火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

桜も君を応援している!

2010-03-29 22:07:35 | 日本
遅くなりましたが、嬉しいお知らせなので当ブログでも触れておきます。
3月27日にJAXAがはやぶさ君の第2期軌道制御を終了したことを発表しました。

発表は、下記にて
http://www.jaxa.jp/press/2010/03/20100327_hayabusa_j.html

地球の中心から約2万kmの距離を通過する軌道に乗ったそうで、これから数回の軌道修正を経て地球への帰還を目指します。
回収場所は、オーストラリアになります。
27日午後3時17分時点での地球からの距離は、約2.7千万kmです。6月には、良い知らせが届くことでしょう!


下記の画像は、近所にある桜の古木の幹にたくましくつぼみを付けている桜です。
昔から桜の古木の並木があり、桜道と通称されているのですが、近年大胆に幹を残してほとんどの木が枝葉を落とされてしまったのです。
今年は、いつも見ていた桜が見られないかと思っていたところ、どっこい新しい芽が出てきて花となったのです。
何か嬉しいですね。
桜を切るというのは、新しく再生することを促す効果があるそうです。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北半球は、夏間近です。

2010-03-28 23:26:56 | Weblog
3月25日にCMO#370がアップされました。だいぶ間が開きましたが、火星も遠ざかっていることで月一のレポートとなったとのことです。
2月16日から3月15日の報告です。
季節はλ=052°Lsからλ=065°Lsまでということで。視直径δは13.3ʺから10.7ʺになっています。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO370.pdf

今回は、南半球が秋分を過ぎて冬に向かっている時期であり、西半球(アルギュレ平原を含む)と東半球(ヘラス平原を含む)の観測が詳しく報告されていますね。
どうも西半球と東半球では、西のほうが寒いということで、その違いを観測で裏付けているようです。

その元になった情報としてCMO#353の浅信(浅田さんの通信)でESAのMarsExpress搭載のPFS(the Planetary Fourier Spectrometer)での観測結果による論文が紹介されています。
論文は、「Marco GIURANNA et alの"PFS/MEX observations of the condensing CO2 south polar cap of Mars" Icarus 197 (2008) 386-402」です。
λ000°Ls~λ025°(南極冠が成長し始める)の時期とλ050°Ls~λ070°の時期とで顕著な違いが見られたというのがこの論文の骨子だそうです。

λ000°Ls~λ025°では、南極冠でもまだ大気がCO2の凝縮温度より高いため、CO2の雪は降らずに霜によって南極冠が成長していくとのことで、λ050°Ls~λ070°の時期となると西半球で降雪が始まるとのことです。
やはり、大気の動きにより地域差が生じるのでしょうか?

かなり専門的なので、私では十分理解できてませんが、朝から夕方までのヘラス平原を観測したデータが集められているので貴重なものだと思います。

GHOMIZADEH, Sadeghさんの3月11日の画像に朝昼夕のヘラス平原が撮り分けられています。
画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

タルシス三山とオリンポスの朝霧にうかぶ画像も良いものが多い感じです。
特に、3月4日のPEACH, Damianさんの070°Wの画像は、良くわかりますね。

火星通信の皆様のご苦労の結晶が、火星探査機のデータと合わさり、ますます火星のことが分かってくるものと期待します。

本文と関係ありませんが、本日は、井の頭公園に花見に行きました。
花も一部咲き程度でまだ寒かったですが、懐かしい友人たちと会うことができました。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本気です!

2010-03-24 23:26:15 | 520MARS


3月22日月曜日にESAの4人の候補者の記者会見がありました。
場所は、オランダのNoordwijkにあるESAの Technology Centre(ESTEC)でした。
ESAのHuman Spaceflightの責任者のSimonetta Di Pippoさんが「火星は全人類の探検プログラムの究極の目標です。」と発言してます。
火星は人類の宇宙進出の最初の取っ掛かりと思ってますので、火星が究極の目標というのは、違和感ありますが、現状を考えれば力強い発言だと思います。

4人は、2月24日にロシアで始まったトレーニングを一旦やめて今回の会見に臨んでるとのことです。
その4名は、Jerome Cleversさん(ベルギー)、Arc’hanmael Gaillardさん と Romain Charlesさん(フランス)、Diego Urbinaさん(Colombian-Italian)です。
この中から2名が今年の夏に始まる520日に及ぶ閉鎖実験に参加することとなります。
あと中国人が1人とロシア人が3人の合計6人が予定されています。

候補者のプロフィールです。
http://www.esa.int/images/01all.jpg

いよいよ始まるんですね。
2007年11月に行われた14日間の実験から始まって、昨年105日間をやり遂げ、実績を積み重ねてきていよいよ本番を迎える訳ですね。
2日のオフを入れて7日間サイクルでいろいろな実験を繰り返すこととなります。
30日間の火星での模擬探査も計画に入っています。
520日とは、過酷でタフな実験ですが、火星に行って無事に帰ってくるためのデータが蓄積されることとなります。
将来、本当に人類が火星の地を踏むときMARS500のパイオニアの人たちのことを覚えていることでしょう!とこの記事は言ってます。
全く同感です。

詳しくは、下記にて
http://www.esa.int/esaCP/SEM4VFFKZ6G_index_0.html


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どこまでも遠くに行くんだ!

