火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

ダッダッダッの前準備

2013-01-29 23:14:04 | MSL

1月28日付けWhat'sNewによりますと、Curiosityがドリルを開始する前の準備に入ったようです。
火星史上初の岩を穿つことの出来るドリルを使用するということで、万全を期していろいろ調整をしていますね。
下図は、正面のHazcamでSol170に撮影されたものです。
"John Klein."と呼ばれる岩脈の入った岩にドリルを押し当てているところです。

"drill-on-rock checkout" と呼ばれる今回の活動は、ドリルの刃の回転なしでCuriosityのドリルの叩く動作を使用します。
それは、前後に叩くメカニズムおよび関連するコントロールシステムが岩を叩く為に適切に調整されることを保証するためとのことです。
現在、Curiosityがいる"Yellowknife Bay"では、1日の気温が0℃から-65℃程度上下します。
この気温変化でCuriosityのアーム(2.1m)は、約2.4mm伸び縮みするそうです。約0.1%の伸縮。
微妙な調整が必要なようです。

いよいよ"Yellowknife Bay"にドリルのダッダッダッという音が響き渡ることでしょうね。
火星人を叩き起こすかも・・・

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Sol165、夜間勤務ですか~

2013-01-25 11:44:24 | MSL

CuriosityのWhat'sNew(1月24日)に岩を夜間MAHLIで撮影したものが紹介されています。
撮影は、Sol165の日没後に "Yellowknife Bay"エリアの"Sayunei"と呼ばれているところです。
*Sol165(1月22日11:41-1月23日12:20 JST)です。日本時間で1月23日の午前に撮影された様ですね。
この場所は、近いうちにCuriosityのドリルによるサンプル採集が行われる場所です。
写っている岩は、岩の内部を見るためにCuriosityの左前輪で傷つけてあります。
LEDの白色光と紫外線(中心波長 365nm)の2つの光源で撮影してます。
特に、紫外線照射を使用した目的は、岩の成分中に蛍光を成分を確認するためとのことです。

1月22日(PST)に撮影したデーターを1月23日(PST)に受け取ったばかりなので、今後科学チームによるデーター解析を待たなければなりません。

下図が、白色光で撮影したものです。右は、校正ターゲットの画像です。

   

下図は、紫外線で撮影したものです。右は、同じく校正ターゲットです。

   

最善の結果を得る為にいろいろ工夫をしてますね~
やはり、ドリルに若干の不安があるんでしょうかね。
良い知らせを待ってます。

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やあ!ここに居るよ

2013-01-24 21:24:14 | MSL

惑星協会のEmily Lakdawallaさんの1月16日のブログにSol145にMROのHiRISEで上空から撮影されたCuriosityの姿が紹介されていました。
轍もはっきり確認できますね。
*Sol145(1月2日 JST)

上記の画像のCuriosityを拡大したものです。
白い車体にMASTの影が映っているのでしょうか?黒い点が見えますね。

下図は、Sol137に左のMastCamで撮影されたパノラマです。
Curiosityは、Sol134からほとんど移動していませんので、上記画像で示された位置でのパノラマと考えられます。

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祝賀パレードに参加します。オバマさんおめでとう!

2013-01-20 22:14:01 | MSL

21日にオバマ大統領就任式があります。
オバマさんが宣誓を行った後の祝賀パレードにCuriosityとOrionのモデルが参加するそうです。
その他にNASAやJPLの技術者と科学者、そして宇宙飛行士も参加します。

       

素晴らしい式典となることでしょう!

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史上初なので慎重です!

2013-01-19 22:14:44 | MSL

Curiosityの最新情報を発表するNASAによるmedia teleconferenceが日本時間16日3時(15日、10 a.m. PST)に行われました。
Curiosityは、水が過去に存在したことを確認できる可能性のある青白い筋のある平たい岩に向けてにじり寄っているところです。
その場所は、 "Yellowknife Bay."内の"John Klein," と名付けられた場所です。
軌道上からの観測によって、この場所が近くの地表面と比較して、夜間にゆっくり冷えることが分かっていたので、Curiosityの科学チームは、最初の訓練目標としてそこを目指すことを決定しました。
上図を見ると、Sol120と121でREMSによる地熱測定値が劇的に変化していることがわかります。
Mars Odysseyの軌道上からの観測で得られた、熱慣性の高い地域との境を緑色の点線で示しています。
熱慣性が高いと熱しにくく冷めにくい性質があります。
Curiosityの地熱測定とMars Odysseyの軌道上からの観測がピタリと合った素晴らしい瞬間です。詳しくは、こちら

