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ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

湖水地方の詩人、ウィリアム ワーズワースを訪ねて ドーブ コテージ

2015-05-15 | My London
湖水地方ゆかりの有名な文学者はたくさんいますが、詩人のウィリアム ワーズワースもその一人です。

ロマン派で、自然詩の書き手で、「水仙」や「虹」などは日本でもよく知られています。

(読んでみたい方はぜひ、検索してみてくださいませ)



このワーズワースの住んでいたドーブ コテージを見学することができます。



チケットを買うと、見学の時間を指定されます。
その時間まで、チケット売り場の二階にある薄暗いワーズワース博物館などで時間を潰し、



指定された時間にドーブ コテージに行くと、ガイドさんが待っていて、いろいろ説明しながらお家の中をみせてくれます。



天井の低い、こじんまりした家です。



往時の生活がよくわかる、キッチンのストーブとか冷蔵庫室もみせてくれます。
冷蔵庫室は自然の力を利用した部屋で、冷んやりしてました。



その頃の唯一の灯りだった、動物の脂肪でできたロウソク。

燃やすと臭かったそうです。

それと、当時は普通に阿片が家庭で薬として使われていて、頭痛などに、子供にまで用いられていたそうです。
恐ろしい……

阿片を計るための秤などもありました。



ワーズワースのベッド。
本当に小さなベッドですが、夫婦で寝ていたと聞いてびっくり。

これで眠れたの?と聞いてみると、当時は上半身を起こして寝ると身体にいいと信じられていて、全身を横たわることがなかったとか。
そして頭と足を互い違いにして寝てたそうです。

それで休まるのかな?



壁に貼られた当時の新聞。
写真では分かりにくいのですが、ワーズワースが気に入った記事を赤線で囲っています。



裏庭の丘の上にある小さな東屋は眺めがよく、ワーズワースの詩を読んで過ごしたくなる心地よさでした。


Though nothing can bring back the hour
Of splendour in the grass
Of glory in the flower
We will grieve not
Rather find
Strength in what remains behind

何もあの時を連れ戻すことはできないのだが
あの草原の輝き
あの花の栄光

でも嘆くまい

それよりも見つけよう
残されたものの中にある力を

(拙訳で申し訳なし)



さて、本日のわんこは



ワーズワースが飼っていた犬の、ジンジャー君。(の絵)

その頃スコットランドではスパイスの名前を犬につけるのが流行っていたそうです。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
ワーズワース・・ (igu)
2015-05-18 19:54:38
・・のベッドの説明にビックリ!
なんですと? 上半身を起こして互い違いに寝ていたですと??
当たり前のようだった生活習慣。今聞くとほんとに驚きです。

調度は当時のままなのでしょうか。
敷物が素敵です。手仕事のベッドカバーの柄や色合いも・・・
磨き込まれてツヤツヤになった素朴な床板にも惹かれます。

動物の獣脂のロウソク・・・どんな匂いだったんでしょう?
今読んでいる古代アイルランドを舞台にした「修道女フィデルマ」シリーズにも出て来ますが(ムッとする嫌な臭気らしい)、それから千年も後のワーズワーズの時代でもまだ獣脂ロウソクが使われていたのですね。

阿片が普通に鎮痛剤として使われていたというのも凄い時代ですね・・・

ワーズワーズの訳詞も・・・jesterさん、有り難う♪

それにしても、犬のジンジャー君の顔が面白過ぎる・・・
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Re:ワーズワース・・ (jestertook)
2015-05-20 16:14:27
iguさん、こちらにもコメントありがとうございます!

〉・・のベッドの説明にビックリ!
なんですと? 上半身を起こして互い違いに寝ていたですと??当たり前のようだった生活習慣。今聞くとほんとに驚きです。



ええと、私の聞き取り能力が正しければ、の話なんですが、そう言っていたと思います。
(急に自信がなくなってきました…)


〉調度は当時のままなのでしょうか。
敷物が素敵です。手仕事のベッドカバーの柄や色合いも・・・
磨き込まれてツヤツヤになった素朴な床板にも惹かれます。


家具などもそのまま残してあるようです。
ただし、イギリスの家は結構こういう古いのがまだたくさん残っていて、ここにいるとあまり驚かなくなりました…


〉動物の獣脂のロウソク・・・どんな匂いだったんでしょう?
今読んでいる古代アイルランドを舞台にした「修道女フィデルマ」シリーズにも出て来ますが(ムッとする嫌な臭気らしい)、それから千年も後のワーズワーズの時代でもまだ獣脂ロウソクが使われていたのですね。


最初すごく臭かったと言われたので、え?脂って言ったと思ったけど、排泄物だったの?
なんて思ってしまい(だってアフリカとかで、牛の排泄物を燃料にするとか聞いたことがあります)
小声で家族Bに聞いたら、脂肪でしょ~って言われました。良かった、みんなの前で大きな声でガイドに質問しなくて…


〉阿片が普通に鎮痛剤として使われていたというのも凄い時代ですね・・・

ねえ!びっくりです。
秤も写真を撮ったのですが、棚のガラス戸に自分が写り込んでしまい、オクラと成りました。


〉ワーズワーズの訳詞も・・・jesterさん、有り難う♪


なんか寂しい詩ですが、残されたものの中に強さを見つけながら、過ごしていこうと思います。


〉それにしても、犬のジンジャー君の顔が面白過ぎる・・・


ねえ!
犬だけが描かれた肖像画って、愛を感じます!
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