火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

公式の結論「double restart」

2012-02-07 00:38:51 | Phobos-Grunt
russianspaceweb.comによりますと2月3日にRoskosmosは、公に調査委員会の「主な結論」をリリースしたとのことです。

その題名は、「The investigative commission completes its work」です。
調査委員会は、Phobos-Gruntプロジェクトの開発および試験のすべてと関係する700部を超えるドキュメントを評価しました。

その結果、事故に至るまでの経過を以下の通り確認しました。

①2011年11月9日の01:10:28モスクワ時間まで、ミッションが順調に進んでいたことを確認しました。
②最初の異常は、ソーラーパネルが展開していたにもかかわらず、宇宙船からの合図が無く地上で確認できなかったことです。
 (もちろん、観測によって確認されたのですが・・・)
③電源の中断が11月24日から始まりました。
④11月27日には、KhITバッテリーが気圧調節を失い、宇宙船から分離して落下する様子がアメリカの観測者によって確認されています。
⑤11月29日までに、2次電池、および緊急化学電池(KhIT)の資源がすべて使い尽くされた。
⑥宇宙船の高度変化は、姿勢制御用のスラスターが点火されていた為であった。
⑦電源の損失が操縦系統の失敗に結びついたことを確認しました。

Looking for a culprit (犯人探し)
考えられる原因は、以下の通りです。

・Main propulsion unit, MDU-F;
・Launch provision system, SOZ (Sistema Obespecheniya Zapuska);
・Solar panel deployment system
・Star tracker unit, BOKZ-MF (Blok opredeleniya coordinat zvezd);
・Baseless Inertial unit, BIB-FG (Besplatformenny Inertsialny Blok);
・Chinese microsatellite, KMS
・Power supply system, SES (Sistema Elektropitaniya);
・Onboard cable network, BKS (Bortovaya Kabelnaya Set);
・Onboard calculation complex, BVK (Bortovoi Vycheslitelny Kompleks);
・Onboard Radio Complex of the cruise stage, BRK PM, (Bortovoi Radio Kompleks);

しかしながら、Roskosmosは、上記の容疑者は事故の原因ではないとの結論に至りました。
結局、この事故のもっとも重大な原因は、メインコンピューターのTsVM-22上で2つの運用プロセッサーが同時に再起動したことであるとの結論です。
2月1日の当ブログ「Phobos-Gruntの結果」でもそのことに触れています。
しかし、その原因は意外なもので、最も可能性の高い要因として宇宙からの重い荷電粒子の影響が上げられています。

Roskosmosによりますと、委員会は、さらにTsVM-22の「2重の再始動」を引き起こす可能性のある他の要因を評価しました:
・コンピューター・ループ中の電磁妨害(それらは断続的なハードウェア障害を引き起こすかもしれないし、その結果、エラーおよび飛行シーケンスの中断に結びつくかもしれない);
・タスク(飛行)でのあらかじめプログラムされたプログラム実行におけるエラー:個々のタスクの実行のための許容時間の超過は、2回以上繰り返えされました。(ロジック・タスク、インタープロセッサー交換、動作制御(オリエンテーションと安定化)、主エンジン・コントロール);
・同時にコンピューターを操作する相互作用中のプログラムのエラー(software errors);

Simulating the failure 失敗のシミュレート
2012年1月に、NPOラーボチキンは、flight control systemのオペレーション上での有り得べき電磁気の影響およびプログラムエラーをモデル化するためにPhobos-Gruntの宇宙船の integrated stand(全てが揃った代替品?)を使用しました。
しかしながら、上記のどのシナリオでもプログラムエラーを確認できなかったとのことです。

これで、幕引きでしょうかね。
再チャレンジの話もあるようなので、ロシア魂に期待したいと思います。

「おまけ」

Phobos-Gruntが失敗に終わった後、プロジェクトのエンジニアリングの不始末への非難を遠ざける為の明白な意図を持った様々なソースによって失敗の外的原因が流されたようです。
意図的に流された原因について下記にまとめられています。

1.「日にち」2011年11月/「提案された原因」米国HAARP電離圏研究実験の影響/「ソース」高位のロシア軍幹部/「判定」技術的な意味をまったくなさない。(不可能)