下図は、"John Klein,"サイトの画像です。Sol138に火星ローカル時間8:30と9:25の間に撮影されたものの合成写真です。
Aは、"bread-crusted"と名付けられた岩を示します。その表面は、多角形のパターンに砕かれてます。
これは、一般に内部と拡張した外側部分との関係で、岩の膨張の差異の変化を反映してます。
Bは、凝塊のレリーフを示す明るいトーンの鉱脈およびダークスポットの両方を示しており、"John Klein,"サイトでサンプリングされる資料の代表です。
*凝塊=凝り固まったもの。
Cは、ローカルの層位学によって高い位置のより離れた暗い岩に形において類似している。その岩は、恐らくクレーターができた時のインパクトによって放出された物質の一部が飛んできたものでしょう。

下図は、"John Klein,"サイトのSol153火星現地時間3:10と3:33の間に撮影されたものです。
このエリアは、岩の間に凝塊も含んで、破砕と鉱脈がいっぱい見られます。凝塊は、鉱物の濃縮した小さな球状です。
Aは、表面上に出る多数の尾根のような鉱脈を示します。鉱脈のうちのいくつかには、2つの壁および1つの腐食された内部があります。
Bは、いくつかの部分では、地表面下数センチの水平な不連続があることを示します。
不連続は、川床、断面あるいは、もしかすると水平の鉱脈かもしれません。
Cは、断裂系に砂が下へ潜入することで、破砕が重なり、砂の中で発達した穴を示します。

 

下図は、Sol137に撮影されたものです。
左の画像の上に置かれた長方形部分の拡大画像を右側に示します。
右の画像で、白い矢は鉱脈を指してます。また、黒い矢は凝塊(鉱物の小さな球状の集中)を指してます。
鉱脈と凝塊の両方は、強く水から鉱物が沈殿したことを示唆してます。

ChemCamで "Crest,"と名付けられた岩をSol125に、 "Rapitan"と名付けられた岩をSol135に測定した結果が下図です。
分析したところは、岩の中の鉱脈部分です。画像は、RMIにて撮影してます。
赤線が"Crest,"の成分、青線が "Rapitan"の成分、黒線が比較の為の玄武岩です。
両方とも標準の玄武岩とは違うことが分かりました。
それらは珪酸がほとんど含まれておらず、カルシウムを多く含んでいます。

 

下図もChemCamによる分析です。
波長範囲が540nm~660nmで"Crest,"と "Rapitan"の鉱脈が硫黄と水素を多く含んでいることが分かりました。
これらの鉱物は石膏またはbassaniteでしょう。
*bassanite(バッサナイト)=カルシウムの硫酸塩鉱物のこと(組成:CaSO4・H2O)。石膏の仮像。

下図は、 硫酸塩に富んだ鉱脈の火星のものと地球のものの類似性を示しています。
左側は、CuriosityのMRIによる"Yellowknife Bay"エリアの「Sheepbed」岩の画像です。硫酸塩に富んだ鉱脈は、幅約1〜5ミリメートルです。
右側は、エジプトの砂漠のものです。
地球上では、比較的低濃度の液体が低温から中程度の温度で循環する時、石膏のような硫酸カルシウムは、鉱脈に頻繁に生じます。

下図は、Sol120にMastCamで撮られた "Shaler" と呼ばれる露頭中の斜層理です。
 "Shaler" ユニットの中の数10cm規模の斜層理は、流量中の土砂流送を示します。
流れは、下流に移動する小さな水面下の砂丘に沈殿物を成型します。
ここの粒度は、風輸送を否定できるくらい十分に粗いとのこと。
この斜層理は、Galeクレーターの "Yellowknife Bay"エリアのthe Gillespie・ユニット上に階層的に生じており、地質学上より若いことが分かります。

下図は、 "Sheepbed" 地点の露頭です。MastCamでSol126に撮られました。
硫酸カルシウムと思われる白っぽい鉱物で満たされた鉱脈が見えます。
この鉱脈は、地下環境内にしみ通った水の中で生じた鉱物をCuriosityが初めて見たものです。

