火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

ロンドンに火星の砂場

2014-03-30 14:31:51 | EXOMARS

3月28日のCNNのOdd Newsによりますと、2018年に予定されているESA(ヨーロッパ宇宙機関)のExoMARSのローバーのテスト施設が完成したとのことです。
ロンドンの郊外にAirbus Defence and Space社が建設した「MARS YARD」という施設です。
Airbus Defence and Space社の発表は、こちらです。
* http://airbusdefenceandspace.com/airbus-defence-and-space-opens-state-of-the-art-extended-mars-yard-rover-test-area/

長さ30m、幅13mで壁面も含め全体を火星を模した作りとなっています。
使用された砂が300トンとのこと。施設内も火星の明るさに合わせてあるとのことです。
総工費は、約50万ポンド(8,500万円)。
ヨーロッパ初の火星探査ローバーは、1日に70mの自律航法(autonomously navigate)が計画に入れられています。
最低でも2018年の打上までには、autonomous navigation systemを完成する必要があります。
「MARS YARD」は、その為の試験施設となります。
更に、ローバーが2019年に火星に着陸したあとも、火星上で何か問題に直面した際の解決策を検討するために利用されます。
「MARS YARD」がイギリスに建設されたことで、イギリスのVince Cableビジネス担当国務長官は、「イギリス製造業の高い技術力を示すと共に、今後も最先端の技術力を維持することができる。更に雇用の創出に繋がる。」と喜んでいますね。

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砂岩層に迫る、少し足が痛いけど・・・

2014-03-25 22:40:48 | MSL

3月24日のWhat'sNewで次の調査目標である"the Kimberley."に近づいた様子が報告されています。
下図が、Curiosityの400m先の砂岩層です。
このような侵食のされ方から、砂岩を形成している多様な成分の性質が推測されます。
ここを調査することで、研究のトピックとなる可能性があるとのことです。
画像は、Sol553(2月25日)の正午(現地時間)に左のMastCamで撮影されたものです。
侵食に対する強弱によってこのような地形が形成されており、この調査結果が待ち遠しく・・・ 

下図は、360°のパノラマで、中央(南方向)に"the Kimberley,"での科学調査ポイントが見えています。
Sol574(3月18日)にNavCamにて撮影されたいくつかの画像を合わせたものです。 
86mまで近づいています。 

 

"Yellowknife Bay."では、泥岩を調査したので、ここの砂岩層の多様な物質を調査することでGaleクレーターの歴史を更に詳しく知ることが期待出来ます。
砂岩層を構成しているセメント物質の違いで、この地域の異なるタイプの湿った環境条件の歴史の手がかりを得る可能性があります。
Galeクレーター内の主な景観にメサとビュートがあります。
これは、アメリカの南西部の耐食砂岩によって形成されている風景と似ています。 
ここの調査で、なぜGaleクレーターにSharp山のような大規模な地層を持った山が形成されたか?ヒントを得ることができるかも知れません。
ますます、期待が膨らみますね! 

また、ホイールの破損については、数ヶ月前の破損が激しかった頃に比較して現在の被害は十分の一に低減しています。
その理由は、「ルートの選択」と「安全運転」です。
ただし、破損は、厚いトレッドの間の薄いアルミ部分で起きているだけで、地球でのテストでは、もっと多くのトレッドが破損しても車輪の牽引力を維持しているということで、まだまだ大丈夫のようです。
大丈夫です!

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打上から4ケ月!なべてMAVENは事もなし

2014-03-19 20:44:20 | MAVEN

3月18日(3月19日0:17 JST)のfacebookによりますとMAVENは、打上げられてから4ケ月目を迎えました。
現在の位置は、地球から26,268,359km、火星から81,318,105kmとなっています。
速度は、太陽中心速度で28.0 km/sec、地球中心速度で5.4 km/secです。
火星軌道投入の9月21日まであと188日です。

春の朝 Robert Browning 上田敏翻訳

 時は春、 
 日は朝(あした)、 
 朝は七時、 
 片岡に露みちて、
 蝸牛(かたつむり)枝に這ひ、
 揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
 神、そらに知ろしめす。 
 すべて世は事もなし。

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Sol563-569

2014-03-18 22:48:44 | MSL

3月16日のEmillyさんのブログにCuriosityの近況が纏められていました。
下図にSol563-569のCuriosityの進行状況を示しています。
KMS-9まであと200mくらいです。 ここで科学調査のために数週間滞在予定です。

ただし、MRO(Mars Reconnaissance Orbiter)が3月9日から13日の間Safe Modeに入ったそうです。(Sol 565-569に相当)
そんな危機も何とか乗り越えて、下図の通りいよいよKimberleyを視界に捉えました。
4つのはっきりした丸い小山があります。(左から2つ目は、Kimberleyのものではなく手前にあるものです。)
一番左のものと右側に重なって見えるのがKimberleyの露頭の一部です。 
大きい画面で見るとYellowknife BayのShalerと Point Lakeで見た薄い層状のユニット等を見ることが出来ます。
従って、既に調査したものと同じ可能性もあります。
しかしながら、ここから "Murray Buttes"(Sharp山の登り口)までの間の中でもっとも素晴らしくみえる露頭なので、調査をするようです。

Sol563に、やって来た道を振り返ったのが下記の画像です。
如何に岩を避けながらやって来たかがわかりますので拡大画像で見てください。
涙ぐましい! 

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Sol561 まだ先は長い

2014-03-17 23:57:36 | MSL

Sol561(3月5日)でのCuriosityの位置を確認しておきます。
"Murray Buttes"がSharp山へ登り始めるポイントです。
まだ、4km以上ありますが、そろそろ中間地点にたどり着く頃かと思います。

Yellowknife BayからSharp山を目指して進み始めたのがSol327(7月8日)ですからSol235(241日)経った訳ですね。
単純計算すると今年の10月には"Murray Buttes"にたどり着いているかもしれません。
車輪が気がかりですが、Sharp山中腹の目標値まで、行ってくれるでしょう!
大丈夫に違いない!

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たまには火星でも見てみよう!

2014-03-16 13:11:04 | Weblog

いよいよ火星観測に最適な時期となりました。
今回の接近は、4月14日が最接近で地球との距離が9,239万km、最大視直径が15.16秒角です。
中接近ですね。
関東では、3月16日ですと20時半頃、東南東の空から昇ってきます。 
Vixen Webshopの星空newsによりますと、3月13日から5月19日頃までが見ごろだそうです。
おとめ座の1等星スピカを目印とすると良いです。
スピカは、青白い星ですので赤い火星と見比べるのも良いでしょう。
下図は、国立天文台のほしぞら情報からの引用です。

下図は、今後の火星接近の時期を示しています。2018年は、大接近となります。

実は、事務局は、まだ見ていません。
今日の夜こそは、探してみようと思っています。(酔って寝てしまわなければ・・・)

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三つの世界

2014-03-13 18:40:14 | Weblog

Emillyさんが3月12日のブログで素敵な写真を紹介していました。
下図を見てください。
火星とベスタとケレスが一緒に写っています。(Mars、 Vesta、Ceres)
3月11日に Stuart Atkinsonさんによって撮影されたものです。
今年は、4月14日が火星最接近となりますが、こんな出会いもあるのかと、いつまでも見ていたい気持ちです。 

 

その時の位置関係は、下図の通りです。
下図には、Dawnも示されていますが、画像として捉えることはできていませんね。 

Dawnは、下記のとおりWikipedia情報によりますとベスタの探査を終了して2015年2月にケレスに到着予定です。 
* ドーン・ミッションの目的は、太陽系初期の状態を残していると考えられる、2つの大きな原始的天体を調べることで、太陽系誕生の謎に迫ることである。ケレスとベスタは太陽系の別々の場所で誕生したと考えられており、それによる対照的な違いがいくつも見られる。ケレスはその形成段階において地下水による「冷たく湿った」状態を経験しているとされている。一方ベスタはマントルや核といった内部構造を持ち、また表面にある火山活動の形跡などから「熱く乾いた」状態を経験していると考えられている。

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合掌!

2014-03-11 20:44:27 | 出る月を待つべし

といきは、くうき そらへゆく

なみだは、みずよ うみへゆく

*出典不詳 

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あと200日で火星到着です!

2014-03-08 10:44:44 | インド

3月7日のISROのMOM(Mars Orbiter Mission)facebookでMOMの現在の情報が以下の通り報告されています。

地球から2100万kmのところを太陽を中心とした速度で29km/秒で飛行しています。 
MOMと地球間での交信に142秒掛かります。
予定通り、何事もなければ、200日後(9月24日)に火星周回軌道に入ることでしょう。 

次は、4月14日にTCM-2が予定されています。


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Crew137(Team Nippon) 本格的活動を継続中!

2014-03-06 22:48:03 | 火星協会

現在、MDRSのCrew137(Team NIPPON)は、3月6日の朝を迎えている頃です。
Crew137として初めてのATV(All Terrain Vehicle)によるEVA(extra‐vehicular activity)が計画されています。
ミッションは、軌道に乗ってきた様子ですね。
詳しくは、こちらをご覧ください。

本日は、3月5日に撮影されたCrewの様子を下記に示します。
みなさんお元気そうですね。

片山先生と学生さんののアップを下記に・・・

 

ぜひ、応援メッセージをよろしくお願いいたします。
★応援メッセージは、日本火星協会「MDRS日本隊応援メッセージ」係:japanmarssociety@mail.goo.ne.jpまで

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Viking Orbiterのデータがバージョンアップしました!!

2014-03-05 22:21:05 | 火星地形

3月4日のEmillyさんのブログによりますとViking Orbiterのデータから作られていた火星のグローバルカラーマップがバージョンアップされたそうです。
今までより位置情報が正確になり、色が修正されています。 
下記がMDIM(the Colorized Viking Mars Digital Image Model、version 2.1)です。  
詳しくは、こちらにて

右下にヘラス盆地に掛かる白い雲が見えます。
下図は、今までの着陸船の名前と場所を示しています。Emillyさんが作成したものです。
白い色が着陸成功したもので灰色が失敗、青色は今後のミッションです。 

 

下図は、Emillyさんが個人的に好きなSpiritが活躍したGusev Craterとその傍のApollinaris Monsがあります。
事務局は、正確に確認できませんでしたが・・・

 

下図は、Viking 1 と Pathfinder が着陸した場所です。
左の明暗境界線の付近にViking 1が着陸した火星谷の河口が見えます。
右には、Pathfinderが着陸した流線型の地形の近くのTiu Vallesと Ares Vallesの河口が見えます。 

下図は、真ん中にGaleクレーターが見えます。

「約40年を経ても尚、Viking Orbiterのデータが利用価値を持っているということは、素晴らしい」とEmillyさんが言ってますね!
この画像は、EmillyさんがJPLのDoug Ellison さんの協力を得たものです。
そのDougさんも次のように言ってます。
「古い機器のデータが不要なものにならず、新しい機器と相関している上にバックボーンになります。同様のことが他のミッションにも言えます。例えば、水星のMESSENGERや金星の Magellanに於いても同じことが行われています。」

*素晴らしい成果ですね!
さすがNASA!世界の宇宙探査をリードするだけのことはありますね。

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いよいよTeam NIPPON活動開始です!

2014-03-04 16:14:04 | 火星協会

日本人研究者6名でチームを組んでの初参加です。
メンバーは、下記の通りです。
宮嶋宏行氏:Hiroyuki Miyajima, Commander
片山直美氏:Naomi Katayama, XO, Crew Scientist, Crew Journalist
岡本渉氏 :Wataru Okamoto, Crew Engineer for Logistics
諸島玲治氏:Reiji Moroshima, Crew Engineer for an EVA
河合美佳氏:Mika Kawai, HSO
高瀬芳美氏:Yoshimi Takase, GreenHab Officer

応援よろしくお願いいたします。
3月1日から2週間で主なテーマは、下記の通りです。

1.『研究テーマ:惑星表面上の高機動力探査のためのロジスティクスおよび生命維持装置の分析』 + 『研究テーマ:ECLSS(Environmental Control and Life Support System)検証の観点からMDRSシステムの評価検討を行う』

2.『研究テーマ:火星で調達可能な食品を想定し、その食材を用いて食事管理を行うことで火星ミッションでの食事の効果や影響を研究する。そのベースとして和食中心の食材を使用する』

詳しくは、こちらこちらをご覧ください。

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村上さん!南極をものともせず、宇宙を目指す!

2014-03-03 00:04:04 | 火星協会

村上祐資さんと南極料理のMIRAIで会食しました。 

村上さんは、現在、ハワイのHI-SEASのMission3(8ヶ月間)とMission4(12ヶ月間)の最終選抜候補になっており、更にMarssocietyの北極での365日擬似火星プロジェクトのセミファイナリスト62人の1人に選ばれています。

有人火星探査および宇宙探査について大いに語り合いました。
また、村上さんの南極越冬隊参加の経験談も大変興味深かったです。 

会食したMIRAIの代表の篠原洋一さんは、シェフとして村上さんと一緒に南極越冬隊に参加した方です。まさに南極料理人ですね。
豪華客船「飛鳥」にシェフとして乗った経験もお持ちです。
スパムおにぎり、南極ドライカレー等食べ物も美味しく、飲み物は、COEDO BEERをはじめ美味しい日本酒、焼酎、ワイン、スコッチや横浜ラム等豊富に揃っていました。

飲みすぎましたね~

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Sol548 横に筋が通っている~

2014-03-02 20:44:25 | MSL

2月27日のWhat'sNew "Junda," を通過したと言う途中経過が報告されました。
Sol548(2月20日JST)のことです。
上図は、"Junda,"の画像でSharp山も見えています。横に地層が重なっているのが確認できます。

下図は、"Junda,"を通過したあとNavCamで後ろを撮影したものです。

 "Junda,"の位置は、下図で確認できます。

 

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2回目の軌道修正実行!

2014-03-01 14:44:14 | MAVEN

2月27日の発表によりますと、TCM-2(second trajectory correction maneuver)を前日に成功裏に行ったとのことです。
約19秒間の噴射を行い、68.8cm/秒の速度上昇を得ました。
その結果、地球から2,120万kmで火星から1億37万kmの位置を29.44km/秒(太陽相対速度)で飛行しています。

TCM-1 2013年12月13日 実行
TCM-3 2014年 7月23日 予定

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