ドラッグの波が押し寄せてくる。
いつどこで何が起こるかわからない不安をもたらすのが自然災害である。
地球温暖化が引き起こすのか線状降水帯は各地に甚大なる被害を起こしている。
また、相次ぐ地震は南海トラフなのか都市直下型なのか、いつ起きても不思議でない。
何となく兆候が分かっていても人は「まさか」と、あえて信じたくないことに目を背ける。
私は何度もドラッグストアの脅威について伝えてきた。
あまり効果が期待できないかもしれないが、それなりの対応策も伝えてきたつもりだ。
その脅威が本物になりつつある。
すでに伝えた部分としては最も大きな存在であるウエルシアの調剤売上が、今年1年間で11.3%アップの196.3億円の上乗せとなる。
2番手に控えるスギも194億円の16.5%アップだ。
信じられない数字を掲げている。
他にもツルハの先期実績は930億円(+8.7%)、マツキヨとココカラファインの連合体は1,211.9億円である。
ちょっと出遅れ気味だがクスリのアオキは304.8億円(+11.6%)である。
そのクスリのアオキは7月1日に調剤併設ドラッグストアを40店舗オープンさせている。
さらに驚くのは年内に100店舗にもっていくそうだ。
ドラッグストアが調剤に殴り込みをかけるきっかけは薬剤師の確保にある。
薬学生の約4割は奨学金を受けているらしい。
その奨学金は卒業時に1,000万円を超えることもある。
奨学金の返済のために、高給な就職先を選択せざるを得ない状況があると聞く。
自分の人生はそれでいいのだろうか。
薬剤師になって何がしたかったのだろうか。
それにしても明らかにドラッグストアの調剤シフト戦略が急速に始まっている。
中規模ドラッグストアのグループである日本ドラッグチェーン会(NID)は、今後の生き残り戦略として調剤売上を引き上げることを強調した。
収益強化だそうだ。
やっと処方箋の扱いが重要だと気づいたようだ。
もっと早くからこのブログを見ていれば良かったのに。
そんなことはないか。
この大きな波(メガトレンド)を知りながら「まさか」などと高をくくっているととんでもないことになる。
先ずは、近所のドラッグストアで買い物しながら敵地視察をする。
さらに門前、敷地内薬局に何気なく入り待合で様子を見る。
それを踏まえて自社の強みを考えてみる。
どうでもいいことが意外に強みだったりする。
弱みは分かり易いが強みは気が付かないものだ。
自分では気が付かない時は相談して欲しい。
”ある、ある“がある。