2.「日にち」2012年1月9日/「提案された原因」外国軍の秘密裏の影響(米国を暗示)/「ソース」Roskosmosの長官、副総理/「判定」ありそうに無い
     
3.「日にち」2012年1月17日/「提案された原因」太平洋の米国レーダーからの偶然の影響/「ソース」Roskosmosの長官、調査委員会の委員/「判定」非常にありそうもありません;公式に、米国によって否定されました。

4.「日にち」2012年1月26日/「提案された原因」太陽フレア/「ソース」調査委員会/「判定」ありそうに無い

5.「日にち」2012年1月31日/「提案された原因」宇宙線/「ソース」Roskosmos、調査委員会/「判定」ありそうに無い
  失敗を宇宙環境のせいにし、歴史的に外部要因を責めるロシアのパターンとのこと。

外国(中国?)の安い半導体チップを使用していたのが原因との報道も目立ちましたが・・・
少し調べたところ、今や半導体チップの製造拠点は中国だそうです。

耐放射線仕様の半導体製品は存在する様ですが、高価とのことです。
半導体チップと放射線に関しては、ここ 

中国の「蛍火」を乗せたのが原因ということも言われていますが、全くおかしなことです。
ロシアは、自ら同乗者を探しており、日本もかっては誘われていたのですから・・・   







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Phobos-Gruntの結果

2012-02-01 21:17:23 | Phobos-Grunt
いろいろな情報が飛んでますが、当ブログとしては今まで頼りにしていた「russianspaceweb.com」の情報をお知らせします。

Phobos-Gruntのページは「Aftermath of the Phobos-Grunt mission」となっています。

ここでも新たな業界筋からの情報として、第2小委員会の結論を報告しています。
正式発表ではないということですね。
(「russianspaceweb.com」のサイトは、独立系でかつ欧米系のサイトのようです。)

Phobos-Gruntの失敗の結論としては、下記の通り地上でのテストや検証が不十分なまま、急いで打上げたことが原因とのことです。
(打上延期などあり、かなり余裕ではと思っていましたが、何があったのでしょうか・・・)

1.flight control system(BKU)に重大な欠陥があったこと
2.BKUの地上テストが十分実施されなかったこと
3.従って、失敗原因は統合テストの不足に絞られています

報告書によりますと、宇宙船が周回軌道上に達したときは、全て順調に作動していました。
しかしながら、地上管制官は、ソーラーパネルの展開を確認する信号を受け取りませんでした。
調査結果は、ソーラーパネルが開いたら地上へ連絡するようになっていたことを確認してます。
それにもかかわらず、電源系での電流に関するデータは、パネルが展開したことを間接的に示していました。
この事故のもっとも重大な原因は、メインコンピューターのTsVM-22上で2つの運用プロセッサーが同時に再起動したことです。

報告書でのこの最後のポイントの言及は、この失敗を外国のレーダーあるいは太陽フレアのような様々な起こりそうもない外部理由の責任にするロシアの報道機関での多数の報告書の根拠になりました。

しかしながら、1月中旬に、NPOラーボチキンは、宇宙船自身の電源系の問題、あるいは地上レーダーの強力なビームのような外部からの妨害によってBVKが影響を受けるかもしれないかどうか確かめるために一連のテストを行ないました。
これらのテストの結果、コンピューターは問題なしでシミュレーションすべてに耐えました。

結局、もともと重大な欠陥があり、それを十分に検証できなかった?しなかった?ことが原因と結論されています。

もう一点は、こういう事態になることを想定した冗長性が全く無かったことも原因ではあります。
宇宙船自身がコントロールを失った場合を想定して、地球周回軌道上の宇宙船との通信回路を確保しておきべきだったでしょうね。
地上からメインコンピューターを遠隔操作することが出来れば、今頃火星へ向かって飛行していたはずですが・・・

更に、委員会は宇宙船が地球軌道を離脱する為、MDUを点火する際にあらかじめプログラムされた飛行シーケンスでは、宇宙船の姿勢制御を確認するようにはなっていなかったことを明らかにしました。
とんでもないことです

委員会は、その仕事を完了して1月30日にVladimir Popovkin長官へPhobos-Grunt事故の調査報告書を提出したとのことです。
原文を見てみたいものですが、ロシア語は全く駄目なので・・・
スペースサイトさん!よろしくお願いします。
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妥当な結論

