9 その気になれば誰でも不老長寿の本格的な「名人戦」を戦うことは可能である。ただそのためには研究や工夫が必要であり,仕事が忙しい人には,なかなかその気力が湧かないかも知れない。だから「本格的」ではなく,遊び半分にチョットやってみようかなという程度が丁度よいのである。それが案外効果的であればそれに越したことはない。
10 私はこの20年近く,遊び半分に結構あれこれと健康論の実験をしてきた。その結果として余り大した努力はできないことも分かっている。
不老長寿法の基本は甚だ簡単なことである。それはこれまで言い尽くされていることである。まず適度の運動をし,運動や趣味でストレスを解消する。よく眠る。食事では,野菜や果物をしっかり食べ,ビタミン類が不足しないようにする。豆腐,納豆などの植物性蛋白質,ヨーグルト,牛乳などのカルシウム類,魚肉などをしっかり摂取し,肉類は控え目にする。酒類は適度に押さえる。食べ過ぎない。タバコは止める。
大体こんなところであろうか。「そんなことはやっているよ。」と皆さんに言われそうな,甚だ簡単なことである。そうだとすると,多くの人は密かに忍び寄るガンに対する目に見えぬ対策としての「妙手」を打っていることになる筈である。それなのにみんな相応に歳を取って行くのはどういうことなのだろう。目を見張るようなアンチエイジングの成功者は余り身近にはいない。やはりこれだけでは何かが不足しているということなのであろう。私としてはそんなことで満足するわけには行かない。やはり「妙手」が必要ということであろうか。
11 現代医学は,ガンや老化の原因は過剰に生産された活性酸素であると主張する。我々の体内に細菌が侵入すると,白血球が活性酸素を生産して,細菌から電子を奪うことで酸化して殺菌し,退治してしまうのだそうである。この場合にはおそらく活性酸素の大部分は細菌から電子を奪うことで酸化力を失い,自らの細胞や遺伝子を酸化し傷つけることは少ないと思われる。しかし例えば喫煙によりタバコのタールを吸入すると,白血球が異物の侵入として活性酸素を生産して攻撃するが,タールを酸化することはできないために,使い道のない活性酸素が大量に残ることになる。それが自らの細胞や遺伝子から電子を奪うことで酸化し傷つけて,がんや老化の原因となるという理屈のようである。正確かどうかは責任は持てない。過剰飲酒もストレスも活性酸素の過剰生産の原因となるようである。ただこのメカニズムの追跡は我々には余り実益があるとは思えない。
12 我々は日常的に,意図に反して活性酸素を過剰生産し,必要量を超えた活性酸素で自分を傷つけながら暮らしていることになる。そのような状態が10年以上続くとがんになるおそれがあるし,老化も進行するという理屈なのである。これが現代医学の結論のようである。案外単純で明快な説明ではある。そしてそれが本当かどうかはよく分からないが,我々は一応そうと信じて対策を練るしかないのではあるまいか。(ムサシ)
10 私はこの20年近く,遊び半分に結構あれこれと健康論の実験をしてきた。その結果として余り大した努力はできないことも分かっている。
不老長寿法の基本は甚だ簡単なことである。それはこれまで言い尽くされていることである。まず適度の運動をし,運動や趣味でストレスを解消する。よく眠る。食事では,野菜や果物をしっかり食べ,ビタミン類が不足しないようにする。豆腐,納豆などの植物性蛋白質,ヨーグルト,牛乳などのカルシウム類,魚肉などをしっかり摂取し,肉類は控え目にする。酒類は適度に押さえる。食べ過ぎない。タバコは止める。
大体こんなところであろうか。「そんなことはやっているよ。」と皆さんに言われそうな,甚だ簡単なことである。そうだとすると,多くの人は密かに忍び寄るガンに対する目に見えぬ対策としての「妙手」を打っていることになる筈である。それなのにみんな相応に歳を取って行くのはどういうことなのだろう。目を見張るようなアンチエイジングの成功者は余り身近にはいない。やはりこれだけでは何かが不足しているということなのであろう。私としてはそんなことで満足するわけには行かない。やはり「妙手」が必要ということであろうか。
11 現代医学は,ガンや老化の原因は過剰に生産された活性酸素であると主張する。我々の体内に細菌が侵入すると,白血球が活性酸素を生産して,細菌から電子を奪うことで酸化して殺菌し,退治してしまうのだそうである。この場合にはおそらく活性酸素の大部分は細菌から電子を奪うことで酸化力を失い,自らの細胞や遺伝子を酸化し傷つけることは少ないと思われる。しかし例えば喫煙によりタバコのタールを吸入すると,白血球が異物の侵入として活性酸素を生産して攻撃するが,タールを酸化することはできないために,使い道のない活性酸素が大量に残ることになる。それが自らの細胞や遺伝子から電子を奪うことで酸化し傷つけて,がんや老化の原因となるという理屈のようである。正確かどうかは責任は持てない。過剰飲酒もストレスも活性酸素の過剰生産の原因となるようである。ただこのメカニズムの追跡は我々には余り実益があるとは思えない。
12 我々は日常的に,意図に反して活性酸素を過剰生産し,必要量を超えた活性酸素で自分を傷つけながら暮らしていることになる。そのような状態が10年以上続くとがんになるおそれがあるし,老化も進行するという理屈なのである。これが現代医学の結論のようである。案外単純で明快な説明ではある。そしてそれが本当かどうかはよく分からないが,我々は一応そうと信じて対策を練るしかないのではあるまいか。(ムサシ)