火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

MDRS The 2012-13 Field Season

2012-12-30 16:54:49 | 火星協会


MDRSでの12回目のシーズンが始まっています。
下記の通り12月1日から5月18日まで13チームが各2週間の滞在で交代します。
現在は、Crew121が活動を始めており、Crew119の最終レポートが公開されています。
Crew124には、MARS500に参加したDiego Urbinaさんの名前があります。

Rotation                     Dates Crew Commander
Crew 119 Dec 1-15
Mars Society A
"Phoenix One"
John Reynolds, CDR
Crew 120 Dec 15-29 Mars Society B

John Reynolds, CDR
Crew 121 Dec 29-Jan 12 Embry-Riddle Chelsea Iwig, CDR
Jason Kring, DIRECTOR
Crew 122 Jan 12-26 HI-SEAS Angelo Vermeulen, CDR
Jean Hunter, DIRECTOR
Crew 123 Jan 26-Feb 9 TasMars Haritina Mogosanu, DIRECTOR
Crew 124 Feb 9 – Feb 23 EuroMoonMars A Diego Urbina, CDR
Bernard Foing, DIRECTOR
Crew 125 Feb 23 – Mar 9 EuroMoonMars B Melissa Battler, CDR
Bernard Foing, DIRECTOR
Crew 126 Mar 9 – Mar 23 Diné College Shannon Rupert, Instructor
Crew 127 Mar 23 – Apr 6 Marsupilami Corentin Liber, CDR
Crew 128A Apr 6-13 Lone Star Highlanders A Larry Benton, CDR
April Andreas, DIRECTOR
Crew 128B Apr 13-20 Lone Star Highlanders B Liz Mitchell, CDR
April Andreas, DIRECTOR
Crew 129 Apr 20-May 4 Team Russia Nikolay Dzis-Voynarovskiy, CDR
Crew 130 May 4-18 Georgia Tech Christine Redmond, CDR

場所は、下記の通りでハンクスビルから8km弱のところです。 

ハンクスビルのお天気は下記の通りです。

Sunday         SundayNight      Monday               MondayNight       New Year'sDay       TuesdayNight
Mostly Cloudy    Chance Snow Chance for Measurable Precipitation 30%    Slight Chance Snow Chance for Measurable Precipitation 20%        Partly Cloudy        Mostly Sunny         Mostly Clear
Mostly Cloudy   Chance Snow         Slight Chc Snow      Partly Cloudy       Mostly Sunny        MostlyClear         
High: -0.6 °C    Low: -12.2 °C        High: -1.1 °C          Low: -14.4 °C     High: -3.3 °C        Low: -13.9 °C

とにかく寒そうですね。

下記は、Crew120の画像です。

ハブの内部の様子です。

このように宇宙服を着て野外活動をします。地層を調査するようです。

天文台です。

天文台で観測した画像です。

MDRSは、火星にどのように滞在して、探査などの仕事をするかをシュミレーションするのが目的です。
実際に岩石や土などのサンプルを採取して、水や微生物などを探します。
また、宇宙服での作業のし易さなども検証してます。
サポートがありますが、基本はクルーだけでハブ(居住棟)の設備やローバーの修理なども行います。
食事も大切な要素ですので、満足度などのデーターが取られています。

いよいよ今年も残り少なくなっていますが、MDRSでのシュミレーションは続いています。
注目してください。

ところで、東京で12月30日が雨になるのは、何年ぶりでしょうか?
天気出現率のサイトを見ますと東京の12月30日は、晴れの実績が90%で、雨が6.7%でしたね。
大掃除の予定が狂った方も多いと思います。
良い年をお迎えください。

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クリスマス休暇に入ったようです

2012-12-22 21:15:24 | MSL

SpaceRefの12月20日のCuriousMarsによりますとCuriosityは、クリスマス休暇に入ったようです。
そして、最初にドリルを使用するのは、来年1月下旬中頃になるとのこと。
ドリルで粉砕した岩の内部サンプルの分析は、惑星探査史上画期的事件となるとの認識から、対象を慎重に選び出す為とドリルのチェック等での時間を惜しまない構えです。

