ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

よいお年を!!

2007-12-31 | a day of my life
ええ、袋があると無性に入りたくなるわたくしですが、中に入って遊んでいるうちに、このようにすっぽり首に被ってしまいますと、後ろずさりしても自力では外れなくなり、袋を背負ったまま歩きまわらなければならなくなってしまうわけです。

気がついたjesterがはずしてくれたのですが、こりもせずまた遊んでいるうちにまた被ってしまい、かさかさと、うるさい音を立てながらそれでも家中走り回っているわたくしの大晦日でございます・・・・。(ロッタ談)



今年一年、このブログをご訪問いただきましてありがとうございました!

そしてわたくしめの独り言に反応いただきました皆様に大感謝です!!

どなたが読んでくださっているとも知れぬネットの世界ですが、来年もまた、何かとつとつと書いていきたいなと思っております。
皆様のブログにもまたお邪魔することもあると思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

よいお年を!

&来年もHAPPY!!

The Namesake  その名にちなんで

2007-12-27 | ENGLISH BOOK & STUDY
The NamesakeThe Namesakeインド人の作家というと、日本で知られている人はわずかですが、ジュンパ・ラヒリは、ピューリッツァー賞も取りましたし、作品が映画化されて公開中なので、ご存知のかたもいらっしゃるかも。

彼女自身はインドに生まれ育ったわけではないけれど、インドでは有名人で、受賞当時は本屋さんに行くと平置きでびっしり彼女の本が並んでいました。
そして大きなポートレートも。
これがまた女優さんかと思うほどすごい美人なんですよね。


で、今映画が公開されている原作のこの本。
「The Namesake(その名にちなんで)」はジュンパ・ラヒリの初めての長編ですが・・・・

とにかくその静謐な世界に酔いしれ、読み終わった後は上質の満足感を覚えることができる本です。
そして人生の時々にまた手にとっては楽しめます。

英語は上品かつ、大変に平易で難しい言い回しはありません。
すべて現在形か進行形で書かれていますが、それも慣れてしまえば気になりません。

その名にちなんで もしかして翻訳で読まれた方も多いかもしれません。
新潮クレスト・ブックで出されていた頃から、文学好きの方たちの間では評価が高かった本です。
今は文庫で出ています。

インドのベンガル人の夫婦がアメリカに移住し、子供を育てていくという話ですが、父親が好きだった文豪の名前をとってGogol(ゴーゴリ)と名付けられてしまった青年の、2つの異なる文化の中で揺れ動く価値観が見事に描き出されています。

日本では異文化体験はあまり出来ませんが、この本は普遍的な人間の痛みや歓びを描いているので、そういう意味でもきっと共感を呼ぶのでしょう。


停電の夜に (新潮文庫)停電の夜に (新潮文庫)
ジュンパ・ラヒリさんというと、ピューリッツァー賞受賞作のこの短編集を読まれた方が多いのではないかと思いますが、淡々とした表現で、日常生活の些細な心の動きを捉える力はさすがと思わせる素晴らしい作品集でした。

でも、長編でもうまい!

じっくりと読みこみたくなる作品です。


映画は先週から始まり、見に行きたいと思ってますが、なかなか時間が作れません。
年明けになっちゃうかなあ・・・
あのジュンパ・ラヒリの世界をちゃんと映画化できるのか、不安と期待でどきどきしてます。

追記;映画を見てまいりました。レビューはこちらにアップしたので覗いて見て下さいまし。


ネコのカレンダー

2007-12-24 | にゃんこ
昨日のコメント欄にとなひょうさんがこめんとしてくださいましたが、カレンダーの季節がやってきました。

うちのトイレに(爆)毎年飾るカレンダーは

猫川柳 2008年カレンダー


でございます。

今年は月ごとのものだけでしたが、いつも次の月の川柳が待ちどおしくてめくってみちゃいたくなる誘惑に打ち勝つのに大変だったので、来年の分は写真と川柳の量の多い「週めくり」まで買ってしまいました。
(一番上の写真が「週めくり」です)

川柳もどれも爆笑物の名作ぞろいなんですが、写真がまた可愛くて。
すんごく元気になれるんですよ。
トイレの時間つぶし&気分転換にもぴったりです。


今年の好きだった川柳。

「おい起きろ 夜明けがオレの 飯タイム」

「不自然な 格好くずさず 眠れます」

「日に5食 早寝早起き 健康体」

などなど。(どの写真もめちゃくちゃ可愛いのです!)