2012-01-25 22:03:34 | Phobos-Grunt
RoskosmosのReentryのサイトで17日発表されたところによりますと、Phobos-Gruntの失敗原因の妥当性のあるシナリオが業界筋からNovosti Kosmonavtiki magazineのオンライン・フォーラムへリークされたそうです。

「そのシナリオとは」
11月9日、軌道上に到達直後の点火装置の故障のもっとも有力な原因は、flight control systemのプログラミングミスの可能性が高いとのこと。
失敗後のシュミレーションテストの結果、宇宙船に搭載された主な航空管制システム・コンピューターのプロセッサー使用レベルがそのキャパシティーの90パーセントを超過することが明らかになりました。
ロシアの地上管制局の管制範囲を外れてから、再スタートする為に多くのシステムが活性化されていたことがコンピューターの能力を超えてしまった原因だと。
その原因の中には、スタートラッカーや螢火があるとも言ってます。
一方、電源系は問題なく作動していたようです。

しかし、上記の初期不良に続いて、地上管制局が宇宙船に搭載されているX-band transmitterの再起動に成功したことが新たな問題を引き起こしました。
なぜなら、その装置は約40ワットの信号を送るために約200ワットの電力を消費します。
そして、宇宙船が地球の影にいる時にも休止状態になってなかったようです。
その結果、充電式バッテリーと非常用電源(KhIT)の電力がゆっくりと失われてしまい、11月28日には搭載システムが完全に停止したとのことです。

とにかく26日の発表を待ちましょう。
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とりあえず決着はついた!

2012-01-16 23:03:52 | Phobos-Grunt


Phobos-Gruntは、15日21時45分 モスクワ時間(日本時間 16日2時45分)にチリ南部の西方1250kmの太平洋上に落下しました。
被害は無い模様です。
大変残念な結果です。
なぜこの様な結果になったか?ぜひ原因究明をして欲しいと思います。

RoskosmosのReentryのサイトで15日、16日の日付で発表されています。CNNの記事は、こちら
原因追求は、しっかりやって欲しいものです。
しかしながら、RoskosmosのReentryのサイトの末尾には「Next chapter: ExoMars」のリンクが・・・
めげずに逞しくやりましょうね!

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再突入!迫る!

2012-01-16 00:10:26 | Phobos-Grunt
Roskosmosの15日の発表によりますと15日20時41分 モスクワ時間(日本時間 16日1次41分)から16日1時5分 モスクワ時間(日本時間 6時5分)の間で再突入が予想されています。
この発表に基づいて日本の文部科学省が予測したところ日本を含む広い範囲に破片が落下する危険があるとのことです。
文部科学省のFacebookで最新情報がアップされますので確認してください。

下図の韓国のチェジュ島辺りを日本時間で16日2時10分頃通過するそうです。
予想が大きく変動してますね。
もうそれ程変わらないのでしょうか?

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落下地点変更!

2012-01-14 23:03:08 | Phobos-Grunt


1月14日のrussianspaceweb.comのphobos_grunt_reentryサイトによりますとPhobos-Gruntの再突入時期と場所が変更となったとのこと。
最新の予測では、15日21時51分 モスクワ時間(日本時間 16日3時51分)にチリ沖、南太平洋上、南緯46°辺りでに再突入するとのことです。
再突入地点が大幅に変更となり、落下地点は南米のどこかに絞られたようです。
日本は、大丈夫なようですが、南米での人的被害の無いことを祈ります。
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インド洋上空で再突入!

2012-01-12 20:56:48 | Phobos-Grunt
1月11日のrussianspaceweb.comのphobos_grunt_reentryサイトによりますとPhobos-Gruntは15日13時18分 モスクワ時間(日本時間 19時18分)にインド洋上空で大気圏に再突入するとのことです。
どこに落下するかは、もう少し間近にならないと分からないようです。

下記が発表されたPhobos-Gruntの軌道です。


Phobos-Gruntの失敗の原因調査委員会の結果は、1月26日に発表されるとのことです。
注目ですね。

一方、1月9日に発表されたイズベスチアによるVladimir Popovkin長官(the Russian space agency)のインタビューは、興味深いですね。
Popovkinさんは、結局Phobos-Gruntミッションの組織と設計に多くの重大な欠陥が有った事を認めています。
observers(どういう立場の人でしょうか?)は、全てについて警告していたとのこと。
宇宙局は、それに猛烈に反応してマスコミを罰するような試みをしたとのこと。
しかし、同時にPopovkinさんは、現在の宇宙局のリーダーシップを過去の誤った決定に縛られたと表現して今回の打上の決定を擁護しています。
資金不足による問題が大きかったようです。
①ESAや中国との提携によってロシアの計画に制限が生じたこと
②度重なる延期で投資した機器の使用期限が迫っていたこと

