火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

待ち遠しい~

2011-04-26 23:26:03 | Weblog
4月25日、火星通信CMO 日本語版 第384号が発表されました。
内容は、以下の通りです。

・巻頭文: OAA火星課の2011/2012年の火星 (村上 昌己、中 島 孝、西田 昭徳)

・09/10 CMOノート(12):春分後のアルバの像のリスト (村上 昌己、南 政次)

・Ten Years Ago (188): CMO#242

・ LtE(和文)

・ 編集後記 (火星課長:村上 昌己)

記事によりますと、今度の最接近は2012年の3月5日17時GMT(「衝」は3月3日20時GMT)と言うことです。
2012年は、小接近の為、最接近距離が10,078万km(336.2光秒)、最大視直径が13.89″となります。
再接近でも光の速度で行って5分36.2秒掛かる訳です。
一般の観測者は、12月1日辺りから観測可能となるとのことです。視直径7″
CCD画像だと8月中旬から可能性があるとのこと。視直径4.5″
まあ~12月1日から視直径7″以上を狙っても6月19日くらいまで観測可能なので十分楽しめそうです。
今回の接近は、小接近ではありますが、火星の季節がλ=037°Lsからλ=127°Ls辺りを観測できることになります。
この季節を観測できるのは、1995年、1997年、2009年以来となり、貴重な機会となります。
火星の暦でλ=037°Lsは、4月下旬。λ=127°Lsは、7月下旬となります。
見所は、
北極冠が縮小していく様子、黄塵の発生、オリンパス山・タルシス三山・アルバモンスへかかる雲
そしてヘラス平原が白くなる様子(南極冠の一部との見方も・・)
等々
火星通信の皆様のご活躍を期待してます。

火星儀購入しました。勉強してます。(効果の程は・・・知力・体力降下中)頑張ります!
火星通信さんではアルバモンスが火星儀では、アルバパテラとなっています。火星通信さんによりますと2007年以前は、アルバパテラとなってます。
この火星儀で勉強して大丈夫なんでしょうか?

コメント (1)
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2倍の炭酸ガスでも・・・

2011-04-24 21:57:04 | 火星地形
NASAのJet Propulsion Laboratoryが4月21日に火星の南極に多量の二酸化炭素の氷(ドライアイス)の埋蔵を確認したと発表しました。
MRO(Mars Reconnaissance Orbiter)搭載のSHARAD(the Shallow Subsurface Radar)による地表下の探査によるものです。
コロラド州の研究者Roger Phillipsさん(the Mars Reconnaissance Orbiter's Shallow Radar instrumentのリーダー代理)たちが今週(と言うと4月18日週でしょうか)にthe journal Scienceで発表するそうです。

下の画像では、ドライアイスの厚さを色で示しており、赤が約600m、黄色が約400m、濃い青が100m以下を表示しています。



Phillipsさん達によりますと南極の水の氷をドライアイスが覆っていることは、以前から知られていましたが、今回確認したところでは、以前考えていたよりも30倍も多い量があることが分かりました。
その量は、12,000立方キロメートルでスペリオル湖と同じ量と言うことです。
そういわれてもピンと来ませんが、アメリカの人はこういう例えを良くしますね。
因みにスペリオル湖は、アメリカの5大湖で最大の湖です。

下記は、SHARADでのデーターです。
横に約330kmで南緯86-87°、東経280-10°。縦方向は、約1.7km。
SHARADは、イタリアの宇宙局(Space Agency)が提供したもので、ローマのSapienza大学がオペレーションをリードしているそうです。
そして、JPLと共同研究しています。




現在、火星大気の95%が二酸化炭素(CO2)ですが、南極のドライアイスの量は大気中のCO2の80%程度の量とのことです。
全部昇華した場合、火星全体で年間平均の気圧が75%増加することになるようです。
火星大気は、二酸化炭素が95.32%、窒素が2.7%、アルゴン 1.6%、酸素 0.13%、一酸化炭素 0.07%、水蒸気 0.03%、ネオン 微量となってます。
南極のドライアイスが全部溶ける可能性は、火星では結構頻繁にあります。
今までの研究結果から火星は、10万年かそれよりも短い周期で地軸が変動していることが分かっています。
南極が赤道になる可能性は、高いのです。
そうなった場合は、南極のドライアイスが全て気体となって今の大気と合体したら・・・
温室効果によって火星が暖かくなる~
どうもそうは簡単に行かないようです。残念です。
地球を悩ませている二酸化炭素の温室効果も火星のように薄い大気と低い湿度では、例え二酸化炭素が2倍に増加しても温室効果を発揮できないとのことです。
火星の南極には、ドライアイスの下に分厚い水の氷が有って、南極が赤道になった場合の真夏でも氷は、火星を冷やし続けるようですね。