ちなみに2008年の週めくりの表紙は

「行儀良く してても腹黒 それがネコ」
 


うちにいらしたネコ好き友人には大好評で、みんな「来年はこれ買う!」と言ってました。(そのせいか、アマゾンを見たらもう売切れみたいですね~)

犬川柳シリーズもあるんですよね。


冬到来

2007-12-23 | にゃんこ
寒い朝 添い寝の猫の ため息よ


夜中はjesterのベッドのおなかの辺に丸まって入ってますが、明け方に息苦しくなるらしくて、首だけ出して一緒に枕に頭を乗せて寝てます。

ふとおきた時、目の前にちっこい顔があり、幸せそうにため息ついていると、こちらまで幸せな気分に♪


右前足は伸ばして私の肩にさわってました。



ふたご座流星群の夜・涙編

2007-12-19 | a day of my life
ふたご座流星群は、夜の比較的早い時間に見られること、そして今年は月が三日月で月の入りも早く空が暗いので、絶好の観測チャンス、だったのでした。

でも終夜空が明るい東京ではあまり見えないかも、と、15日の土曜日、山梨県と東京都の県境の山に出かけました。

真っ暗な山道、時々ある村落には人影がなく、電気すらついてない・・・・ので、こわがりjesterはこのときだけは(殴)夫がいてよかったと(殴(殴(殴
思いつつ、ひたすら空に近い場所を目指して走りました。

山梨県側から東京の奥多摩湖へ抜ける有料道路の途中の峠を目指したのですが、なんとこの道、夜間は通行止め!!!(しらべとけよ・・・・)

なので、その近くに車を止め、8時過ぎから9時過ぎ、凍えながら観察。

どこかでせせらぎの水音がするばかりの静かな山頂には満天の星空。
ほとんど雲のない空にはでっかい火星はもちろん、都会では見ることの出来ない星がたくさん見えます!

小惑星ファエトンの撒き散らした流星がカストルの近くから放射されるのをひたすら待つ・・・・・

待つ・・・・・

待つ・・・・・



・・・・・が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


みえましぇ~~ん・・・・・



いや、流れ星は大きいのがいくつか見えたのですが、場所的にふたご座流星群のものではなかった。(と思う。)

どうやら、14日に最大に出現し、15日はもうほとんど見えなかったみたいです。
辛うじてこれはそうかな、と思ったのは1~2個でした。

国立天文台の「ふたご座流星群を観測しようキャンペーン」の観測報告でも15日はあまり報告がなく・・・・

願い事、留守番の娘の分も「1時間に30個見られるとして・・・」などとたくさん用意してたのに・・・・・(爆)


しかし1時間以上、しばれる中でただひたすら空を見上げた真冬の夜は、思い出の1ページに刻み込まれた・・・・と日記には書いておこう。



さぶかった・・・・!!!(&首が痛いです・・・)

(画像はAstro Artsさんからお借りしました♪)

神宮外苑の銀杏並木

2007-12-14 | a day of my life

まるでパリの街並みのようです。

この季節、何度か歩きたくなる、大好きな神宮外苑の絵画館前の銀杏並木です。

木の形が美しく剪定されていて、梢が青い空に突き刺さりそう・・・
今週末までこの黄金色が持つでしょうか・・・・?

こそこそとなる落ち葉の絨毯を踏んで歩くと、枯れ葉の香りが当たり一面に立ちのぼって思わず深呼吸。


外苑の周辺の林は人影もなく、大都会の真ん中とは思えないほど静かです。

はらはらと散る落ち葉の中でひなたぼっこしていると、しみじみと幸せ

ピースしてうつっている影はだあれ?


しばらくそぞろ歩いた後、「いつか『水明亭』に行ってみよう」と思っていたのに、うっかり忘れていて、お昼はいつものちゃんぽんやさんへ。


カレーちゃんぽんを食べました。

なぜだか信濃町に行くと、ちゃんぽんが食べたくなるのであります。

(以前にも書いた、「吉宗」が立て替わって「満天」という名前になったお店です。)

東京は日中雲ひとつない青空でしたが、夕方から雲が出ました。
今夜はふたご座流星群、見られるかしら?

萩尾望都さんの「ポーの一族」のラジオドラマのCD

2007-12-12 | 漫画
昨日の記事へのコメントでmizeaさんが教えてくださったのですが、萩尾望都さんの「ポーの一族」のCDが発売されたそうです。
(mizeaさん、情報ありがとうございます!)