2010-03-19 00:08:53 | ソーラーセイル
いよいよ5月18日6:44:14にH2Aロケットで「あかつき」が打上げられます。
「あかつき」は、金星の気象探査を通して惑星気象学の確率を目指します。
そのピギーバッグとして「イカロス」が同乗する予定です。

「あかつき」は、下記にて
http://www.jaxa.jp/countdown/f17/index_j.html

「イカロス」は、一辺約14.1mの太陽電池機能を備えた帆を宇宙空間で展開して、太陽光発電、加速及び軌道制御実験を予定しています。
将来は、ソーラーセイル探査機を木星に向けて飛ばす計画のようです。

「イカロス」は、下記にて
http://www.jaxa.jp/countdown/f17/overview/ikaros_j.html

より詳しく
http://www.jspec.jaxa.jp/activity/ikaros.html

同じような計画を米惑星協会が進めています。
米惑星協会の「LightSail-1」は、800km以上の高度で太陽光による加速効果を測定する計画です。
2010年後半の打上予定です。
米惑星協会は、「LightSail-1」に続いて。「LightSail-2」と「LightSail-3」も計画しています。
将来の目標に太陽と地球のラグランジェ点L1も上げてます。
また、JAXAと米惑星協会は、相互で応援キャンペーンを実施し、ソーラーセイルミッションの普及と技術的結果の共有を行うとのことですね。

以下に、イカロスとLightSail-1のデーターを記載します。

①イカロス
膜材質:ポリイミド樹脂
膜厚さ:7.5μm
膜一辺:14.1m
全重量:-
単位重量:-
実施時期:2010年5月18日打上予定のあかつきに同乗
機能:太陽電池、姿勢制御デバイス、理学観測用センサ
宇宙でのテスト:膜面の展開、太陽光発電加速実証、軌道制御

②LightSail-1
膜材質:アルミ塗装
膜厚さ:4.6μm
膜一辺:5.5m
全重量:<4.5kg
単位重量:140g/㎡
実施時期:2010年後半
機能:テレビカメラ、電波システム、コンピューター、加速度計、GPSシステム
宇宙でのテスト:800km以上の高度で太陽光による加速効果を測定

下の画像は、米惑星協会のLightSail-1です。綺麗ですね。

  

機会が有ったら金星も見てみましょう。
下記のサイトで紹介されてますので。
http://www.jaxa.jp/countdown/f17/special/venus_obs_j.html
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

肌理はどうですか?

2010-03-16 23:46:11 | Phobos
3月15日にESAは、MarsExpressが3月7日に接近撮影した画像を公開しました。
枚数が少ないのですが、今までにない1画素当り4.4mという詳細な画像です。
MarsExpressの周回軌道から5ケ月毎にPhobosに接近できるチャンスがあるとのこと。今回は、3月末まで接近を繰り返しながらデータの取得を続けます。
Phobos-Gruntでも地球のESA stationsが役割を担うことになっており、今回は良い練習でもあるんですね。

詳細は、下記にて
http://www.esa.int/SPECIALS/Mars_Express/SEMK17CKP6G_0.html

大きい画像は、下記にて
http://www.esa.int/images/3_h7915_phobos_nadir_H.jpg

もちろん、Phobos-Gruntの着陸予定地点も撮影してます。
予定地点は、南緯5°から北緯5°東経230-235°の範囲だそうです。
やはり、平らそうなところを選んでます。



大きい画像は、下記にて
http://www.esa.int/images/5_h7915__Phobos_LandingSites_H.jpg

今までの画像の精密さの比較は、下記の写真で比べてみてください。
元データを忘れましたので大きい画像は、なしです。
右下の一番大きな画像で1画素当り19.2mです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよいよサバイバルです。

2010-03-13 22:58:09 | 520MARS
3月13日のSORAE.JPによりますとIMBPが3月11日、MARS-500のクルー候補者11名に対し、陸上サバイバル訓練を実施したと発表したようです。英文の発表を探しましたが見つけられませんでした。

