ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

Harry Potter and the Deathly Hallows ・・ Chapter 35

2007-09-26 | Harry Potter
本日は『ミルコのひかり』というイタリア映画を見てきました。
なんかすごく感激してしまい・・・・

(レビューはそのうちJUNeK-CINEMAのほうにアップする予定です♪)


さて、ハリーポッターの新作レビューもいよいよChapter35、最後から2個目の章になってしまいました~!


このChapterのタイトルになっているKing's cross駅ですが、もともとKing Gorge IVのモニュメントとして建てられた駅です。

うわさでは、1世紀ごろのケルト族の女王、Boudicaの最後の戦いの戦場であり、彼女の死体が埋められた場所の上にPlatformが建てられたとか。
だからBoudicaの幽霊が出るとかいわれているらしいです。

しかも、そのお墓の上に建てられた、幽霊の出るという噂のプラットフォームって、8番、9番、10番!!

ってことは、Hogwartsへの汽車の出るPlatform,9&3/4番って、結構Boudicaの幽霊伝説を踏まえているのかも??
伝説のあるPlatformなんですね~


それからこの駅では大きな火災が '87年にあって、31人が死んでるんですね。
その辺でもいわれがありそうですが・・・


Chapter 35 「King’s Cross」 P564~
(このレビューは、ハリー・ポッターの最新刊、Harry Potter and the Deathly Hallows (Harry Potter 7)(UK) Adult Editionをテキストにしています。そのChapter35についてのものです。
重要なネタばれを含む感想が書いてあります。
未読の方はご注意ください!
 )

以下、物語の重要なネタばれを含みます。それをご了解の上、よろしかったら左クリック→ドローして反転させてお読みください。


ネタばれありますです! 未読の方はご注意ください!

Harryは静けさの中でゆっくり目を開けます。
そっと起き上がると怪我はしていないみたいです。
もう眼鏡をしていないことに気がつきます。
なにかの音がします。
どこにいるのでしょう?

音のほうに行くと、それは赤ん坊のような形のもの。
裸で地面に丸まり、皮をはがれたようで、うち捨てられ、呼吸しようとして苦しんでいるような・・・

その時、後ろから声が。Dumbledoreの声。
「・・・でもあなたは死んだのでは?」
「ああ、そうだよ」
「では僕も?」
「さて、それが問題だね」
ふと気づくと、額の傷がなくなったよう。
自分は死んでいるはずだ。
自分を守ろうとはしなかったのだから。

そう、VoldemortはHarryを殺そうとして、HarryのなかにあったVoldemort自身の魂を破壊してしまったのです。
もうHarryの中にVoldemortの魂はありません。
ではなぜ、Harryは死ななかったのか。

Voldemortが体を作り直し復活したとき、Harryの血を採りました。
Voldemortの血管の中にはHarryの血が流れていたのです。
そのためにLilyの保護の魔法がVoldemortのなかにもあり、Voldemortが生きている限り、Harryが死ぬこともない・・・

そのことをDumbledoreは推測していたのでした・・

(ただ豚のように殺すためにHarryを育てていただけではなかったのですね~ ほっ・・・)

二人は、現実のものではないけれどKing’s Crossの駅にいるようでした。
そこで二人は、歩きながらWandのこと、The Deathly Hallowsのこと、そしてDumbledore自身のこととGrindelwaldのことなどを語ります。

P577のDumbledoreの言葉、
「You are the true master of death, because the true master does not seek to run away from Death. ・・・・」
を読んで、やはりタイトルのDeathly HallowsはHarryのことを示唆しているのではないか、なんてjesterは思いました。

P578でHarryが
「・・・you meant him(=Snape) to end up with the Elder Wand, didn’t you? 」と聞いたのに対して、
「I admit that was my intention」とDumbledoreが答えたのには
「だあああ!Dumbledore!!!」と叫んでしまいましたわ。

そして・・Harryには優しくおちてくる雪のように、次に何が起こるかわかります。
(ここの、like softly falling snow、っていうの、とても好きな表現です。Harryの諦観の表情が浮かんでくるような気がします・・・)

彼はまた戦いの中に戻ることも出来るし、列車に乗ってしまうことも出来る、とDumbledoreはいいます。

Harryには、自分がこの暖かくて明るくて平和な場所から、喪失の痛みと苦しみの中にもどっていくのを知り、ため息をつくのでした。


さてこのChapterでは謎が二つありました。

その1;赤ん坊のような、泣いているものはなんなのか。
その2;なぜこの場所がKing’s Cross駅なのか。

みなさんはどう思われましたか?

よくわからないながら、jesterの考えはこうです。

その1;この場所は死んだものが来る場所らしい。
なので、あの赤ん坊はVoldemortの魂の欠片。
Harryの中に入っていて、破壊されたもの。
だからHarryは近づくのが恐ろしかったし、Dumbledoreは「Do not pity the dead.」といったのではないのか?
 
でも6巻にVoldemortは「泣かない赤ん坊だった」って書いてありましたよね。とすると、なぜあんなに泣いているのかな・・・・という疑問が残ります。


その2;初めはKing’s Crossという地名になにかあるのか? なんて考えてみましたが(king's crossについては上に書きました)、Harryが死と生の間の場所としてなぜここを選んだかということに関してはあまりクリアな答えは思いつきませんでした。

なので、あまりひねりはありませんが、「いろいろな方向に出発する分岐点」としてのKing’s Cross駅なのかな? と解釈しました。

HarryがHogwarts(魔法の世界)に旅立つのもいつもこの駅でしたし。

そういえばナルニアの「魔術師の甥」にも、『いろんな世界をつなぐ池のある森』が出てきて、ここのようにとても静かで平和な場所でしたよね。

うむむむ・・・

  


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5 コメント

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ねたばれあり! (jester)
2007-09-26 17:12:57
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これ以下のコメントには、重要なネタばれを含む危険があります。

未読の方はご注意ください!!



