儲かっているのか損しているのか気にならないのだろうか。
私は定期的にコンサル先の月次試算表を確認している。
そこでいつも気になるのが仕入原価部分である。
4月に薬価が改定になり引き下がっている。
新しい納入価格は未だ決まっていない。
医薬品卸の言いなりなのか、意識が薄いのか仮納品価格になっている。
その仮納品の価格であるが消費税の関係でわかりづらい。
例えば薬価に対する納入価格が表示されるとする。
その納入価格には消費税を含まない入庫金額などと表示される。
そして薬価差益として率が出されてくる。
薬価には消費税を含んでおり、入庫金額には消費税を含んでいない。
わかるかなぁ~。
これでいいのだろうか。
たまたまかもしれない。
その仕入原価であるが毎月棚卸をしている薬局などない。
理論上の入荷と出荷はレセコンで管理できるが精度は落ちる。
月次の試算表には利益が計上される。
だが、その利益は仮の利益で原価が決まっていない。
通常の仮納品価格は高めに設定されている。
そうなると当然のこととして利益は少な目になる。
未妥結減算があるので9月までに妥結すると思うが、それまでの経営状態がトンネルの中のようなものだ。
儲かっているのか、損をしているのか見えてこない。
利益の管理が出来ないと対策も打てない。
薬価は毎年改定になり、毎年引き下げになる。
薬局の調剤医療費の75%は薬価による請求である。
薬価差益は薬局経営の命運を左右する。
まして価格交渉は厳しさを増し前年と同じにはならない。
他の業種からすると呑気なものだと笑われるだろう。
以前にも書いたが30数年前になるが、あるセミナーで当時のオリックス社長がセミナー後の質問で「あなたにとって会社とは何ですか」の質問に「1に利益、2に利益、3・4がなくて5に利益、常に利益を追求することだ」と答えていたのが印象的だ。
大きくなる会社の社長は考え方が違うと感心したのを覚えている。
もっと利益にこだわって欲しい。
いい時代はいつまでも続かない。