火星への道

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キロパワー 火星の家庭用電力

2018-02-26 01:04:28 | エネルギー

1月18日のNASAの発表に因りますと、本格的に火星で暮らすための電力を確保するために原子力の検討を始めたとのことです。https://www.nasa.gov/directorates/spacetech/kilopower/Kilopower_whats_next

宇宙飛行士がいつか月、火星、その他の目的地に行く場合、最初に必要となる最も重要な資源の1つが電力です。照明、水、酸素などの日々の必需品や、長旅の基地での実験や燃料の生産などの目的には、信頼性が高く効率的な電源システムが不可欠です。

そういうわけで、NASAは将来のロボット探査や人類宇宙探査のために安全で効率的で豊富なエネルギーを提供する新しい電源である「Kilopower」の実験を行っています。

この先駆的な宇宙用核分裂システムは、少なくとも10年間2つの平均世帯の電力を賄うのに十分な10キロワットの電力を供給することができます。4つの「Kilopower」ユニットで、居留地に十分な電力を提供するでしょう。

実験について
プロトタイプの電力システムはNASAのグレン・リサーチ・センターによって、NASAのマーシャル宇宙飛行センターとロス・アラモス国立研究所と共同で設計され、原子炉炉心はY12国家安全保障施設によって提供されました。NASAのグレン氏は、9月下旬にクリーブランドからネバダ国家安全保障局(NNSS)にプロトタイプの電力システムを出荷。

NNSSのチームは最近、原子炉炉心の試験を開始。NASAのGlennのマーク・ギブソン氏(Kilopowerリード・エンジニア)によると、このチームは電源システムをコアに接続し、今月エンドツーエンドのチェックアウトを開始する予定です。ギブソン氏によると、実験は3月下旬に約28時間続く全出力テストで終わるべきだと述べています。

Kilopowerの優位性
核分裂力は、人間やロボットが望む場所に豊富なエネルギーを供給することができます。
火星では、太陽のパワーは季節によって大きく異なり、周期的な塵の嵐は数カ月続くことがあります。
月には、冷たい月の夜が14日間続きます。

「極端な環境にも対応できる電源が必要です」と、NASAの電力とエネルギー貯蔵の主な技術者であるLee Mason氏は言い、続けて「Kilopowerは、水が有ると思われる北の高緯度を含む火星の全表面域への可能性を開きます。月では、Kilopowerを配置することで、永久影のあるクレーターの資源を探すのに役立つでしょう。」と言います。

これらの困難な環境では、日光による発電は困難であり、燃料供給は限られています。
軽量で信頼性が高く、効率的なKilopowerは、仕事に適しています。

資料は、こちら
https://www.nasa.gov/sites/default/files/atoms/files/kilopower-media-event-charts-final-011618.pdf
 


その名は、「Kilopower」。その始まりについては、下記の通りです。
https://www.nasa.gov/directorates/spacetech/kilopower

Kilopowerプロジェクトは、長期的な惑星表面の滞在を可能にする手頃な価格の核分裂性原子力発電システムに使用できる予備的なコンセプトと技術を開発する短期間の技術的取り組みです。
このプロジェクトの主な目標は、2018年までに原子力発電システムの技術を十分に開発して試験することであり、NASAの意思決定者は、探査サーフェスシステムの情報に基づいた選択を行う際に核分裂力を検討することができます。

KilopowerプロジェクトはNASAのLangley Research Centerによって管理されているNASAのSpace Technology Mission DirectorateのGame Changing Developmentプログラムの一部です。
テストは2017年11月から2018年春に行われます。テストはネバダ国家安全保障局(NNSS)のデバイスアセンブリ施設にある国立クリティカル実験研究センターで行われます。

NASAのKilopawerのその他の資料

https://www.nasa.gov/press-release/nasa-partners-discuss-power-for-future-space-exploration 

https://www.nasa.gov/sites/default/files/atoms/files/kilopower-media-event-charts-final-011618.pdf

火星基地用の小型原子炉(GIZMODO)の日本語の記事は、下記にて 

https://www.gizmodo.jp/2018/01/kilopower-nasa-succeeded.html

*ますます具体的かつ本気になってますね!!

コメント
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