ネタばれコメントをしてくださる方、できましたら、どうぞ1行目に「ネタばれあります」と書いてからコメントをお初めくださいませ。
(といいつつ、jesterも時々忘れますが・・・)


よろしくお願いします。
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この章はイメージしにくかった…^^; (サム)
2007-09-26 22:36:10
 ネタばれ、あります。

 私は単純に、「皮膚がない赤子のような姿」はリドルの分霊された一部なのだと思いました。
 死を恐れる彼は、予言に踊らされ、分霊の術法を施し、最強の杖を求めた。そんな彼にとって、死への旅路の入り口(キングス・クロスのような気配漂うこの空間)はさぞかし恐ろしいものに思えたことでしょう。真に赤子だったときには泣かずとも、死に直面したら文字通り無力な赤子のように怯えずにはいられない――そんなふうに解釈しました。

 「キングスクロス」については、私もちょっと唐突だなという気がしました。もしかすると、この空間が「新たな旅路へと向かう接合地点」であると薄々勘づいていたハリーにとっては、「異質のふたつの世界をつなぐ場所」の象徴として「キングスクロス駅」が想起されたのかもしれません。
 ダドリー家に居候する陰鬱な毎日から解放されて、ファンタスティックなホグワーツへ旅立ったとき、その切替地点としての象徴がキングスクロス駅でした。そして今、激しいヴォル卿との戦いから解放されて安らかな(ジェームスやリリーやシリウスたちが待つ)世界へと旅立たんとしている心象風景が、ハリーにとっては「キングスクロス駅みたい」と表現したくなるようなものだったのかな、と。
 キングスクロスの由来が分からないのでアレですが、Cross という単語からは「十字架、贖罪、交差する場所」などのイメージが湧きます。そこから「尊き犠牲、宿命、自責の念、過去のあやまち、生と死が邂逅する場所」……なんて弄りすぎでしょうか。(^^;
返信する
サムさん、いらっしゃい♪ (jester)
2007-09-27 12:01:56
サムさん、毎度早速のコメントありがとうございます!感謝~~

以下、ネタばれあります!未読の方ご注意ください!!


>私は単純に、「皮膚がない赤子のような姿」はリドルの分霊された一部なのだと思いました。

うう~ん、やっぱり。
というか、それしか思い当たりませんよね・・・

Horcruxesにいれられた魂って赤ちゃんの形をしているんでしょうか?
破壊されて傷ついたのでそうなったのかな?
無防備の象徴として、赤ん坊の姿なのかしら?

Locketの中のヤツは、Ronにいろいろ意地悪なことを言ったりしてたから、もうちょっと大人の形かな?なんておもいますが・・・

>キングスクロスの由来が分からないのでアレですが、

じつは、最初に上のレビューを書いたときに、あの駅の由来などを少し調べたんです。

でもその時は、なぜHarryがあそこにいったのかの考察としては、あまり参考にならないと思ったので特に書きませんでしたが、後から考えたらそういうのを書いても面白いかも、と思ったので追記しました。(レビュー記事の上のほうです)

よかったらご参考までに読んでみてください。
返信する
う~む (くっちゃ寝)
2007-09-28 14:21:22
ネタバレあります。
でも、ネタバレできるほど理解できたかな~?


この章わかりづらかったです。

いろんな謎を知りたくて、飛ばし読みしたせいもありますが・・・。
「赤ん坊のようなもの」も、なんじゃこりゃ?と思って読んでました。
jesterさんのレビューを読んで、なるほどそういうことか~と納得。

「キングスクロス」というのも不思議な感じがしたのですが、これは素直に生と死の中継地点みたいなもの、新たなる出発地点、というふうに捉えました。

この章で感じたのは静けさですね。
ホグワーツで戦いが始まり、多くの友人が死に、また自分も死ぬ運命だったのだと知ったハリー。
いろんなことがだーっとあって、ここでふっと異空間の静けさの中にいる。
そして謎が解け次のクライマックスへと向かうわけですが、このワンクッションとなる静けさの描き方がうまいなあと思いました。
返信する
くっちゃ寝さん~~♪ (jester)
2007-09-28 18:26:00
くっちゃ寝さん、毎度です♪

>いろんな謎を知りたくて、飛ばし読みしたせいもありますが・・・。

ああ~わかります!
私も後ちょっとだ!どうなる! Harryは死んだの??
と、すごい勢いで読んでました!

>「赤ん坊のようなもの」も、なんじゃこりゃ?と思って読んでました。

うんうん、私も「なんじゃ?Voldemort??ま、いいや、後で答が出てくるだろう」と読んでいたら、どこにも答が見つけられず・・・・
というかんじでございました。

>「キングスクロス」というのも不思議な感じがしたのですが、これは素直に生と死の中継地点みたいなもの、新たなる出発地点、というふうに捉えました。

これも、あとでなんでKing's crossなのかわかるだろうと思って読んでいたのですが、最後まで読んでも、もう一回読んでも、結局納得いく答えはなく、やっぱり、同じようなことを考えました。

>この章で感じたのは静けさですね。

そうですね~
怒涛の戦闘シーンから、フッとまるで天国の入り口みたいなところ、日本で言うと三途の川の川岸で石を積んでるってところでしょうか?
一瞬の静けさがよかったですよね♪

>そして謎が解け次のクライマックスへと向かうわけですが、このワンクッションとなる静けさの描き方がうまいなあと思いました。

なんかラストの前に味わう部分があって、jesterもRowlingさん、上手だわ~と思いました。
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