下記に、HiRISEの画像
2009年8月18日の画像です。ESP_014342_0930
左は、南緯87°、東経268°辺りの520kmの範囲の画像です。
右は、左の四角い枠を拡大したものです。




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メドベージェフさん語る

2011-04-21 23:08:51 | 520MARS
4月19日のロシアのMARS500公式ブログによりますと4月12日、ロシアのメドベージェフ大統領がモスクワ郊外の宇宙飛行管制センターを訪れた際にMARS500について言及したそうです。
4月12日は、50年前ユーリー・ガガーリンが人類初めて宇宙を飛行した日で国際宇宙飛行デーとなっています。
4月7日の国連総会で正式に「国際宇宙飛行デー」として採択されて国際的な祝日となりました。すごいですね。
MARS500公式ブログには、それ以上の詳しい状況は載っていませんが、4月12日のasahi.comによりますとメドベージェフ大統領は、国際宇宙飛行デーを記念して宇宙飛行管制センターからISSのクルーと交信し「宇宙飛行には偉大な未来があり、人類社会はその発展に資源を費やすだろう」と述べ、宇宙開発に意欲を表明したとのことです。
そのあとメドベージェフさんは、クレムリンで野口宇宙飛行士他に宇宙開発功労メダルを授与したんですね。
下記の写真では、少しお疲れの感じです。
メドベージェフさんは、MARS500についてなんと言ったんでしょうか?
どなたか分かれば教えて欲しいです。

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あと6km

2011-04-19 22:36:43 | MER
Opportunityのサイトによりますと4月12日の時点でEndeavour craterまで6kmとなったとのことです。

また、HiRISEの4月13日に下記のEndeavour craterの写真を公開してます。

記事によりますと、この観測は、Endeavour Craterの北西の縁のものです。(Opportunityの当面の目標です) 
画像は、白っぽい硫酸塩堆積岩が暗い砂やクレーター縁の周りに堆積する層になった物質、および火口縁のやや赤い物質の下で垣間見られるのを示しています。
CRISMスペクトルの情報は、やや赤い縁において砂とフィロ珪酸塩鉱物または、水由来の粘土鉱物の下に多くの異なった水和された硫酸塩を示します。
フィロ珪酸塩鉱物の後に硫酸塩が形成された信じられています。それは、ほぼ中程度の酸性だった(そして、硫酸塩を形成した強酸性の状態ではない)湿った期間に形成されたようです。
なんと言っても、フィロ珪酸塩鉱物は、今年の後半に打ち上げ予定のMSL(Mars Science Laboratory)の着陸地点として検討されているすべての地点での注目点です。




下記は、Opportunityの4月1日の位置を示しています。



下記は、Opportunityの4月18日の位置を示しています。



みんなで液体の水を探しているわけです。
液体の水を「キーワード」として「生命」の探査をしています。
火星から地球に生命が来たかも・・・
それとも、火星と地球にほぼ同時に生命が誕生していた可能性もあります。
その生命の種は、宇宙空間を疾走する彗星や隕石に乗って来たかも知れません。
そして、将来は地球から火星へ生命が向かうことになりますね。
更に、人類が太陽系を飛び出す日が来るのでしょうか・・・
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地球は青かった!

2011-04-12 22:05:58 | Weblog
1961年の今日4月12日、ソ連のユーリ・ガガーリン飛行士が人類初の宇宙飛行を成し遂げました。
ロシアはもちろん、世界中で様々なイベントが行われていることと思います。

日本では、4月23日に相模原でYuri’s Night 2011 相模原が予定されています。
概要:4月23日12:30~16:00
場所:相模原市立博物館 大会議室


ボストークの打上や飛行中の様子は、スペースサイトさんのサイトに詳しく載っています。
臨場感溢れる内容です。
下記は、1例です。読み応え満点ですよ。
「東方という名の宇宙船1」

3月8日の当ブログ「ロシアのシナリオ」で伝えましたが、4月5日のBloombergのニュースでも、ロスコスモスのペルミノフ長官がインタビューに応えて「政府が初めてしっかりした予算を割り当てた」と語ったとのことです。
記事によりますと、「ロスコスモスの11年予算は35億ドル(約3000億円)で1991年のソ連崩壊後では最高」とのことです。
2011年度のJAXAの予算が2099億円となっているのと比較すると多いですが、NASAの2011年度予算$19billion=1兆5984億円(本日のレート84.13円/ドル)から見れば、少ないですね。

有人探査には、批判も多いですが、人類は一度は火星の地を踏むこととなると思います。
資金面も含めいろいろ問題点や課題がありますが、克服できないことはないでしょう。

1961年4月12日 ガガーリンが初めて宇宙へ飛び出し
1969年7月20日 アームストロングが初めて月へ降り立ちました。
次の栄誉は、火星へ降り立つことです。
ロボットに任せて良いんでしょうか?こんな楽しそうなことを・・・
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宇宙プランテーション

