火星への道

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シリカがなぜ多量に存在するのか?_②

2015-12-30 00:44:48 | MSL

12月17日のWhat'sNewでMarias Pass、Bridger BasinからBagnold Duneに至る場所でシリカが豊富に存在することの謎の続報です。
下図は、'Big Sky'と'Greenhorn'の場所を示しています。
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/images/?ImageID=7602&NewsInfo=59C884BFF2B8E0EFC1D80AB94F94BA55AC4A8F96030078D8CA4950FCACDEDC97C48CD4D9F6DEC65FC64091E7D7F98B0ECFC6C80AD8461DE1DB08CBC40A7BCC2F07CFFB48D902CDD3D00D0FC0D1D021C2A9CBA9FAC5EDD1C9D0CA87DF0E1B4F10C344C88B475F2868D52696D0CF43FCD561AE45005D9258AA

丸の色でシリカの含有量を表示しています。

下図は、'Buckskin'のドリル穴の画像とCheMinによる分析結果を示します。
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/images/?ImageID=7604&NewsInfo=59C884BFF2B8E0EFC1D80AB94F94BA55AC4A8F96030078D8CA4950FCACDEDC97C48CD4D9F6DEC65FC64091E7D7F98B0ECFC6C80AD8461DE1DB08CBC40A7BCC2F07CFFB48D902CDD3D00D0FC0D1D021C2A9CBA9FAC5EDD1C9D0CA87DF0E1B4F10C344C88B475F2868D52696D0CF43FCD561AE45005D9258AA

「T」は、tridymite(鱗珪石:SiO2)です。火星で確認されたのは、初めてのことです。 
Wikipediaによりますと「火山岩の空隙中に産する。」との事です。 

7月30日(Sol1160か?)にMAHLI(Mars Hand Lens Imager)で撮影されました。

下図は、"Big Sky" と "Greenhorn"のドリル穴の画像とCheMinによる分析結果を示しています。
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/images/?ImageID=7605&NewsInfo=59C884BFF2B8E0EFC1D80AB94F94BA55AC4A8F96030078D8CA4950FCACDEDC97C48CD4D9F6DEC65FC64091E7D7F98B0ECFC6C80AD8461DE1DB08CBC40A7BCC2F07CFFB48D902CDD3D00D0FC0D1D021C2A9CBA9FAC5EDD1C9D0CA87DF0E1B4F10C344C88B475F2868D52696D0CF43FCD561AE45005D9258AA

非結晶オパールの形でシリカ((鱗珪石:SiO2)が豊富に存在することが確認されました。 
赤い山形の線に示されるとおり、"Big Sky" に比べて "Greenhorn" の幅広いこぶの背景がオパールの存在を示しています。

下図は、'Buckskin' と 'Greenhorn'に非結晶オパールが豊富にあることが確認された事を示しています。 
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/images/?ImageID=7607&NewsInfo=59C884BFF2B8E0EFC1D80AB94F94BA55AC4A8F96030078D8CA4950FCACDEDC97C48CD4D9F6DEC65FC64091E7D7F98B0ECFC6C80AD8461DE1DB08CBC40A7BCC2F07CFFB48D902CDD3D00D0FC0D1D021C2A9CBA9FAC5EDD1C9D0CA87DF0E1B4F10C344C88B475F2868D52696D0CF43FCD561AE45005D9258AA

下図は、Galeクレーター内でAPXSによって測定された岩のチタンとケイ素の含有量の相関を示しています。
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/images/?ImageID=7608&NewsInfo=59C884BFF2B8E0EFC1D80AB94F94BA55AC4A8F96030078D8CA4950FCACDEDC97C48CD4D9F6DEC65FC64091E7D7F98B0ECFC6C80AD8461DE1DB08CBC40A7BCC2F07CFFB48D902CDD3D00D0FC0D1D021C2A9CBA9FAC5EDD1C9D0CA87DF0E1B4F10C344C88B475F2868D52696D0CF43FCD561AE45005D9258AA

この相関関係は、チタン及びケイ素の両方が、酸性風化の残渣として残ることを示唆しています。
灰色の丸は、3火星ローバーがそれぞれの場所で、APXSで分析した結果です。 

下図は、"Big Sky" と "Greenhorn"のAPXSによる分析結果(含有元素)の比較です。
http://mars.jpl.nasa.gov/msl/multimedia/images/?ImageID=7609&NewsInfo=59C884BFF2B8E0EFC1D80AB94F94BA55AC4A8F96030078D8CA4950FCACDEDC97C48CD4D9F6DEC65FC64091E7D7F98B0ECFC6C80AD8461DE1DB08CBC40A7BCC2F07CFFB48D902CDD3D00D0FC0D1D021C2A9CBA9FAC5EDD1C9D0CA87DF0E1B4F10C344C88B475F2868D52696D0CF43FCD561AE45005D9258AA

"Greenhorn"は、変性された破砕帯内に位置し、シリカの高濃度(重量で約60%)を含有しています。
"Big Sky" は、"Greenhorn"との比較のため変性されていない場所です。
右のグラフは、"Big Sky" にシリカとカルシウム-硫酸を足した時にどのように見えるかを示しています。
酸性風化によっていくつかの元素が失われるが、ケイ素は残ることで濃縮が起こっている可能性があるとの事です。 

下図は、Galeクレーター(緑、青、赤線)、Gusevクレーター(黒線)で、それぞれCuriosityとSpiritがAPXSで測定した結果です。
この測定場所の組み合わせは、「変性した場所/変性してない場所」 となっています。
Curiosityが見つけたシリカ濃縮の例と、Spiritによって見つかった高シリカ結節性堆積の起源も未解決のままです。
「酸性風化によるシリカの濃縮」や「アルカリ性または中性の水による溶存シリカが原因のシリカの増加」のいずれも原因であり得ると言うことです。

*謎の答えは、絞られた感じですが、まだ結論には至っていないということですね。
でも、楽しみが続くことになります。

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コンデジとスマホで・・・

2015-12-27 23:14:14 | 火星画像

来年の火星接近の準備としてコンパクトデジカメとスマホでの撮影をしてみました。

12月19日6時頃
Canon PowerShot A1400(3m~∞)

 
12月27日6時頃
Xperia J1 Compact

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シリカがなぜ多量に存在するのか?_①

2015-12-26 00:04:48 | MSL

12月17日のWhat'sNewでMarias Pass、Bridger BasinからBagnold Duneに至る場所でシリカが豊富に存在することの謎に迫っています。
Sol1196(12月18日)のCuriosityの位置は、下図のとおりです。

下図は、特にシリカが豊富だったBuckskinとBig Sky、Greenhornの場所です。

下図は、Sol992(2015年5月22日)にMastCamでMarias Passの砂岩と泥岩の接触している箇所を撮影したものです。

下図は、Sol992にNavCamでシリカに富んだ調査対象「Elk」を撮影したものです。
「Elk」には、ChemCamの分析結果で約80%のシリカが検出されました。

下図は、画像の差渡しが約7cmで、「Elk」のChemCamでの分析痕を示しています。 

下図は、Sol1083(8月23日)にMarias Pass と Bridger Basinの間でNavCamによって撮影されました。
Stimson formation 砂岩での変色破砕帯の画像です。


下図は、Sol992にNavCamで作成したMarias Passのパノラマ画像です。

下図は、Sol1092(9月2日)にMastCam_右で撮影されたものです。
暗いトーンの岩盤に対してハッキリとした水平の境界が確認できます。

 
以上が、 Marias Pass と Bridger Basinの間のシリカの豊富な場所を示したものです。

次回は、分析結果について報告します。

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勇気ある決断・・・

2015-12-23 16:14:48 | InSight

12月22日InSightのニュースで、NASAは、打上げ延期を発表しました。
http://insight.jpl.nasa.gov/newsdisplay.cfm?Subsite_News_ID=38476

理由は、SEIS(地震計)の真空シールの不良です。
今年の初めには、解決されていた真空化の問題が再発したようです。
月曜日に極低温(マイナス45℃)でのテスト中に真空を保持できなくなりました。
詳細は、不明ですが、来年3月の打上げまでには、解決できないと判断し、打上げ延期を決断したとの事です。
次の打上げチャンスは、2018年5月頃となる見込みです。
12月16に、カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地に運ばれた宇宙船は、デンバーのロッキードの施設に返されます。 
残念! 

SEISです。

ただ、NASAの担当者は、このようなことは過去にもあり、その結果、確実な成果を得て来ている。今後とも火星探査を推進していく方針に変更はないと言ってます。

Curiosityも打上げ延期がありましたが、その結果、Galeクレーターで大活躍してますね。
当ブログの2008年12月7日 「え!え!延期~」をご覧ください。

がっかりしましたが、確実な成果に繋がることを期待して、次のチャンスを待つことにしましょう! 

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火星の出入り:12月と新年1月

2015-12-19 22:24:44 | 火星画像

上図は、国立天文台の「今日の星空」からの画像です。
http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/skymap.cgi 

下表は、国立天文台の「こよみの計算」を利用した表です。
http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/koyomix.cgi
火星の観測にお役立てください。

火星の出入り
東京(東京都): Tokyo
緯度:35.6581° 経度:139.7414° 標高: 0.0 m 標準時:UT+9h

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ちょっとソワソワ、おめかし中!