また、Popovkinさんは、第3者による妨害の可能性をほのめかしていますが、一方で告発する意思は無いとも言ってます。
微妙ですね~
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ネバーネバーネバー・・・ギブアップ

2012-01-09 23:41:13 | Phobos-Grunt


1月1日6時17分UTC(15時17分)個人の衛星監視者のThierry Legaultさん撮影のPhobos-Gruntです。

russianspacewebのサイト内reentryの1月8日の記事によりますとRoskosmosは、はっきりと表明してませんが、業界筋は未だに何とか回復する為の努力が続けられていることを示唆しています。
スペースサイトさんでも触れられています。

タイムアップの笛が鳴るまで諦めてはいけませんね!
本日の市立船橋のように・・・

ロシアの惑星探査は、15年の空白を埋めることが出来ないのでしょうか?
やはり、再突入は1月15日ということが確実なようです。
それでも1月15日まで諦めず努力が続けられることを期待しています。
再突入の角度によっては、地球の引力圏外に弾かれてしまうことも有り得るのでしょうか?
その衝撃で目覚めるなんてことは・・・
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終わりの始まり

2011-12-13 21:27:46 | Phobos-Grunt
頼りにしていたrussianspacewebも12月8日のESAによるPhobos-Gruntへのコンタクト失敗以後更新されないので、待っていましたが、スペースサイトさんが9-12日の結果をレポートしてくれました。
ありがたいです。
「軌道離脱に失敗し現在の状況に至った原因を調査する委員会を立ち上げたと。」のことです。

改めてrussianspacewebのサイト内をうろついたところ9日以降は、reentryというページになってました。
12月9-10日のrussianspacewebによりますと

①ESAによる最後の交信

最後の交信記録ですので、交信できませんでしたが記録したいと思います。

Opportunities for communications with Phobos-Grunt on Dec. 9:

No. Time of spacecraft pass, GMT Ground station
1 10:11 - 10:20 Maspalomas, Canary Islands
2 11:45 - 11:52 Maspalomas, Canary Islands

②12月10日の記事
1)11月9日に火星へ向かう軌道に乗れなかった原因調査のため省庁間委員会(Interagency commission)を設置する。
2)Yuri Koptev さんが調査委員会の議長に任命された。
 Yuri Koptevさんは、the State corporation Rostekhnologiiの科学技術評議会の議長です。NPO Lavochkinの古参でもあります。
3)Roskosmosと防衛省(Ministry of Defense)は、Phobos-Gruntの大気再突入に備える為、再突入を監視する共同運用グループを結成した。
4)12月10日現在のPhobos-Gruntの軌道は、遠地点287km、近地点202km、軌道傾角51.41度、地球一周に89.39分かかるとのこと。
 がっかりはしているけど、しっかり捕捉しているようです。

責任追及よりも原因究明をしっかりやって欲しいですね。
事務局としても、本当にがっかりしてます。
なるべく早期にリベンジをしてくれることを期待してます。
コメント (2)
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遠出はしたくない?

2011-12-08 22:31:14 | Phobos-Grunt

上記は、Maspalomas tracking stationの15 メートルアンテナ

12月7日のrussianspacewebに以下の記事が載っています。

1.ロシアからの要請でESAは、Maspalomas tracking stationからPhobos-Gruntとの交信を試みていますが、5日-7日の試みは全て上手く行かなかったとのこと。
・今後、9日まで諦めずにこの試みを続けるようです。

2.Viktor Khartov(the head of NPO Lavochkin design bureau:設計事務局長)さんは、Izvestiya newspaperとのインタビューで宇宙船が姿勢維持できなくなり回転しているという一連の報道(匿名の専門家からの情報)を否定しました。
 =この「匿名の専門家」ってなに?と思いましたものね。それまでは、アマチュアの誰それと名前が紹介されていたのに・・・=

