火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

火星環境で生存可能

2012-04-30 18:02:58 | Weblog
4月30日のMarsDailyによりますとDLRの研究者が火星環境を再現した環境下で地球上で存在する微生物や地衣類が約1ケ月生存できることを確かめたそうです。
DLR=(Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt:ドイツ航空宇宙センター)

火星環境を再現したチャンバーの条件
・大気組成:炭酸ガス 95%、窒素 4%、微量な酸素やアルゴン
・大気圧:6ミリバール
・温度:マイナス50℃~プラス23℃
・放射線:紫外線から赤外線までに及ぶ特別の放射線源は、火星地表上の日射を再現
・土と岩:火星環境を再現

実験に使用した生物
・スイスの標高3,500メートルまでの高所に生存している生物
・南極のシアノバクテリアと地衣類

実験期間
・34日

結果
・微生物と地衣類は、測定可能な活動をし、光合成を続けて火星環境での生存の可能性を実証しました。

課題
・34日間の生存は、確認されたが数世紀に亘って生存できるかは、実証されていない。

実験の様子ですね


この研究の実施者は、Jean-Pierre de Veraさんです。
Jean-Pierre de Veraさんは、ベルリンのthe DLR Institute of Planetary Researchの科学者でthe Mars simulation projectの責任者です。

この研究は、ヘルムホルツ連合「惑星の発展および生命」内の国際的なプロジェクトとして実施されました。
火星環境での生命の存在の可能性は、火星探査での汚染を防ぐ為、慎重な対応がより必要とされることとなります。

しかしながら、事務局としましては、その危険を乗り越えて人類が火星の地を踏むことの有益性があると思います。
楽しみな成果だと思います。
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画期的着陸まで100日を切りました!

2012-04-29 14:56:34 | MSL


4月27日のMSLのサイトによりますといよいよ火星着陸まで残り100日を切ったとのことです。
正確には、4月27日22:31PDT(日本時間4月28日14:31)
PDT(Pacific Daylight Time)
この時点で火星との距離が約1億9100万キロメーターで、13,000mph(21,000キロメートル毎時)の速度で近づいています。



4月22日には、1週間にわたる作戦即応性試験がJPLで終了したとのこと。
なんと土日も働いていたようですね。

現在、火星へ向けて順調に飛行を続けているCuriosityと同じcentral computerがJPLにあり、それを使って着陸後のコマンドの確認をしています。
確実にコマンドに応えて「写真を撮り」「サンプルを集めた」と言うことです。
しっかりやっていますね~
とにかく、史上初の着陸方式「スカイクレーン」が成功することを祈りましょう。
待ち遠しいです。



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大胆にして緻密な

2012-04-28 23:14:40 | NASA
4月24日のMarsDailyによりますとDirk Schulze-Makuchさんが約59kgの観測装置を6個火星へ送り込む案をNASAに提案したとのこと。
Dirk Schulze-Makuchさん:Washington State University astrobiologist。
強力かつ包括的な生命探査装置でのmission to Mars の為の召集された20名の科学者のリーダーを勤めています。
また、「one-way trip」を提案した人です。

このミッションは、「BOLD」と呼ばれています。「Biological Oxidant and Life Detection」の頭文字をとったものですが、提案の大胆さを表してもいるそうです。

Dirk Schulze-Makuchさん


「BOLD」の提案は、約59kg(130ポンド)の生命探査装置6台を送り込み調査を実施することです。
生命探査装置は、逆ピラミッド型をしており、パラシュートで火星の地表に突き刺さるような形で降ろされるとのことです。
・顕微鏡画像記録装置で微生物を探します。
・土の分析装置は、土を湿らして過酸化水素の影響を示す「無機イオン」「pH」「光学特性」を測定します。
・また、別の装置で地球上で生命によって作られる核酸に似た単一の大きな分子を探します。
・更に、Viking着陸船で行われた実験をより精度を高めた装置で再度行うとのことです。

Dirk Schulze-Makuchさんは、火星の微生物は水と過酸化水素の混合液を体液として利用していたという仮説を立てています。

宇宙探査への予算が限られている中でこの分野の科学者や研究者だけでなく、大衆も興味を持っている「火星に生命はいるか」という大きな疑問に挑戦してエイキサイティングな結果を得なければならないと言ってますね。