Glenelgは、「三重点」として選ばれた場所です。
Joel Hurowitzさん(the Curiosity Surface Sampling System (SSS) Team)によれば、3つの異なる地形は、次のように要約することができます:
1) 明るい色調の砕かれたユニット:
MROの画像の中で目立つ場所です。「理論上は、溶岩湖で形成された泥岩からなっている。」Hurowitzさんが言います。Curiosityは、今、この明るい色調の砕かれたユニットに停車しています。
そこは、左手の明らかに暗い僅かに高くなっている土手を伴って、水か風によってきれいに掃かれた広い通りのように見えます。



2) 暗いへこんだユニット:
「ちょうど明るい色調の砕かれたユニットの上に位置するこのユニット上では、私たちは、まだ運転したことはありません。」とHurowitzさんは、CuriousMarsに伝えました。「一般に、それは、かなり密集して固く見える火山質の玄武岩で作られるように見えます。それは層状の溶岩流かもしれません」と彼が言いました。暗い物質は、Yellowknifeで明るいトーンの岩のそばで川の土手のように見えるものを作ってます。

3)扇状地物質:
「Curiosityは、8月5日に同じような場所に降りました。また、それは、他の2つの低いユニットより高い位置にあるように見えます。そこは堆積物の礫岩からできている物質です。」とHurowitzさんが言いました。

サンプリングチームが慎重になっている理由は、加熱によってねばねばした状態になる"Martian honey" を避けるためです。
硫酸鉄や過塩素酸塩でこういう性質が確認されており、潮解という現象です。
過塩素酸塩類は、2008年に北極地方でPhoenixが見つけており、赤道近くのCuriosityも見つけています。
とにかく、Curiosityのサンプリングシステムや分析機器にこのような物質を無闇に取り込みたくないということですね。

ドリルする為の良い岩が見つからない場合は、 Sol120に通過した"Shaler"という露頭まで戻ることも考えているようです。



「私たちは、システムに入れる物質がシステムを破壊しないことを確かめなければなりません」とRobert C. Andersonさん(SSSチームのメンバー)が言ってます。
下図にドリルの外観と仕組みを表示します。
ドリルと言っても、パーカッションのように前後に叩く動作を伴った回転する鑿です。

 

こつこつ叩いて砕いたサンプルを吸い込んでCHIMRAへ送り込みます。
GaleクレーターでCuriosityが岩を叩く音が響き渡るわけですね。(火星人もビックリ?)

「過去5年の間、地球上で硬い玄武岩および他の岩、さらに粘土でドリル・サンプルを実行して、それらの物質がどのようにシステムを妨げるか、確かめてきました。そして、ドリルがどのような物質にどう働くか把握しています。」とAndersonさんは、言ってます。
来年の楽しみとしましょう。
メリークリスマス!

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Sol130 クリスマス休暇前の一働き

2012-12-19 20:44:45 | MSL

12月18日のWhat'sNewです。
Curiosityが"Yellowknife Bay" へいよいよ進入しました。
Sol124に約4.1m、Sol125に約26.1m進みました。途中でMastCamとChemCamを使って調査をしました。
更にSol127に約32.8m進み、Sol128で"Costello" と "Flaherty."という岩ををAPXSとMAHLIで調査したそうです。
その後、Sol130に5.6m進んだところでCuriosityは停止しています。
火星着陸後のCuriosityの総移動距離は、677mとなりました。

今週中にもう少し動いて、クリスマス休暇となるようです。
停止中も環境測定は、継続するとのことです。

下図は、Curiosityが"Yellowknife Bay"でSol125で移動した後の後方の景色です。

*Sol124~130(12月11日~18日JST)