ポーの一族 ドラマCD(全6巻) 第1巻 「ポーの村」、「ポーの一族」収録


今年の10月にラジオ関西で放送されたラジオドラマらしいのですが、そんなドラマをやっていたとは知りませんでした。

どなたか関西在住の方でお聞きになった方、いらっしゃるかしら。
アマゾンによると、
『原作は、少女マンガの不朽の名作、萩尾望都の「ポーの一族」。数多くの賞を受賞し、その著作物は累計で5000万部超にいたる萩尾望都の代表作のひとつ。その妖しくも耽美な世界を、原作イメージに忠実に、豪華キャスト(エドガー役・朴路美/アラン役・斎賀みつき)と重厚な音楽で再現。』だそうで、

【特典内容】
1.萩尾望都原画によるリバーシブルジャケット
2.ラジオ放送時とは異なるディレクターズカット
3.プチイラスト入り解説シート

全6巻 収録内容

1巻 「ポーの村」、「ポーの一族」
2巻 「ペニー・レイン」、「リデル・森の中」、「一週間」
3巻 「メリーベルと銀のばら」、「すきとおった銀の髪」
4巻 「エヴァンズの遺書」、「ランプトンは語る」
5巻 「グレンスミスの日記」、「エディス」
6巻 「小鳥の巣」

 
だそうです。

ちょっと欲しい・・・・・かも。
むむむ。

猫のお仕事。

2007-12-11 | にゃんこ
友人に漫画の本を貸すことになり、10冊入るようなダンボールを捜していたのですが、ちょうどアマゾンから本が届いたので、その箱を使おうかと、リビングに出しておいたまま寝たのでした。

その真夜中のこと。

リビングからなにか「ぱったん ぱったん」と不思議な音が。
朦朧とした意識の中で、「鶴の機織じゃあるまいし、何の音だろう・・・・」と思いつつまた寝てしまったjester。

次の朝起きてみると・・・・・

        


リビングの床中ダンボールを工作した削りカスがちりばめられ、見事「あご乗せ場所付き」、スラム街風ロッタのおうちが出来てました。
中には徹夜の作業で疲れ果てた勤労猫がぐっすりお休みに。

「猫鍋」ならぬ「猫箱づめ」のようです。
暮れの元気なご挨拶におくったろか?
(あんたには狭いしその箱)


ぱったん・ぱったんは、ダンボールが動かないように自ら中に入って齧るのだけれど、力任せに齧るのでダンボールが(自分ごと)持ち上がり、食いちぎるとばったんと下に落ちていた音らしかった。(下の階の人、ごめんなさい)

この猫、前世は砂ネズミかリスかウサギかというほど、ダンボールを齧るのが好きなんですよ。

いままで猫を何十匹と飼ったけど、こういう趣味のある猫は初めて。
しかも草を食べるのがめちゃくちゃ好きだし。

やっぱ前世、ウサギか・・?


(というわけで、mizeaさん、ごめんなさい。
テレプシコーラを送るの少し遅れます・・・)

美しいなあ・・・・

2007-12-05 | a day of my life
jesterの街の近くでも、本当に紅葉が美しくなってます。
銀杏並木を歩いていても降りしきる黄金の落ち葉に思わず立ち止まって息を飲んでしまう。
目を閉じると、葉が舞って地面に落ちた時の、降り始めた雨のような音が静かに続いて、心を癒してくれます。
自然ってすごいですね♪