SORAE.JPは、下記にて
http://www.sorae.jp/031006/3710.html

このサバイバル訓練は本来、ソユーズ有人宇宙船がタイガの森林地帯などに不時着した時を想定したものだそうです。
厳しい訓練の中からMARS-500の長期実験への適性を見ていくのでしょうね。

ESAの発表は、下記にて
http://www.esa.int/esaCP/SEMBEV9KF6G_index_1.html

ESAは、3月22日にオランダのNoordwijkにあるESAのEuropean Space Research and Technology Centre でMARS-500の候補者の記者会見を予定しているとのことです。
4名のヨーロッパ人から2名が選任されると言ってます。
その4名は、Jerome Cleversさん(ベルギー)、Arc’hanmael Gaillardさん と Romain Charlesさん(フランス)、Diego Urbinaさん(Colombian-Italian)といってます。
確か2月25日のIMBPの発表では、Romain Charlesさん(フランス)がいませんでした。
その代わりにWang Yue氏さん(中国)がいたのですが、どうしたのでしょうか?

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最接近です。

2010-03-07 11:11:05 | Phobos
ESA(欧州宇宙機関)は3月3日にPhobosへのMars Expressの接近(flyby)に成功したと3月4日に発表しました。
接近距離は、67Kmでした。


大きい画像は、下記にて
http://esamultimedia.esa.int/images/marsexpress/Image5_422-20081013-0000-6-mos-01-PhobosSeries_H1.jpg

今回は、Phobosの重力場を測定して内部構造を調査することが目的でした。
地球からの無線信号をMars Expressが受け取って地球へ返信することで、かなり良いデータが取れたとのことです。

Mars Expressは、中央ヨーロッパ標準時21時20分(世界時20時20分)頃に地球からの無線信号を自動追跡しました。
無線信号は、片道6分34秒かかり往復では13分8秒かかります。
Mars Expressからの信号は、明瞭でアマチュア無線でも受信できるほどだったようです。聞いてみたいものですね。
このデータによってPhobosの内部の密度変化を割り出せるとのこと。結果を待ちましょう。

ESAの火星無線科学(MaRS)実験のMartin Pätzoldさんが“Phobos is probably a second-generation Solar System object,” と言ってます。
Martin Pätzoldさんは、ドイツのケルン大学の方です。
第二世代ということは、火星が出来た後に形成されたものであるということですね。
小惑星が火星軌道に捕まったものである可能性が高いということでしょう。
火星のDeimos(ダイモス)も同じと考えられていますし、木星のAmalthea(アマルティア)も第二世代のようです。

詳しくは、下記にて
http://www.esa.int/SPECIALS/Mars_Express/SEMIPX6K56G_0.html

また、今回の接近の様子をアニメーションとしてYOUTUBEで紹介しています。
http://boxx.over-blog.com/article-survol-phobos-mars-express-45426323.html

次のFlyby(接近)では、Phobos表面の詳細な画像を撮るとのことです。

Phobosについては、下記にて
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%9C%E3%82%B9_(%E8%A1%9B%E6%98%9F)
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

火星に行った気持ち・・・

2010-03-03 22:06:15 | 520MARS


2月25日にIMBP(Russia's Institute of Medical and Biological Problems)がMARS500のクル―11名を発表しました。
11名のクル―は、訓練を受けた後、6名に絞られるとのこと。
サッカーのワールドカップでも厳しい選別が行われますが、火星のシュミレーションでも厳しいですね。
皆さん高等教育を受けていて、ロシア語と英語を話せるとのこと。

詳細は、下記にて
http://www.roscosmos.ru/main.php?id=2&nid=8810

昨年4月1日から7月14日まで、105日間のシュミレーションが行われましたが、いよいよ今年の4月下旬から本番が始まるんですね。

11名の内訳は、以下の通りです。
5人のロシアの技術者:
Boris Yegorov氏(44才)、Andrei Zhirnov氏(30才)、Alexander Sukhov氏(32才)、Mikhail Sidelnikov氏(37才)、Alexei Sitev氏(38才)
2人のロシアのお医者さん:
外科医Sukhrob Kamolov氏(32才)、開業医Alexander Smolevsky氏(33才)
4名のロシア以外の候補者:
Archanmael Gaillard氏(34才、フランス)、Jerome Clevers氏(30才、ベルギー)、Diego Urbina氏(27才、イタリア)、Wang Yue氏(27才、中国)

一番若いのは、27才のイタリア人と中国人の候補者ですね。
最高齢は、44才のロシア人です。
さて、どのような人選となりますことか?
楽しみです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする