火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

真新しい轍

2012-08-31 11:24:02 | MSL

上記の画像は、Curiosityの轍です。
轍の中にJPLを表すモールス信号の記号が入っているのがきれいに出ていますね。(J ・---、P ・--・、L ・-・・)
この轍には、Curiosityを作ってくれたJPLへの敬意を表わすだけではない役割があるとのことです。
Curiosityは、visual odometry(視覚的走行距離測定?)と呼ばれるシステムを使ってより正確な運転をするということですが、その際の重要な確認の為の記号となるそうです。
遊び心満載ですね。

下図は、Sol22(8月28日)に約16m移動した時のCuriosityの轍です。
2年後は、どの位傷むのでしょうか?記録しておきましょう。

この後で右側の中間(手前)と後ろの車輪を撮影したものです。
少し土などが付着している様子が確認できます。
これも2年後は、どんな感じになっているんでしょうか?
慎重な運転で大切に使いましょう。でも山登りは、絶対にやって欲しいですが・・・

ChemCamは、調整に余念が無いですね。
Sol19(8月25日)に、"Beechey,"と名付けられた土の目標を調査を兼ねてレーザーで試し打ちしました。
下図がレーザーショットの前後の様子です。
この画像は、RMI(Remote Micro-Imager)で約3.5mの距離から撮影したものです。画像の円の直径が約7.9cmです。
 「five-by-one raster」という観察モードで行われたということです。1回につき5箇所ということでしょうか?
右のレーザーにより穿かれた各ポイントは、レーザーによりそれぞれ50回打たれているそうです。
このポイントの大きさは、2~4mmあり、レーザースポットのこの距離での大きさ0.43mmに対して非常に大きく開いています。
レーザーの威力のほどが実感できます。
今回の予備分析結果によりますと前回のファーストショットの時と非常に良く似ていますが、微妙な違いが確認できたとのことです。
ファーストショットの結果は、当ブログ「足慣らし」にて。

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火星からの歌声

2012-08-29 13:12:40 | MSL

8月28日にNASAから発表されたビデオは、大変印象深いものでした。
JPLでscience, technology, engineering and math (STEM)を学ぶ学生と特別ゲスト及びニュースメディアを集めたイベントです。
そこで、ミュージシャンであり企業家のwill.i.amさんの歌 "Reach for the Stars"がCuriosityから送信されてきたのです。
それは、地球からCuriosityへ、そしてCuriosityから地球へと7億マイルもの宇宙空間を越えて演奏されたものでした。
歌ももちろんですが、通信技術の高さと通信の質の良さに感動しました。NASAは、凄い!
最後には、will.i.am's i.am angel Foundation と Discovery Education からSTEMの教育テーマに焦点を当てた補助金?の発表もありました。
総額1千万ドルで2,500万人の生徒が対象となるとのことです。
金額が多いかどうかは使い方によると思いますが、科学教育に注力していることが良く分かりますね。
箱物作ってお役人の天下り先だけ増えているどこかの国とは、違いそうです。

その他、関連のビデオを下記にて

ボールデンさん     通信の様子
Interplanetary Voicemail   Curiosity Communicates with Help From its Friends

それにしてもwill.i.amさんは、2008年に「YES WE CAN」をリリースしているようです。

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上と下とでは大違い

2012-08-28 23:40:01 | MSL

8月27日PDT(Sol21)のニュースです。
まだ、調整中ということで左程目新しいニュースはありませんでした。

Curiosityから地球へ向けての通信量が増えているようです。

Curiosityと地球間の通信は、直接も出来ますが、通信速度面からデーター量が多い場合は火星の軌道船を利用したほうが良いとのことです。

下図は、100-millimeter Mast Camera が撮影したCuriosityの科学探査の目標地点です。
正面の三角形のマウンドは、幅300メートル、高さ100メートルです。
四角の中の暗い岩がCuriosityと同じ大きさだとのこと。
こういうロケーションだったら、着陸地点に固定カメラを置いてCuriosityの活動を記録することを考えても良かったですね~
その固定カメラの画像の権利をどこかに売ったら資金調達にも寄与しますしね。
次では、是非検討して欲しいものです。

Mast Cameraの100mmと34mmとでの写りの違いを比較しています。

  

次は、Curiosityからの距離を入れた画像です。
MROのHiRISEのデータを利用して距離を求めています。

下記の画像の白い点の連続は、地層の繋がりを示しています。
軌道船からの観測では、白い点の下層には含水鉱物が多く存在し、上層には含水鉱物が見られないということです。
CuriosityのMastCamのデータでも白い点の上と下とでは、地層の不連続性が見られるとのことです。
面白そうです。早く登って確認して欲しいですね。

下図は、今更ですがSAMの機能の紹介写真です。2010年に撮影されたものですね。
SSIT(solid sample inlet tubes )
GMS(quadrupole mass spectrometer)
TLS (tunable laser spectrometer)
GS  (gas chromatograph)

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みんなで盛り上がろう

2012-08-25 22:43:21 | MSL

ニューヨークシティーのタイムズスクエアにある東芝ビジョン・スクリーンがビジターおよびニューヨークシティーの地元住民にNASAのCuriosityからの写真を提供しているとのことです。
2週間毎に情報を更新して10月15日まで続けるようです。
機会がある方は、是非見てください。
Curiosityの着陸の時もリアルタイムで放送されて、多くの人が興奮に包まれていました。
NASAやタイムズスクエアだけでなく凄い盛り上がりでした。その様子はこちらです。Watch video.

 

NASAでは、Curiosityの探査活動に多くの人を巻き込んでいこうと計画しています。
地球外生命を探し、火星を堪能する楽しい2年間となることを期待しています。

また、8月24日のNASAのMission Newsによりますと8月27日14時PDT(日本時間28日6時)からJPLにてTelevised news conference を実施するとのことです。
内容は、Curiosityによる新しい画像の紹介、Curiosityの探査計画そしてボールデン長官の挨拶となっています。

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足慣らし

2012-08-23 10:07:37 | MSL

Curiosityが着陸地点から6メートルほど移動しました。
着陸地点は、「Bradbury Landing」と名付けられたようです。
下図は、Navcamで撮られた上から見た画像です。
Curiosityはまず、着陸地点から前方へ4.5メートルほど移動した後、120°の回転をして、2.5メートルバックをしたところだそうです。
Curiosityの轍の左右に2つずつSkyCraneのロケットエンジンによる噴射痕がはっきりと見えます。

下図は、パノラマ写真です。

轍のアップ    地上サポート

また、当ブログ「射撃訓練!抜く手も見せず30連射」でお知らせしたChemCamの19日に行われた初打ちの結果が報告されました。
ターゲットは、「Coronation(戴冠式)」という名前を付けてもらった石ですね。
この表は、目標(直径0.4ミリメートル)に対する30パルスのレーザーによって得られたスペクトルの合成物です。
(各ピークは、元素により感度が異なることもあり、それぞれの相対的存在量を表すものではありません。)
右の赤枠中の拡大部分は、水素と二酸化炭素のピークで、水素は、1回目のレーザーのみで検出されたそうです。
二酸化炭素は、火星大気由来とのこと。
また、マグネシウムも表面ほど多いことが分かったとのことです。
結果としては、過去の探査から予想された火星地表面に良く見られる玄武岩の特徴と一致したとのことです。

ChemCamの検知器は、紫外線(UV)、紫色、そして可視および近赤外線の範囲(240~850ナノメーターの波長)をカバーする3つの分光計を使用して測定します。
「Coronation」は、幅が7.6センチメートルで、マストのChemCamから約2.7メーター、ローバーから約1.5メーターの距離でした。

8月22日には、ChemCamがSkyCraneの噴射痕のひとつ「Goulburn」の剥き出しにされた岩にレーザーを発射しました。
それは、ローバーの着陸位置の左側5〜6メートルにありました。
下図の6個の円は、RMIによる画像で0.5~0.6ミリメートルの範囲を拡大したものです。
画像の内、2、3と4の部分をレーザーで打ったとのことです。

下図は、上記の3をレーザーで打った前後の画像です。

ChemCamでの分析結果が楽しみですね。

ロボットアームの高解像度写真がアップされましたのでメモしておきます。
まだ、新品ですが、今後の探査でどの位使い込まれていくのでしょうか?

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BOOMは?

2012-08-22 22:57:50 | MSL

8月21日は、車輪を動かしました。準備運動ですので2-3日後には、Curiosityが動き始めるようです。
また、DANの測定のテストが実施されました。
更にREMSによって大気温度と地表温度、及び大気圧の測定結果が発表されています。
Weather Reportの見本が発表されました。
気になる情報としてREMSのBoom1かBoom2のどちらかが何らかの原因によって故障しているとのことで風向/風速のデーターは、今回発表されませんでした。
心配です。

DANの測定結果は、下記の通りです。

青い線が打上前のテストの結果で、赤い線が今回火星で測定されたものです。
適切に作動していることが確認されたとのことです。
Odessayが既に軌道上から測定した中性子の測定結果です。
Neutron Fluxが小さいほど(青い方)水の存在が多いと考えられます。

REMSによる大気温度と地表温度、及び大気圧の測定結果です。

8月16日~17日のデーターです。
地熱は、3℃からマイナス91℃の変化を示しました。
気温は、地熱よりは温度差が少なくマイナスの2℃からマイナス75℃の変化を示しました。

8月15日から8月18日までのデーターです。
約690パスカル(6.9ミリバール)から780パスカル(7.8ミリバール)の間の変動で、事前に予測されていたデーター通りでした。

下記にWeather Reportの見本を示します。
早く本物のレポートを見たいものですね。

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火星の核心

2012-08-22 17:42:22 | InSight

今年の3月3日の当ブログ「火星を丸裸に!」で紹介したInSightが正式に決定したとのことです。
InSightは、Discovery Programの3つの候補の内のひとつでした。
Phoenixと同形の探査機ですので、着陸の実績もありますし、コスト的にもメリットありますので、今後こういう形が増えることを期待してます。
予算を気にせず、調べたいことをどんどん調べ尽くしたいものですね。

ボールデン長官が力強く言ってますね。
「火星の調査はNASAの最優先事項です。また、InSightは、赤い惑星のミステリーを解き明かし、将来の有人探査の基礎を築くだろう。」
火星有人探査に弾みがつくことは、間違いないです。

測定機器として下記の3点を搭載しています。
1)SEIS(地震計):火星内部活動の震動および他の活動の正確な測定。
2)HP3(熱流量プローブ):惑星の進化の代表的指標の温度測定。
3)RISE(位置情報):太陽引力による火星軌道のゆれや地球との位置変動の測定によって火星内部構造の測定。

その他、ロボットアームと2台のカメラを搭載しています。

予算は、打ち上げロケットと関連業務を除いて、4億2500万ドル(2010年時点)です。
(日本円で約340億円)

詳しくは、http://insight.jpl.nasa.gov/

果たして、火星のコアは、冷え切って固まっているのでしょうか?
地球型惑星の成り立ちと進化を理解する為の情報が得られることでしょう。
2016年3月の打上が楽しみとなりました。

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腕が鳴る~

2012-08-21 22:04:17 | MSL

いよいよロボットアームが始動しました。
長さ2.1メーターのロボットアームが腕を伸ばし、これからの準備を開始しました。
当面は、腕慣らしですね。

ロボットアームは、多機能なTurretを先端にもっています。
Turretには、下記の機能があります。

APXS (Alpha Particle X-ray Spectrometer):
     目標物の表面に接触させて岩や土中のNaから重元素まで分析します。
MAHLI (Mars Hand Lens Imager) :
     岩石等の近接写真を撮ることが出来ます。Drill
Brush:目標物の表面を磨いて地肌を露出させます。
Drill  :目標物を削り取ります。
Scoop、Sieves、Portioners:
     サンプルを掬い取り、ふるいにかけ、目的の分析装置に届けます。


  

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射撃訓練!抜く手も見せず30連射

2012-08-21 15:27:47 | MSL

ChemCamのターゲットとして選ばれたN-165は、「Coronation(戴冠式)」という名前を付けてもらいました。
そして、いよいよ19日(Sol13 ?)、ChemCamから10秒間で30連射のレーザーパルスが発射されました。
その結果は、下記の通りです。
各レーザーパルスは、10億分の5秒間に100万ワット以上のエネルギーを石に与えました。
それによって石の表面の成分がイオン化して激しいプラズマ状態となり、それをChemCamの望遠鏡が捉え分光計にて測定しました。
レーザーパルスは、当たり前かもしれませんが、全部同じ場所に当たっています。
レーザーパルスを発射した順番に元素組成が変化したとしたら、石の表面から内部への組成変化を見ることが出来るわけです。



今回は、射撃訓練が主目的ですので分析結果などの情報は、今のところ上がってきていませんね。
とにかく順調に動き出しているという印象です。

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宝探しの計画

2012-08-21 09:25:44 | MSL

3日ほどお休みしてましたので、更新が遅れていますが追いかけたいと思います。

Curiosityの最初の目的地と探査ルートの概略が発表されました。

下図は、CuriosityからのSharp山の風景です。

まずは、Glenelgと名付けられた場所を目指しその後、「Base of Mt. Sharp」を目指します。
「Base of Mt. Sharp」は、Shrap山の裾が砂丘によって自然に区切られている地域で、Curiosityはここから地層の測定を開始する予定です。
そして、青い線で囲まれた「Lower Reaches of Mount Sharp」地帯に、科学者がその地史を明らかにしたいと望んでいるbutteや mesaが多く見られます。
もちろん途中で興味深い場所など見つけた場合は、寄り道しながら行くようです。

Glenelgは、palindrome(回文:前後どちらから読んでも同じ)でNASAの科学者たちは、気に入っているとのことです。
その理由は、Curiosityは行きと帰りに同じ場所を通る為とのことです。
Glenelgは、3種類の地形の交差点で、Curiosityの探査の手始めとして相応しい場所のようです。
時計回りに見ていくと、まず12時の方向にはCuriosityがドリルの性能を試すのに最適な岩盤があります。(画像で白く見える地帯)
次は、多くの小さなクレーターがあり、それがより古いかより硬い表面をしている可能性があるので、科学者の好奇心をそそります。
更に時計回りに廻ると、そこはCuriosityの着陸地点と同じような地形であり、着陸時に生じた4つのロケットによる噴射痕の1つGoulburnと同じ状態が再現できるか?確認するようです。

因みに、着陸時の4つのロケットによる噴射痕は、下記のとおり命名されています。

ChemCamの最初の調査目標が決まりました。
Curiosityの傍らのN165と名付けられた石です。



N165でChemCamは、レーザーの試し打ちを行います。(19日に既に実施済みです。)

下図は、ChemCamの校正ターゲットです。
上段の左から4つは、火成岩組成を表すガラスサンプルで、右端は黒鉛です。
下段の左から4つは、堆積岩組成を表すセラミックサンプルで、右端は波長校正とレーザー診断テストのためのチタンプレートです。
Curiosityが火星で見つけるだろうと地球にいる科学者が想定した物質を中心としています。

下図の通り、校正ターゲットは、Curiosityの後部に設置されています。

 

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ここにいるよ

2012-08-15 11:57:27 | MSL

8月15日2:00 JST(10 a.m. PDT)のmedia teleconferenceを聞くことが出来ませんでした。
暑いのと焼酎の飲みすぎですね。
newsaudioを確認できませんでしたが、JPLのNEWSが更新されており、たぶんこの内容が記者会見の内容と思いますのでメモします。


redundant main computersへのソフトの入れ替えが完了したとのことです。4日間掛かったわけです。
既に次の科学機器の確認と試運転の準備に入っているとのことです。
1週間以内には、Curiosityが最初の1歩を踏み出すようです。ワクワクしますね。

planning scheduleでは、Curiosityの試運転後、次のテスト前に「休止」があります。
次のテストは、ロボットアームの使用に焦点を当てたものです。
この「休止」期間を利用して、「the 400-member science team」がCuriosityの行くべき場所を決めます。
サイエンスチームは、400人も居るんですね。

ロボットアームは、どこで何をするのでしょうかね。いきなり掘るってことは、無いでしょうが・・・
とりあえずは、MAHLIでじっくり見るんでしょうね。楽しみです。
どういうルートで、何を見ながらSharp山を目指すのでしょうか?
Sharp山では、層状堆積物の調査がメインですが、更に山登りと障害物があってドキドキハラハラですよ。

左は、MROのHiRISEがCuriosityを写した最初のカラー画像です。
Sharp山は、画像の下の画像範囲外にあります。
Curiosityと画像の底辺とで約300メートルの距離です。
HiRISEは、約30°の角度で写したそうです。真上からの画像を近いうちに撮影するとのこと。
お楽しみに。

 

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日本時間8月15日2時に記者会見です。

2012-08-14 12:41:39 | MSL

Curiosityの最新情報が8月15日2:00 JST(10 a.m. PDT)のmedia teleconferenceで発表されるとのこと。

オバマさんに褒められて、士気が上がってるでしょうから楽しみですね。

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オバマさん登場

2012-08-14 10:33:23 | MSL

日本時間で14日の0時(13日8 a.m. PDT)にオバマ大統領からCuriosityのメンバーにお祝いの電話がかかってきたとのことです。
Air Force One の機内からの電話とのことです。MarsTodayの発表JPLの発表


Image Credit: Official White House Photo by Pete Souza

電話での会話の詳しい内容は、8月13日のMarsTodayの続報にて
その中でオバマさんは、Curiosityチームを称え今回の着陸成功を祝っています。
下記にオバマさんの発言の要旨を記載します。
「すぐにでもお祝いを言いたかったが、火星着陸後のやるべき仕事が終わってCuriosityチームが一息つくまで待ちました。
Curiosityがこれまでにない優れた技術で無事火星着陸を果たしたことは、世界中の人々の関心を集めています。
Curiosityが我々が今まで知らなかったことを私たちに伝えて寄こし、より大胆な仕事の基礎を今後築いて行くということです。
そして、有人火星探査へと引き継がれることでしょう。
私は、科学技術、エンジニアリングおよび数学教育の改善に努力してきました。
今回の火星着陸は、多くの子供達に将来へのインスピレーションを与えたことでしょう。
彼らは、両親に火星ミッションに参加したい、更には、火星を最初に歩きたいとさえ言っていることでしょう。
また、国際的パートナーとして、Spain、 Russia、 Germany、 France、 Canada、 Italy、 Japan、 Australiaの国々にお礼を言います。
また、実際、火星人と接触する場合は、すぐに知らせてください。それらが単に微生物でも、それはかなり刺激的です。」

最後の言葉は、「So, congratulations. Keep up the great work.」ということで、さすが1国の指導者だと感じた次第です。

オバマさんは、Curiosityについて良く把握しており、その知識を話している時のNASAの人たちの寛容な微笑みも好印象でした。
とにかく火星探査がアメリカ大統領の信認を得た形となりました。
従って、Curiosityの活動ももちろんですが、有人火星探査へ向けての財政的面でも期待できますね。

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プレートテクトニクスたあ~

2012-08-12 21:58:46 | 火星地形

8月9日のMarsTodayによりますと、UCLAの教授が火星にプレートテクトニクス(Plate Tectonics)の証拠を発見したとのことです。
An Yin教授(UCLA professor of Earth and space sciences)がOdessayのTHEMIS(熱放射撮像カメラ)とMROのHiRISEによる画像を解析した結果、
少なくとも2つのプレートが水平方向の移動をしていることを確認したそうです。
約100枚の衛星画像をチェックして、その中からプレートテクトニクスの証拠を示す約1ダースほどの画像を確認しました。
the journal Lithosphereの8月号に論文を載せたそうです。
Yin教授は、マリネリス峡谷の2つのプレートをValles Marineris North と Valles Marineris Southと呼んでします。
2つのプレートは、お互いに水平方向に93マイル(約148km)ずれたことを確認したとのこと。
マリネリス峡谷の北と南のプレートの水平移動は、地球の死海断層系に非常に似ていると言ってますね。
Yin教授は、このプレート活動はまだ活発であり、地震もあると考えています。
ただし、プレートが動く頻度は、100万年毎かそれ以上の間隔があるとのこと。
Yin教授は、更に研究を続けるということです。
火星のプレートは、2つだけなのか?(Yin教授は、2つだけだろうと考えているようです。)
そのメカニズムは?
今後もthe journal Lithosphereで研究発表するとのことです。
Yin教授のインタビュー画像があります。研究室の様子など興味深いですね。

火星にプレートテクトニクスがあるとすると、火星の内部はかなりの熱源があると考えて良いのですかね。
そうすると、生命の存在も可能性が高まりますが・・・
真偽のほどは、まだ分かりませんが、色々な観点から得られた情報を分析して新しい発見を得ることは、素晴らしいことだと思います。
しかし、少なくとも断層がずれていることは、間違いないのでしょうね。
でも、まだまだ説明しきれない疑問点が残されているようです。
今後の研究に注目ですね。
個人的には、少し疑問です。

プレートテクトニクスについては、Wikipediaにて。

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ダストデビルも来ず順調です

2012-08-11 11:52:55 | MSL

NASAのMSLサイトの「Latest MSL Updates」の8月11日 08:34:28 AM UTC+0900 付けニュースでCuriosityの状態は、良好とのことです。
Curiosityの 両方のredundant main computersに"brain transplant"を実施するのに今晩から開始して13日まで掛かるようです。
このことによって、Curiosityの自律走行性能が高まり、結果として安全に移動できる距離を伸ばすことになります。

Curiosityの着陸地点のブロックを「Yellowknife」と名付けています。
相変わらず、「1-mile (1.3-kilometers) wide」と言ってますが、1mile=1.6km では無いのでしょうか?
下記は、MROのMars Color Imager instrumentによる8月5日(Ls=150.2)04:40 UTC (13:40 JST) の火星の様子です。
CuriosityのEDL時の気象条件等を確認する為、撮影されたそうです。
7月31日にGaleクレーターの南西にdust storm が確認されましたが、8月2日には、不活発なdust cloudとなりました。
結局、Galeクレーターには、やってこなかったとのことです。

下図は、過去の着陸機とCuriosityの着陸のターゲットの範囲の比較です。
背景の地形図は、NASAのMars Global Surveyorが取得した地形データーをESAのMars Express のデーターと併せて作成したものです。
Vikingは、相当アバウトな大きさです。Curiosityは、Phoenixと比較しても7%程度の狭いターゲットでした。
今回Curiosityが行ったhypersonic guided entryは、NASAの Apolloの遺産だったとのこと。
素晴らしい!経験が引き継がれているんですね。

Impactcloud      着陸実績

  

CuriosityのEDLの臨場感あるアニメです。

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