下図は、Sol132にMAHLIで "Gillespie Lake,"と呼ばれる岩を撮影したものです。
火星の岩の表面で見た粒の大きな多様性を示します。
そのエリアで堆積岩を検査するためにMAHLIを使用しました。
一番下の矢印が示している粒子は、インターネットで「火星の花」と話題になった面白い閃光および芽のような形をしています。
他の近くの岩は、シルト岩で、粉砂糖より細かい粒子です。
これらは、着地エリアの小石の多いコングロマリット岩と著しく異なっています。

下図は、MastCamでSol139に撮影されました。
この画像は、荒い球状の特徴を示します。これらは小球と呼ばれます。
また、これらは層位学のユニット(Sheepbedユニット)で一般的です。
それは、"Yellowknife Bay." で露出している層の一連の下方部分であることが明らかです。
これらの特徴は、沈殿物の気孔によってしみ通った水にそれらが生じたことを示唆しており、凝塊として解釈されます。
球状の凝塊は以前に火星の他の岩の中で発見されました。

「これらは、すべて堆積岩です。そしてこの場所が物質を堆積する環境であったことを告げています。」とAileen Yingstさん(惑星学研究所のMAHLIの代理の主任調査官)が言いました。
「そして、異なる粒度は異なる輸送条件のことを私たちに伝えます。」

いよいよこの場所で1月中にもドリルによるサンプル採集が始まることと思います。
水が流れていたという証拠は、既に掴みました。「水が流れていた!絶対に!」 
ここに水がある時期に湛えられていたということが証明できるのでしょうか?
それは、何時のことでどの位の期間だったのでしょうか?
期待しましょうね!

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インドの火星探査

2013-01-09 21:44:26 | インド

インドが2013年に火星探査機を打上げるという情報がありますが、直接の情報は得られていません。
1月4日付けの惑星協会Emily Lakdawallaさんのブログに最新の詳しい情報がありましたのでメモしておきます。

Emilyさんのブログより:
ISRO(Indian Space Research Organisation)のサイトでの情報は、現時点では見当たりません。
しかしながら、多くのメディアが同じ内容の情報を発信しているので、発信源は同一と考えられます。
4日から7日に開催される100th Indian Science Congressで情報が出てくるでしょう。

現時点での情報(1月4日時点)
[Spacecraft facts]
1.その主エンジンは440ニュートンの推進力を生成します。
2.打上重量: 1350 kg.
3.それは、火星で750Wの発電可能な単一のソーラーパネルを1.4×1.8メーター運びます。
 [ノート:これは、私が、どうにか見つけた上記の画像と一致しません;それは、各セクション(恐らく1.4×1.8メーター)と共に、3つのセクション・パネルを持つように見えます。私は、この不一致について説明することができません。]
4.姿勢制御については、4つのリアクション・ホイール(8つの22-ニュートン・スラスター)があります。
 [上記の説明では、火星探査機は、かなりChandrayaan-1に似ています(ソーラーパネルのサイズを除いて)。
Chandrayaan-1は、月で2.15×1.8メーターの単一のパネルで750Wを発電しました。
私の推測では、図が正確で、火星の宇宙船には、各々1.4×1.8メーターのパネル3枚からなる太陽電池があるということでしょう。
そして、どうにか単一のより大きなパネルが月で行った発電量と同等の発電量を火星で生産するということでしょう。]

5.下記5つの機器を搭載します。
 •A color camera
 •A Thermal Infrared Imaging System
 •A Lyman-alpha photometer
 •An Exospheric Neutral Composition Analyzer 
 •A Methane Sensor
6.エンジニアリングモデルは、完成しました。また、飛行モデルは、3月に完成するはずです。
7.ISROは、4月に機器の統合を開始するため、3月に届けられるのを待ってます。
8.10月中に地球軌道へ打上げる予定です。
9.宇宙船は、11月26日に地球軌道を出発して、2014年9月22日に火星到着するでしょう。
*事務局注:2段階方式ということは、ロシアの技術でしょうか?

