医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

線路は続くよ、そこまでは

2021-07-16 04:20:39 | 薬局

儲かっているのか損しているのか気にならないのだろうか。

 

私は定期的にコンサル先の月次試算表を確認している。

そこでいつも気になるのが仕入原価部分である。

4月に薬価が改定になり引き下がっている。

新しい納入価格は未だ決まっていない。

医薬品卸の言いなりなのか、意識が薄いのか仮納品価格になっている。

その仮納品の価格であるが消費税の関係でわかりづらい。

例えば薬価に対する納入価格が表示されるとする。

その納入価格には消費税を含まない入庫金額などと表示される。

そして薬価差益として率が出されてくる。

薬価には消費税を含んでおり、入庫金額には消費税を含んでいない。

わかるかなぁ~。

これでいいのだろうか。

たまたまかもしれない。

 

その仕入原価であるが毎月棚卸をしている薬局などない。

理論上の入荷と出荷はレセコンで管理できるが精度は落ちる。

 

月次の試算表には利益が計上される。

だが、その利益は仮の利益で原価が決まっていない。

通常の仮納品価格は高めに設定されている。

そうなると当然のこととして利益は少な目になる。

未妥結減算があるので9月までに妥結すると思うが、それまでの経営状態がトンネルの中のようなものだ。

儲かっているのか、損をしているのか見えてこない。

利益の管理が出来ないと対策も打てない。

 

薬価は毎年改定になり、毎年引き下げになる。

薬局の調剤医療費の75%は薬価による請求である。

薬価差益は薬局経営の命運を左右する。

まして価格交渉は厳しさを増し前年と同じにはならない。

他の業種からすると呑気なものだと笑われるだろう。

 

以前にも書いたが30数年前になるが、あるセミナーで当時のオリックス社長がセミナー後の質問で「あなたにとって会社とは何ですか」の質問に「1に利益、2に利益、34がなくて5に利益、常に利益を追求することだ」と答えていたのが印象的だ。

大きくなる会社の社長は考え方が違うと感心したのを覚えている。

 

もっと利益にこだわって欲しい。

いい時代はいつまでも続かない。

 

コメント (2)
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