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アバタもエクボで、つい・・・

2012-12-13 23:55:28 | 火星地形

12月10日のブログにEmily Lakdawallaさんが1965年にMariner 4によって撮影された画像を紹介しています。
温故知新ですね。
下図は、Mariner 4が撮影した場所を示すものです。
興味深いのは、ベースとしている火星の地図です。
マリナー計画のために使用された1962年時点の米空軍の火星図には、運河が記載されていたんですね。

下図は、Mariner 4によって撮影された画像です。
現在のMRO等の画像と比較するとかなり分解能が低いですね。

下図は、Mariner 4 と Vikingオービターの画像を比較したものです。


Mariner 4は、1965年7月15日 01:00:57 UT (7月15日 10:00:57 JST)に火星へ最接近し、火星表面からの距離は9,846kmでした。
人類が目にした最初の火星のクローズアップ写真です。
Emilyさんが仰ってますが、もっと詳細に見ることが出来たら火星探査は、異なった結果となっていたかも・・・
最初に良く見えていたら、火星への興味が薄れて現在のような探査技術の進歩も無かったかも知れませんし、
もっと張り切って探査に打ち込んで、既に人類が火星に行ってたかも知れませんね。
現在、私たちは、火星に関してもっと詳細で膨大な画像データーを持っていますが、それでもこのお隣の惑星を理解するには、十分ではない・・・
やはり、私たち人類が火星の地を踏んで直接調査するしかないようです。

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Sol123 慎重に足元を確認しています

2012-12-12 10:44:14 | MSL

12月11日のJPL What'sNewによりますと、Curiosityは、"Point Lake,"を出発して4日間で約79m移動し、 "Yellowknife Bay," のとば口まで来ています。
上記は、Sol120にNavCamにて撮影されたパノラマ写真です。
北北西(左)から南南西(右)を収めています。

Figure 1                 Figure 2

        

上図は、"Yellowknife Bay," の手前の"Shaler." と名付けられた露頭です。
科学チームは、"Shaler." を調べる予定です。
*Figure 1は、地球で見た場合の画像。Figure 2は、火星で実際にカメラで見える画像。

上図は、現在のCuriosityの位置を示しています。
Curiosityは、月曜日(12月10日:Sol120)のドライブ時にソフトウエアが車体の傾斜を検知した為、予定の走行距離の70%で停止しました。
その車体の傾斜は、すぐに危険というわけではないのですが安全を確認する為です。
Curiosityは、着陸以来移動してきた地形と違う地域に入ってきており、少し遅くなっても慎重に進路について検討しているとのことです。
Yellowknife Bayまであと50cmほど下る地点まで接近しています。
Curiosityは、Yellowknife Bayでいよいよドリルを使用して岩を砕く積もりですね。

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Sol117時点での最新データ

2012-12-10 14:37:30 | MSL

アメリカ地球物理学連合(AGU)の会場で12月3日9時 PST(日本時間:4日2時)から行われたpress conferenceで最新の調査結果が発表されていましたのでメモしておきます。

上図左は、Sol58(10月4日)に"Rocknest"でMAHLIによって撮影されたものです。
左は、Curiosityの左前輪によって平らになった部分で観察された粗砂粒のうちのいくつかを示します。
比較的大きなガラス質の球体は、直径655マイクロメートルのものが有ります。
範囲は、1.9×2.2センチメートルをカバーしてます。
火星の砂地は、必ずしも赤ではないことが分かります。
この小さな1つのエリアで、2つの青い灰色のガラス質の球体および1つのガラス質の楕円体、明瞭で半透明の粒、灰色の砂および白砂等が見られます。
球状・楕円体の粒は、恐らく火山噴火あるいは、隕石の衝突によるいずれかで、火星表面上で融かされて冷えた、ガラス状の小滴から形成された物でしょう。
同様の粒は、月での火山及び地球での隕石衝突跡に見られます。
右は、Sol73(10月20日)にMAHLIで撮影した観察トレイ上のより小さな砂粒の拡大画像です。
これらの粒は、Sol69に3回目のスクープで集められ、CHIMRAで処理されたものです。
*CHIMRA("Scooping Paw" Collection and Handling for In-situ Rock Analysis)
150マイクロメートル未満の粒だけがふるいを通り抜けました。