ミッションには、正式名がまだありません。
(「Mangalyaan」はそれではありません -- 私が知る限り、その名前は、名前を必要とする新聞によって構築されました。)
しかしながら、適切なものがないため、、正式名が何か私たちが知るまで、私は、「Mangalyaan」を使い、分かった時点で変更し様と思います。

Jitendra Nath Goswamiさん(director of ISRO's Physical Research Laboratory)は、次のように言ったと伝えられてます:
「私たちは、一生懸命火星探査ミッションを10月中旬までに開始するために努力しています。」
「私たちが火星の大気を研究するとともに、ミッションには、非常に特定の科学目的があります。このミッションは、他の国々によって以前に行われていないものを調査するでしょう。」
「今までの火星ミッションで、水が火星にあったことを示しました。私たちは、惑星がなぜ、またどのようにして水と二酸化炭素を失ったか知りたいと考えています。」

これらのゴールは、NASAのMAVENのものに似ているように思えますが、機器パッケージは、MAVENのより一般的です--カラー画像化、夜間の熱の赤外線、など。
外気圏の中立の構成アナライザーだけが、MAVENとオーバーラップするようです。
いずれの場合でも、科学は、このミッションの第2のゴールに過ぎないというのが私の印象です。
主要目的は、いくつかのものを巧みに計画実行しています。
地球-火星間の遷移軌道上に宇宙船を打ち上げることで単に成功し、首尾よく火星へ航海し、首尾よく火星軌道に入り、すべてそれを操作することがインドの主要な成果となるでしょう。(どのような科学的データーが返って来るかにかかわらず)

                                                            以上

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Sol150 「Ekwir_1」に初ブラシ

2013-01-08 11:14:07 | MSL

Sol150(1月7日 JST)にCuriosityが"Yellowknife Bay" の中で"Ekwir_1."と名付けた岩でワイヤーブラシを火星で初めてテストしました。
上図の先端部分です。
ワイヤーブラシは、 Honeybee Robotics(New York, N.Y.,)が製造したDRT(the Dust Removal Tool)です。
Spirit と Opportunityにも同様の機能が搭載されています。
目標の表面からダストを取り除くことで詳細な観察が可能になります。
APXSやMAHLIそしてChemCamでの調査がしやすくなりますし、CheMinやSAMでの分析サンプルを絞り込む役割もあります。

下図は、MAHLIで25センチメートルの距離からの画像です。
ダストが払いのけられた岩の表面は、約47ミリメートル×62ミリメートルです。

下図は、DRTでダストを除いた表面のアップ画像です。
MAHLIで1センチメートルの距離からの画像です。

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活動開始しました。

2013-01-05 21:54:12 | MSL

Sol147(1月4日JST)にCuriosityが活動開始しました。
約3m移動して下図の"Snake River." に近づき、総移動距離は、702mとなりました。
この画像は、Sol133(12月20日)にNavCamにて撮影されたものです。

"Snake River." は、平らな岩が切断された比較的濃い色の岩が砂の上に突き出ている場所で、他の場所に行く前に科学チームはココを良く調査したいと思っています。
科学チームは、今後数週間にハンマードリルを使用する候補の岩の評価を進めています。

新年を迎え活動開始です!

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明けましておめでとうございます!

2013-01-01 00:56:44 | 出る月を待つべし

2012年夏

この美しい地球を愛しています。
エネルギー問題の解決に英知を結集しましょう!

今年の楽しみ!
1.CuriosityがGaleクレーターで生命の痕跡を見つけてくれることと期待しています。

4月19日には、合となります。
Curiosityを含む火星探査関係者は、暫し休憩の時間が取れるようです。

2.11月にはアメリカとインドが火星探査機を打上げる予定です。
(1)Maven(The Mars Atmosphere and Volatile EvolutioN)/NASA
 目標:火星の気候と居住性の問題に取組み、火星大気の上層部と電離圏の活動の理解を深める。



(2)インド火星探査機
 目標:生命の起源や進化、存続可能性について探ること。

3.巨大彗星を2つ見ることが出来ます。
(1)パンスターズ彗星 (C/2011 L4)

赤道座標

地平座標(薩摩川内/日没後30分)

(2)アイソン彗星 (C/2012 S1)

赤道座標

地平座標(薩摩川内/日出30分前)

上記の彗星に関する情報は、「薩摩川内市せんだい宇宙館」の「2013年に見られる主な天文現象」からの引用です。

2013年の主な天文現象については、札幌市青少年科学館の資料が見やすいです。

今年もよろしくお願いいたします。

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