「心意気や良し」ですね。

「the journal Planetary and Space Science」を探しましたが、論文等見つけられませんでした。
MarsDailyの記事だけでは、「BOLD」の実現性・有効性が良く分かりませんでした。
しかしながら、色々なことを考えているものだと思います。
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腸内環境改善で火星環境でも大丈夫

2012-04-25 21:20:02 | 520MARS
4月23日24日のMarsDailyによりますとモスクワでMARS500の国際シンポジュームが開催されたようです。
その中でロシアの研究者Anatoly Grigoryevさんが有人火星探査での人へのリスクについて発表してます。
(Anatoly Grigoryevさんは、ロシアの科学院長代理です。)
MARS500は、地上でのテストでしたので「放射線」「無重力」の影響については対応してません。
しかしながら、それ以外では有人火星探査での条件のいくつかを再現できていると言う評価です。
火星探査を行うマーズノウト達には、下記の様なリスクが考えられるとのことです。

・不整脈
・業務遂行力と安定性の減少
・感覚障害
・DNAレベルでの変化の長期間での影響
・骨組織からのミネラルの喪失

このほかに、宇宙船や火星上での居住施設等での「騒音」も長期間に亘るミッションとなるので無視できないかと考えます。

MARS500では、クルーの腸内細菌を生物医学的問題研究所のロシアの科学者のグループがモニターしたそうです。
そして、ロシアの伝統的な飲み物Kvassを飲むことで腸内細菌をより正常な状態で維持できることが確認されました。
実験は、3名のクルーが200mlのKvassを飲み、他の3名は飲まないでお互いの腸内細菌を測定したとのこと。
この際、なんでKvassなのかはさて置いて、非常に頷けるし面白い結果だと思います。
Kvassは、ライ麦パンから作られる発酵飲料でアルコールを約1.2%含んでいます。
アルコールが低濃度なのでロシアの基準では、非アルコール飲料となります。
因みに、日本の酒税法では、アルコール分を1%以上含む飲料は、お酒と定義され酒税の課税対象となっています。
やはり、ウォッカの国ですね。

Kvassです。


街角でKvassが売られている様子です。ロシアのコカコーラといったところのようです。





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大きなお弁当箱

2012-04-19 23:13:11 | MAVEN
4月16日にLockheed MartinのMAVENのサイトに新しい動きが紹介されていました。

下図は、MAVENのコア構造に設置する前のヒドラジン燃料タンクが準備されている様子です。
左の奥に見えるのが、2011年10月7日の当ブログ「やっとカタチになりました」で紹介したコア構造ですね。



この写真は、3月3日にデンバー近郊のLockheed Martin社のクリーンルームにて撮影されました。
このあとヒドラジン燃料タンクと20個のスラスターがコア構造の中に設置されました。
2013年11月の打上に向けて着々と準備が進んでいるようです。
ヒドラジン燃料タンクは、450ガロン積めます。450ガロンと言うと約1,710リットルです。(アメリカの計量単位で)
大きさは、228.6cm×228.6cm×198.12cm高さ(7.5 feet x 7.5 feet x 6.5 feet)
こうしてみるとMAVENの大部分を燃料タンクが占めるようです。

今年の12月2日には、サンフランシスコのダウンタウンでMAVENのミッションについてのWorkshop開催が予定されています。
ミッション計画、測定機器、観測の進め方、データや科学的成果の予測などを話し合います。
財政厳しい折、予算を有効に活用する為に活発な議論が期待されますね。

MAVENの概要については、コロラド大学のサイトにあった2月28日付けの資料が分かりやすいかも。
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バイキングのお手柄を証明!

2012-04-16 22:45:41 | MSL


4月16日のナショナルジオグラフィック ニュースに「火星の生命、30年前に発見?」という記事が載りました。
このネタ元は、「International Journal of Aeronautical and Space Sciences」誌のオンライン版に掲載された「Complexity Analysis of the Viking Labeled Release Experiments 」というレポートです。
バイキング着陸探査機による火星の土壌分析では、あたかも生命の存在を示すような反応があったが、結局、表面の過酸化物や炭酸塩化合物の影響であったということが通説となっていました。
しかし、バイキングに搭載されていた生命を検知する為の標識放出装置(Labeled Release:LR)による分析結果を再評価したところ、バイキングは生命を見つけていた可能性があるとのことです。