上図は、今までの火星着陸船が撮影した火星地表面の画像です。
上の2つは、MERの「Spirit」が着陸したGusevクレーターの画像です。
下段の左は、Viking1号の着陸したChryse低地で、右は、「Curiosity」の着陸したGaleクレーターの "Portage"と呼ばれるところの画像です。
火星の表面の土を Vikingが初めに調査し、そして Pathfinder、Mars Exploration Rover(Spirit & Opportunity)、 CuriosityがX線分光計で調査しています。
今までの調査結果では、全ての着陸地点で同じ様な土を見つけたとのことです。

上のグラフは、火星の3地点で測定されたAPXS の結果を示しています。3地点の組成が非常に良く似ていることが分かります。
3地点とは、(1)「Spirit」が着陸したGusevクレーター (2)「Opportunity」が着陸したMeridiani 平原 (3)Curiosityが着陸したGaleクレーター内の "Portage" です。

上図は、SAMによる火星初の分析結果です。
細粒サンプルを加熱することで放出された、水蒸気、二酸化炭素、酸素および二酸化硫黄を検知しました。

上図は、SAMが"Rocknest"から得られた砂サンプルを加熱することで放出された水蒸気のD/H比率を測定した結果です。
水蒸気が地球の水より多くの重水素から成ることを示します。
惑星協会Emily LakdawallaさんのブログによりますとD/H比率が地球の5倍だったそうです。
火星は、地球と比べて重力が3分の1程度で、大気を保護する十分な磁界を持っていないため、地球より早く大気を失っていると考えられています。
大気を失う過程で、軽い水素原子は、重水素と比較して早く失われていることが予想されます。
*D=重水素、H=水素

上図は、"Rocknest"で採取された細粒の中にSAMが硫黄、塩素および酸素化合物を発見した結果を表わしています。
サンプルは、SAMで加熱され分析されました。

 

SAMによって"Rocknest"で採取したサンプルから炭素、水素、塩素を含む化合物を上図の通り検出していました。
CH3Cl、CH2Cl2、CHCl3とまだ正体不明の4つの塩化炭素化合物です。
これらの分子中の炭素が地球上か火星の起源かどうか判断するためにより多くの仕事が必要だとのことです。
現時点では、火星由来の有機物を発見したと断言するには、到っていないということですね。

慌てず、焦らず、誤らず、諦めず、当てにせず・・・頑張って欲しいです。

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身を捨ててこそ・・・

2012-12-07 12:20:27 | MSL

12月5日のCuriosityのWhat'sNewにCuriosityが火星大気へ突入前に放出した物が火星表面に衝突した跡の画像が紹介されています。
10分前に放出された物とは、10分前に脱ぎ捨てたCruiseステージと、8分前に放出した2つのタングステン錘(75kg)です。
これらの衝突痕を下記の画像のとおりMROのHiRISEが的確に捉えています。

今まで火星周回機により数多くの地表面の画像が取得されています。
その中には、当然多くの衝突痕が含まれていますが、どのような物質がどのような形状、密度、スピード、突入角度でその衝突痕を残したか不明でした。
今回は、Cruiseステージとタングステン錘という詳細な情報がある物質です。
更に、突入角度と速度も分かっています。
それらによる衝突痕を専門家が調査することで、インパクト・プロセスおよび火星表面、および大気特性についての情報を得られると言うことです。

      Figure 1                          Figure 2                       Figure 3

      

この画像が得られた場所は、Curiosityの着陸点から西へ約80km 離れたところです。

下記は、Cruiseステージで火星へ向かうCuriosityです。

 

下図は、Curuiseステージの構成です。

 

下図は、火星大気へ突入前のタイムラインです。

いろいろな事が綿密に計画されているのですね。
今までの積み重ねが生きてるのではないでしょうか。
Curiosityのこれからの活躍に期待すると共に、先人の残した財産に感謝したいものです。

