがある。
いつの間にか株を買い足し、昨年10月までが9%程度だったのが、今では15%を超えていて筆頭株主になっている。
アインHDの売上は3,998億円である。
ジグソーパズルのように組み立てていくと、何となく3兆円が見えてくる。

3兆円になるとどうなるのかだが、ドラッグストア業界ではアジア首位の世界企業になるそうだ。
日本の人口は減少傾向が強い。
人口減少は市場の縮小になる。
いつまでも日本市場にへばりついていては企業の成長は望めない。
先ずは、世界で戦える3兆円規模を確保して打って出る。
そんな野望を親が持っているのではないだろうか。

その時にしぼむ日本市場の中で唯一伸びが期待できるのが調剤市場かもしれない。
ドラッグストアは調剤の外部委託に大いなる期待を持っている。
処方箋が面に広がる可能性が高い電子処方箋に大いなる期待を持っている。
中小薬局が息切れするタイミングに大いなる期待を持っている。
調剤報酬が厳しくなり、薬価差益も圧縮されて調剤単独では将来的に厳しくなることに大いなる期待を持っている。

大いなる期待を大いなる待機に私は期待を持っている。
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