組織の組成の違いを感じさせる。
当社では他に先駆けて7月13日の「薬局経営の知恵袋」、さらに21日のオンラインセミナーで、8月から施行されるガバナンスに関する特集セミナーを開催した。
それなりの反響があったが、案内をしてちょっと驚いたのは、ガバナンスを知らない人が多かったってことである。
ほとんどの薬剤師は「地域連携薬局」などの認定薬局制度が始まることは知っていた。
ところが薬局開設者や管理薬剤師にとって、不測の事態へのガバナンス体制については興味がないようだ。
何かあっても…知らんけど!
このブログでも何回か取り上げている。
厚生労働省から出されたガイドラインでは、管理薬剤師に求められる資質として薬局勤務経験が5年以上必要とある。
さらに認定薬剤師などの資格なども必須となっている。
薬局を管理する上で、上記の要件で問題が生じないというわけではないと思う。
大事なのは管理者としてのマネジメント能力じゃないだろうか。
そうは言っても能力は形にも目にも見えてこない。
そんな管理薬剤師を薬局開設者は選任する義務が生じる。
なぜ管理薬剤師としてふさわしいのかが問われる。
これに関して日本チェーンドラッグストア協会では5年じゃなく3年でいいのではと独自のガイドラインを示している。
日本薬剤師会でもガイドラインを出したようだ。
そこには5年経験が必要として、5年以上の経験がない薬剤師は新規開局すらすべきではないとかなり強硬な発言をしている。
日本ドラッグストア協会や日本保険薬局協会などの会員は、かなりの店舗数を抱えた会社が多い。
そうなると多少の新人でも本部からのサポートで管理薬剤師にならざるを得ない場合が生じる。
ところが日本薬剤師会の多くは1店舗または近隣の数店舗での運営で、薬剤師の勤務はほぼ固定的じゃないかと思う。
そうなると日本薬剤師会にとっては、なんら5年は問題がないが、他の組織になるとそれなりの移動に配慮が必要になる。
どうもいつもかみ合わないような気がする。
確かに、新規開局は1年以上の経験が必要かもしれない。
未経験にもかかわらず、まったくの独立で薬局を始める勇気は称賛に値する。
ある程度の規模の会社は、経験が少なくてもエリアマネジャーなどの存在が、サポートできる体制なら管理薬剤師でもいいじゃないだろうか。
若いうちから何でも経験することはいいことだと思う。
そのためのエリアマネジャーじゃないのか。
流石に5年はちょっとちょっと。
3年もあれば一丁前のような気がする。
大学を卒業すると24歳だからね。