・Viktor Khartovさん達が現在のPhobos-Gruntの状態を確認したところ、顕著な回転はしていなかったとのこと。
・もちろん、火星へ向かうことが出来なくなり、地球周回軌道をなすすべも無く回っている現在の状況は、認識しているとのことです。
・Viktor Khartovさんは、次の通り述べています。
 「今回のミッションがなぜ失敗したか今のところ情報を持っていないが、一つ確かな事実として宇宙船が太陽を向く姿勢を保ったことそして搭載コンピューターは、その機能を発揮したということがあります。そして、恐らくまだそのモードです。今我々はそれを復活させる試みを継続します。」

3.然るに、Viktor Khartovさんは、Phobos-Gruntのミッションについて現在の国の惑星探査計画の状態からするとあまりにも野心的過ぎたことを認めました。
・彼は、ロシアの深宇宙探査としてLuna-Resurs や Luna-Globのようなlunar missionsの復活を求めています。
・しかしながら、批評家は、操縦系統のメジャーな変更なしでPhobos-Gruntからそのまま引き継いだら同様の運命を共有することになるだろうと言ってるようです。

Viktor Khartovさんの月回帰の発言は、金星や火星探査に挑戦したソ連時代のことを考えると残念です。
それに今回の失敗は、火星へ行くのが難しいから失敗したというレベルではないでしょうに、全く!
NASAのCuriosityは、1回目の軌道修正をパスして順調に火星に向かっています。
ロシアも頑張って欲しいものですが、資金に陰りがあるのでしょうか?
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最後の最後まで・・・

2011-12-07 23:10:29 | Phobos-Grunt
昨日は、新しい記事がないかと思ってましたが、12月6日のrussianspacewebで12月6日に記事が更新されていました。
それによりますとPhobos-Gruntを救う最後の望みも断たれ、the Internet gossipが興味を宇宙船が何時、地球大気へ再突入するかに移し始めていますが、その一方、業界筋はRoskosmosがまだ諦めずにESAへ宇宙船を追跡する更なる依頼をしたとレポートしています。
ESAによりますと、Maspalomasの15-メートルアンテナがPhobos-Gruntへコマンドを送る為に使用されるとのことです。
しかしながら、このところの2日間に地上からの観測者からPhobos-Gruntが20秒に1回転していることを窺わせる様な明るさの変化が報告されています。
宇宙船は、来年1月12日に地球大気に再突入することが予測されています。

スペースサイトさんでも「フォボス・グルント、4~6日の動向です」で詳しく紹介されています。
その中の記事で、Phobos-Gruntは打上前からかなり厳しい状態だったことが紹介されています。
下記に一部引用させていただきます。

「フォボス・グルント、フライトのギリギリまで欠陥やミスが見つかっていたようだ。燃料を充填し、ファイナルチェックの段階で、電気系コネクタにミスが発覚と。これをつけかえる段階で引き回しに欠陥が認識され、それを複雑なソフトウェアで乗り切らねばならなくなったようだ。

だいたい、燃料充填完了で電気系に不具合が見つかるとは、ネデリン事故と同じだなぁと思ったら、記事にもそうあった。Russianspaceweb。

もう、言葉がないですね。・・フォボス・グルント、コストセーブのため電気系と無線系テスト用のプロトタイプモジュールは作られず。テスト用モックもそれが完成形ではなく、モックによるテスト中に改良版が完成つまりテストは無駄。打ち上げ半年前なのに、オンボードは未だ未完成。」

ネット上でPhobos-Grunt関連の画像が紹介されているのでそれをメモしておきます。

宇宙船の軌道は、こちら

11月11日日本上空を通る軌道は、@H_Hirayamaさんのツイートで

その他の画像は、こちら

かなり絶望的ではありますが、タイムアップの笛はまだ鳴っていません。
ロスタイムで逆転もありうるわけですから、最後の最後まで気持ちを込めて見守りたいと思います。
ロシア魂を見せてくれ!
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失敗ということ

2011-12-05 23:57:18 | Phobos-Grunt
ロシアの声が12月5日の16:46 Moscow Time(22時46分 日本時間)でPhobos-Gruntの状態が絶望的であると言ってます。
内容は、今までの情報を確認するように以下の通りです。
・2つの物体がPhobos-Grunt本体から分離した。
・既にその物体は壊れたとのことだが、ロシア筋ではどちらかの物体は地表面に激突の可能性もあるとのこと。
・来年の1月には、地球大気へ再突入するだろう。

少なくとも火星へは行けそうに無いですかね?
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何かが起こっている