2015-12-15 11:11:41 | EXOMARS

11月25日の発表です。
ExoMARSの2016年ミッションの2つの探査機がいよいよESAから打上げ基地カザフスタンのバイコヌールへ送られることになりました。
http://exploration.esa.int/mars/56908-exomars-prepares-to-leave-europe-for-launch-site/

フランスのカンヌにあるThales Alenia Spaceで最終チェックを受けてから出荷されます。
それぞれ12月21日と23日にcosmodromeに到着予定です。
そこで、組み立てられて、3月14日から25日の打上げウインドウの期間に打ち上げられます。
使用するロケットは、ロシアのプロトンロケットです。
火星到着は、10月となります。
10月16日にSchiaparelliとTGOが切り離されて、19日にSchiaparelliは、メリディアニ高地(the Meridani Planum)に着陸します。
NGOは、Schiaparelliのデーターをすでに火星を回っている他の周回機とともに中継します。
Schiaparelliは、搭載のバッテリーによる稼動が数日間と見積もられています。
Schiaparelliの主要な任務は、ExoMARS2018年ミッションの探査ローバーのために、EDL(突入・減速・着陸)のデーターを得ることですので、着陸しさえすれば大成功、極端に言えば、大気圏に突入するだけでも成功と言えるでしょう。
TGOの方は、火星大気の測定(メタンの検出、気象情報等)と今後のミッションの通信基地として活躍することでしょう。

下図が着陸実証機のSchiaparelliと周回機のThe Trace Gas Orbiter (TGO)の画像です。  

 Schiaparelliは、TGOの上部に設置されている。クレジット:ESA-ステファンCorvaja、2015

 クレジット:ESA-ステファンCorvaja、2015

ExoMARS2016:TGOとSchiaparelli。クレジット:ESA / ATG medialab

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来たぞ砂山 向こうは佐渡か?

2015-12-12 00:14:36 | MSL

12月11日のWhat'sNewでCuriosityはいよいよ砂丘に達したことが報告されています。
すごい眺めですね!

・これからCuriosityは、砂丘を調査するために車輪を分析装置として使用します。
・砂をすくってふるいに掛けて、内蔵の分析装置で調査する計画です。

軌道からの観測で個々の砂丘の縁が1地球年で約1メートル動くことが分かっています。 



Sol1177での位置は、下図のとおりです。
 
下図は、砂丘内にCuriosityが進入して表面の砂の層の下にある物質を露出させたところです。
Sol1181(12月2日)にMastCamで撮影されました。

下図は、Sol1181での位置です。

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2016年の火星接近をみんなで楽しもう!

2015-12-08 00:14:44 | 火星画像

  

2015年 吉火星日
NPO法人日本火星協会

2016年の火星接近をみんなで楽しもう!

来年2016年は、5月31日午前7時(日本時間)に火星が最接近します。
日本火星協会は、多くの方々に火星を見てもらいたいと考え、今回、火星画像の投稿を呼びかけます。

Facebook、Twitter、Instagramにて、「#火星接近#日本火星協会」をつけて投稿してください
*「#日本火星協会」の部分は、ご自分たちのグループ名でもかまいません。 

  

上図の国立天文台の画像のとおり、火星と地球は、2年2ケ月毎に接近を繰り返しています。

今回は、火星と地球の距離が7,528万kmで最大視直径δ=18.6″となる中接近です。

すでに今年9月から観測が始まっています。

12月1日時点で、深夜2時頃に火星が南の地平線から上がってきます。そして、明け方まで

観測できます。この時間が徐々に早まってきますので、新年2016年1月1日を迎えると深夜

1時頃に火星の出となります。

最接近時(5月31日午前7時)には、東京で、30日17時56分に火星の出があり、夜22時

56分に真南に、31日明け方3時49分に火星の入りとなります。残念ながら最接近時の観測

は、日本では無理のようです。でも、5月25日から6月5日の間は、最大視直径δ=18.6″

を維持してますので十分楽しめますよ。

投稿お待ちしてます!     

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火星へ手紙を送るのに、切手代220万円!

2015-12-06 10:24:12 | Weblog

12月5日のAFP BB NEWSによりますと、イギリスの5歳の男の子の質問に英郵便事業ロイヤルメール(Royal Mail)が回答したそうです。
 http://www.afpbb.com/articles/-/3069179

その男の子、オリバー君が「火星に手紙を送るのにいくら掛かりますか?」と質問したところ、ロイヤルメールは、NASAの協力を得て、Curiosityを火星へ送った時の費用を参考に、100gまでのものを火星へ送るのに約18,000ドル掛かると返事をしたそうです。

粋な計らいですね!

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