ナショナルジオグラフィック ニュースによりますと以下の通りです。
「今回の研究では、データを生物の痕跡と非生物の痕跡とに分類する数学的手法を用いて、バイキングが収集したLR実験のデータを解析した。その結果、ミラー氏のチームは、LR実験は火星の土壌から微生物の痕跡を確かに発見していたとの結論に達した。」

その解析手法は、 「クラスター解析」と呼ばれるものです。

また、ミラー氏は、先行研究でバイキングのLR実験の結果から、火星の概日リズムの兆候を発見していたとのことです。
「概日リズム」とは、あらゆる生命に内在する体内時計のことで、地球上の生命は、1日の長さと同じ24時間周期のリズムを持っています。
火星の生命は、24.7時間周期のリズムを持っているはずです。
ミラー氏は、LR実験における放射線の計測数値が、火星の1日の長さと同じ周期で変動していることを発見しました。

過去のデーターから色々分かるものですね~
ますます、Curiosityの活躍が期待されます。
生命そのものを見つけられないまでも、メタンの検出が期待されています。
そのメタンに概日リズムが認められれば、火星生命の決定的な証拠となりますね。
それにしても、生命そのものを見つけたいものです。絶対、どこかに潜んで繁栄していることでしょう。
WANTED!
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アメリカ抜きでの国際プロジェクト・・・

2012-04-09 21:56:28 | EXOMARS
4月6日のロシアの声によりますとESAのExoMarsにロシアが参加の意向を示しています。



「ロスコスモス(ロシア連邦宇宙庁)のウラジーミル・ポポフキン長官と欧州宇宙機関のジャン=ジャック・ドルデン長官はモスクワで会談を開き、欧州共同の火星調査プロジェクト「エクゾ・マース」へのロシアの参加について協議する。」
とのことです。
アメリカ抜きでの国際プロジェクトとなりますね。
でも、願わくばアメリカにも参加して欲しいものです。
火星は、人類が総力を上げて協力し合うことでしか辿り着けない難しいテーマだと思いますし、それが故に人類が一体となれるテーマだと・・・
今後の動きを注視したいと思います。
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生ゲール見たい!

2012-04-02 22:38:44 | MSL
NASAの3月28日の発表によりますと、Galeクレーターの中の約5kmの高さの山(堆積層)にミッションの国際プロジェクト科学グループ(the mission's international Project Science Group)が Mount Sharpと名付けたとのことです。
由来は、地質学者のRobert P. Sharp (1911-2004)さんに因んだとのこと。
Robert P. Sharpさんは、惑星科学の創始者で教育家でかつNASAの初期の火星探査チームのメンバーであった人です。
この人です。

どっしりとした冷静沈着な人柄に見えますね。

Mount Sharpは、Galeクレーターの底部から約5kmの高さがあり、多様性に富んだ厚い層序断面が観測可能です。
層序とは、地層の重なる順序と言うことです。
その断面を調査することで、そこがどのような変化をしてきたかという歴史を知ることが出来るわけです。
Galeクレーターは、1970年代に火星軌道上から発見されていましたが、いよいよCuriosityが直接調査することとなります。
Mount Sharpがどのように形成されたのかは、分かっていません。
水が関与していることが推察されています。
地下水が見つかるかもしれません。
生命が存在していたかどうか・・・期待が高まります。

下図は、Curiosityの着陸予定地点(黒い楕円)及び探査ルート(青線)を示したものです。
着陸地点は、20km×25kmです。約1tのCuriosityを軟着陸させるのには、かなり狭いターゲットですが、スカイクレーン方式と言う新しい方式を採用したことによって可能となったのです。
このスカイクレーン方式は是非成功して欲しいと思っています。
スカイクレーン方式を使いこなせれば、もっと色々なところへ探査機を送り込めるようになります。




上記の画像は、ESAのMars Express搭載のthe High Resolution Stereo Cameraの合成高さデーターとNASAのMars Reconnaissance Orbiterのthe Context Cameraの画像そしてViking Orbiterからの色情報を使って造られているそうです。
歴史を感じますね~
早く、Curiosityからの生画像を見たいものです。

下記は、地球上の山とMount Sharpを比較したものです。
詳しくは分かりませんが、地球上の山より緩やかな傾斜です。
風化や浸食が地球と比べて弱い為でしょうか?


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