先週末はあちこち紅葉狩りを楽しみました。
これは、埼玉県の長瀞の近くの寶登山神社で撮ったもの。

長瀞は幼少の砌に訪れた時、「どこを見てもロウ石!!」と興奮し、手当たり次第にその辺の小石を拾って、近所のがきどもへのお土産にした懐かしい場所。

でも今回は川のほうへは行かず、寶登山のロープウエイに乗りました。

さすがに紅葉の季節なので混んでいて、ロープウエイは50人の定員いっぱいの乗車率でぎしぎしと発車。

ペンキが塗り重ねられ、金属部分も丸みを帯びてる車体を見ていたら「昭和36年製造」って書いてありました。

ちょっとですけどね、
「落ちたらどうしよう・・・・」って不安になりました。
しかしま、無事山頂につきました。


上には梅園があり、春には美しいらしい。
今は寒桜が満開でお迎えしてくれました。

山頂から見渡す山々も錦をちりばめたように色付いていて、本当に美しかった。

そして、遠くから蒸気機関車の汽笛が・・・・

あの音、旅情を感じさせていいものです。
最近SLを走らせているのですね。
山頂からみたら、谷間の線路を、煙をはいて走るのが見えました。


「兄いもうと」 (by鳥越碧) とドラマ「坂の上の雲」

2007-12-04 | 読書
正岡子規というと、肺結核、脊椎カリエスという病魔に犯され、晩年は病床で創作を続け、34歳で亡くなった歌人・俳人・・・、ぐらいの知識しかないjesterでございますが、これはその一生を、妹の律の目から描いた力強い小説。

兄いもうと
拷問のような病気の苦痛にのたうつ兄を看ながら、生きていて欲しい、でも苦しみは止めてあげたいと煩悶し、末には
『これから先もっとつらい状況になろうとも逃げはしない。極限まで耐えてみせると。兄一人には闘わせはしない。自分も共に戦い抜く。』(p291)と青い三日月に誓う律。

女は強いなあ・・・・and ・・・哀れである・・・・


ともすればもっと読みやすい、気軽な本に逃避傾向をもつわたくしですが、秋ともなれば、たまにはこういう「文学の底力」を感じさせてくれる作品を、じっくり読みたくなります。


去年、同著者が出版した「漱石の妻」は妻を描くことによって漱石像を描き出しているのですが、今年出たこの作品では妹の視点から子規を描き、「生きるということ」を真正面から捕らえた、女性の書き手ならではのしっとりした作品になっていると思います。

兄に憧れ、兄を慕って、ひたすら兄のために生きたような律の半生は、現代の女性が読むと疑問に感じる部分もあるかもしれません。
しかし初婚が16歳、そして夫の暴力で離婚、再婚するも再び離婚・・・と、当時の女性としては家の恥といわれるような苦しい状況になっても、自問を繰り返し、決して人のせいにしないひたむきさはあっぱれです。

最初は「この人、兄に依存しすぎでは?」とjesterも思って読んでましたが、後半、子規が起き上がれなくなってからの、二人の壮絶ともいえる闘病では、依存関係はある意味完全に逆転します。
彼女が悩みながらも果敢に子規を看取っていく姿に共感し、彼女がいなかったら「ホトトギス」もなかったかもしれないといえるほどだったことに感動しました。

そしてあふれる野望と才能を持ちながら、病魔に冒される子規の苦悩もつらいほど伝わってきます。
病床にあってもさまざまなことに好奇心を失わず、かなわぬ外出を夢見る子規。
あまりの肉体的・精神的苦痛から、妹にあたってしまい、お互いに苦しむさまも悲しい・・・。

モーツアルトにしろ、子規にしろ、あまりに若い、惜しまれる死でした・・・
(なぜ突然、モーツアルトが??? ←単に34とか5で死んだ、という連想からです

坂の上の雲〈1〉
正岡子規というと、この本でも登場します。
有名で、ファンの方も多いのではないかと思うのですが、「坂の上の雲」は激動の時代の若き青年たちの青春群像という感じでした。
この中で、律さんは高浜虚子が正岡家に行くと玄関に出迎えたり、ちらちらとですが登場してます。

でも「坂の上の雲」では、子規は前半(文庫本の3冊目の最初)で亡くなってしまいますよね。
「兄いもうと」では視点を変えて妹側から、身近で細やかな観察力に満ちた「子規像」が読めるのでとても新鮮です。出だしの、母子家庭に育ち、よりそう幼少の頃の「兄いもうと」二人の姿にも心を打たれます。


ところで余談ですが、この「坂の上の雲」、NHKの特別枠の大河ドラマになる話がありました。
けれども脚本家の死、さらに不祥事やらで「制作費1話4億円なんてとんでもない!」などなどと延び延びになっていたようですが、現在製作されているようですね。

このキャストですが、正岡子規が香川照之、律は菅野美穂 がやるようです。
(他のキャスト 夏目漱石=小澤征悦、秋山真之=本木雅弘 、秋山好古=阿部寛、 などなど)
2009年の秋から放映予定。

うううう~~子規を香川さん・・・・
「すざまじい」子規をやってくれそうだ・・・・・
本の中にあった、あ~~んな雄たけびや、あ~んなシーンを香川さんで脳内変換して、どきどき。

(香川照之さんは、気になる俳優さんです・・・)