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オールカマー

2012-12-05 12:12:12 | MSL

NASAのCharles Bolden長官が「オバマ政権が強力な火星探査計画を約束した。」と発表しました。
素晴らしいニュースです!
世界を巻き込んで2030年代の有人火星探査へ突き進む決定となります。
アメリカの現在の主導的地位を保ちつつ、開かれた形で全世界の英知を結集して、なんとしてでも火星を目指すこととなります。
2013年度の予算に5ケ年計画として盛り込まれる見通しです。
もちろん今後の経済情勢による影響は、懸念されますが、宇宙開発への投資が新しい世界を開くものだと思います。
戦争に依存して兵器や武器産業による景気維持を計ることは、非人道的でもあり、行き詰っているのだと思います。

世界に平和を!みんなで火星を目指しましょう!

とにかく、今年の8月6日Curiosityが無事にGaleクレーターに着陸したことが大きかったですね~
「火星探査計画を再構成するという挑戦は、Curiosityの着陸の"恐怖の7分"から"7年間の革新"のスタートに変わりました。」とJohn Grunsfeldさん(NASAの Science Mission Directorateの副長官)が言ってます。
本当に天国と地獄の差があります。Curiosityが着陸失敗していたら、と考えると恐ろしいです。
火星探査の予算が大幅に削られてきた訳ですが、一転して2020年に新規の探査計画が認められるなんて・・・
このミッションは、Curiosityの財産を生かして進められます。
ロケット、探査機、着陸方式等実績あるものを使用することでコストを削減でき、安全性は保証されることとなりますね。
科学探査の為の機器類は、オープンに全世界から調達する方針です。
時期も良かったのでしょうね。
2018年と2020年は、大接近となります。(最接近距離:2018年=5,759万km、2020年=6,207万km)

今後の計画は、以下の通りです。ESAのExoMarsにも積極的に参加するようです。

2013年   MAVEN
2016年   InSight
         ExoMars
2018年   ExoMars
2020年   新探査計画
2020年代 サンプルリターン 
2030年代 有人火星探査

コメント (2)
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有機物がありましたけど、素性が・・・

2012-12-04 23:34:56 | MSL

アメリカ地球物理学連合(AGU)の会場で12月3日9時 PST(日本時間:4日2時)から行われたpress conferenceでCuriosityチームは、火星で生成した有機物の確証を得ていないと発表しました。

"Rocknest"で5回目に採取したサンプルをSAMで分析した結果、一応、酸素と塩素の化合物である過塩素酸塩を検知してました。
これは、Phoenixによって以前、火星の北極の土中で確認された物質です。
これと他の物質がSAMの機器中で加熱されることによって塩化メタン化合物が発生したのが検知されました。
塩化メタンは塩素と炭素で構成されている化合物です。
塩素は、火星由来であると断定できますが、炭素は、火星の生命由来であるという確証が現時点では得られていないとのことです。
Curiosityが地球から持ち込んだ可能性が否定できないのです。

ただ、Curiosityチームは、現時点で全ての分析機器をテストした結果、Curiosityが今後の探査に十分な能力を持っていることを確信したと述べています。
早く成果を出して欲しいと期待しますが、地球外生命の発見は、重大な意味を持っていますのでしっかり確認等やってもらうことは、良いことだと思います。
NPRのインタビューで話題になったJohn Grotzingerさんも出席しており、今後は誤解を与えないよう気をつけたいと発言しました。
まだ、これから主目的地であるSharp山の地層に辿り着くまでいろいろな発見があることでしょう。
とにかく、今までにない素晴らしい探査機が火星上にいるわけですから、地球人の知能を集めて生命の痕跡を見つけてくれることを期待しましょう。
エネルギーもたっぷりありますし、機器類も手慣らしが済んだところですので。

下記がCuriosityの現在いるところです。

3日のpress conferenceで最新の分析結果が発表されていますが、後日記載します。
おやすみなさい!

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