2011-12-04 18:36:36 | Phobos-Grunt
12月3日のrussianspacewebにアメリカからの情報が下記のとおり伝えられています。

アメリカのレーダー情報によれば、Phobos-Gruntから11月29日と30日に2つの物体が分離したのを確認したとのことです。
2つの物体は、本体からゆっくりと離れて急速に高度を落とし、そのうちの1つは12月1日に地球大気に再突入したとのことです。
著名な satellite observerの Ted Molzcanさんのレーダー情報分析によりますと大気突入した物体は、大きさ10センチメートル・重量500グラムと見積もられています。



Twitterのrus_spaceでも触れられていますが、2つの物体が何かは分からないようです。
本体の高度も下がっており、何かが壊れていることも考えられます。
しかし、地上からのコマンドに反応してDescent Moduleと Return Vehicleを分離して身軽になることで本体の延命を図っているとしたら・・・
とにかく、情報が少なく期待を持って待つしかないようです。
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手詰まりとなったようです

2011-12-03 22:36:45 | Phobos-Grunt
12月2日のrussianspacewebによりますとPerth と Maspalomasからのコンタクトは、2日も成果が無かったとのことです。
これによってESAは、これ以上のPhobos-Gruntへのコンタクトの試みを終了するとのことです。
ESAのレポートはこちらです。
Phobos-Grunt mission managersとも相談の上、決めたことで、もちろん、何か進展があれば再度協力をするとのことですね。

12月2日のMarsTodayにも「ESA suspends tracking support to Russian Mars mission」ということで、何か進展があるまでとりあえずPhobos-Gruntへの交信を中断するという報告が載っていました。

Phobos-Gruntの軌道は、徐々に下がってきているとのことです。
なにか良い手は無いものでしょうか?

11月29日にamateur astronomer Ralf Vandeberghさんによって撮影されたPhobos-Gruntの画像は、こちらです。

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さて次の一手は・・・

2011-12-02 22:32:07 | Phobos-Grunt
russianspacewebによりますと12月1日も成果が無かったとのことです。
いよいよというかやっとMaspalomas地上局も参加して2度ほど交信を試みたようですが、成果なし。
Perthからもコマンドを送る計画でしたが、ESAはあまり好ましくない報告をしています。
あるパスの間で、Phobos-Gruntは全く無反応で電源が落ちていたようだとのことです。
他のパスの間も太陽光の当たる時間が限られており、そのうちの2回ではアンテナに光が当たっていなかったとのことです。
省エネ設定が逆にアダになっていますね。
あまり打つ手がなくなってきた感じですが、ソユーズで助けに行くとかは無理なんでしょうね・・・

下記の通り、Perth、Ussuriisk、Baikonur、Maspalomasの4ケ所で交信可能でした。
日本時間だと12月1日9時28分から12月2日8時50分の間です。

12月1日 Opportunities for communications with Phobos-Grunt:

No. Time of spacecraft pass, GMT Ground station
1 00:28 - 00:36 Perth, Australia
2 02:01 - 02:10 Perth, Australia
3 03:55 - 03:58 Ussuriisk, Russian Far East
4 05:25 - 05:33 Ussuriisk, Russian Far East
5 06:59 - 07:06 Ussuriisk, Russian Far East
6 08:25 - 08:27 Baikonur, Kazakhstan
7 08:33 - 08:40 Ussuriisk, Russian Far East
8 09:54 - 10:02 Baikonur, Kazakhstan
9 10:06 - 10:14 Ussuriisk, Russian Far East
10 11:28 - 11:35 Baikonur, Kazakhstan
11 11:40 - 11:47 Ussuriisk, Russian Far East
12 12:46 - 12:52 Maspalomas, Canary Islands
13 13:01 - 13:09 Baikonur, Kazakhstan
14 14:18 - 14:26 Maspalomas, Canary Islands
15 14:35 - 14:42 Baikonur, Kazakhstan
16 16:08 - 16:15 Baikonur, Kazakhstan
17 16:31 - 16:39 Perth, Australia
18 18:04 - 18:12 Perth, Australia
19 19:40 - 19:44 Perth, Australia
20 22:12 - 22:19 Maspalomas, Canary Islands
21 22:50 - 22:54 Perth, Australia
22 23:47 - 23:50 Maspalomas, Canary Islands
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