2011-04-10 00:28:26 | 520MARS
2月17日から15週間かけて温室で野菜を育てる宇宙教育プロジェクトが始まっています。
ISSのPaolo Nespoli さんとヨーロッパ中の800人以上の学生達とで小さな温室で野菜を育てるイベントです。
宇宙とヨーロッパをつないで学生達からPaoloさんへいろいろな質問をしています。
無重力での影響、受粉なしでも育つのか?とか・・・
Facebookでも盛り上がっているようです。
15週間と言うことは、6月の第1週までやることになりますね。



それに関連してMARS500でも同じことにチャレンジしてます。
短いビデオもあります。





植物を育てることは、食べることももちろんですが、観賞したりリラックス効果も期待できます。
大規模に作れるようになれば、宇宙で牛も飼える様になりますね。
宇宙で自給自足可能に!通販生活から足を洗えそうですね!
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火山もいろいろ

2011-04-06 23:16:01 | 火星地形


4月1日に発表されたESAのMarsExpressからの画像です。
画像は、2004年11月25日から2006年6月22日の期間に3回に分けて撮影されたものです。
上記は、Tharsis3山の北東にあるCerauniusドーム地形とUraniusドーム地形の詳しい画像で、Cerauniusドーム地形に氷の雲が掛かっている様子が分かります。
雲が掛かっているとより親しみを感じますね。
ドーム地形と言っても火山です。
Cerauniusドーム地形は、直径130km、高さ5.5km。Uraniusドーム地形は、直径62km、高さ4.5km。
(Tholusをドーム地形としましたが、私の持っている火星の地図からの引用です。ラテン語で円形ドームのことらしいです。ちなみにTharsis3山は、Monsと言います。)

大きい画像は、こちら

下の画像は、contextual画像で 画面左下にTharsis火山のひとつAscraeus山が見えています。
これで位置関係が分かりますね。



大きい画像は、こちら

下記の画像は、the High Resolution Stereo Cameraで得られたDigital Terrain Model(DTM)です。
DTMを見ると地形の高低が分かりやすいです。



下の画像は、Cerauniusドーム地形の画像でカルデラから8°という急勾配の山腹に切れ込んだ谷が下まで続いて扇状地形まで繋がっている様子が分かります。
麓では、その流れを断ち切るように35km×18kmのRaheクレーターが横たわっています。
Raheクレーターは、斜めに隕石が衝突したことによって出来たと考えられています。



下の画像は、Uraniusドーム地形でカルデラが浅いですね。

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まだ、火星軌道上なんでしょうか?

2011-04-03 22:32:27 | 520MARS
当ブログの3月22日にも書きましたが、ロシアのMARS500のサイトでは3月3日以来、新しいニュースが出ません。
ポータルサイトを見ても Alexey Sitevさんの誕生日に触れているだけですね。
ポータルサイトの下段には、地球と宇宙船と火星の位置関係が出てます。
まだ、火星からそれほど離れてませんので、本格的な離脱はしてないのではないでしょうか?
4月3日で実験開始から305日です。
スケジュール的には、4月17日に火星の周回軌道から地球へ出発ということになっていますので、火星軌道上での待機期間でしょうか?
Diegoさんのブログでは、テストが行われている様子が伺えますね。

今回、MARS500の皆さんがどのようなものを食べて頑張っているのか、振り返ってみます。
下記は、スポンサーの"Apetito" firmの製品です。



2010年2月25日にMARS500で使用される食料の試食と説明会が実施されました。
その時の写真です。
Alexandr Agureev博士がMARS500の栄養に関する責任者でIBMPでの栄養部門の責任者でもあります。
食事は、①地球から火星まで ②火星着陸クルー用 ③火星から地球まで と3通りに分けられています。
①は、ドイツのJens Titze博士が監督してヨーロッパの食品メーカー«Apetito»、«Kellogg»、«Hipp»、«Coppenrath»、«Enervit»、«Knorr»などから供給されています。
半調理済み食品などを含むようです。
②は、火星に降り立つ3人だけの食品で、火星上で加熱等せずそのまま食べられる食品とホットドリンクの組み合わせです。
③は、2年以上の保存が利く食品は限られており難しいと言うことですが、実際どんな食品かは説明ないのでこれから出てくるのでしょうか?

食品を積み込む様子です。
食品の長期保存テストも兼ねていたんですね。



520日間の愉しみと言えば、睡眠と食事でしょう!
外は見えないので観光と言うわけにもいかず。(実際には、遠ざかっていく地球を眺めたり、星空を見たりで結構楽しみが多いかも)
男子ばかりなので・・・
酒も飲めずですもんね!
やはり、食事には皆さん厳しいかと思いますよ。アンケートの結果を知りたいものです。
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