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長すぎる訴訟

2007年03月31日 | Weblog
日経新聞からです。「生まれる前からやっている」と感じた方も多かったのではないでしょうか。でも、差戻審でまだ続きます。

光華寮訴訟、審理差し戻し・最高裁
 京都市左京区の留学生寮「光華寮」を巡り、台湾が中国人寮生に建物の明け渡しを求めた訴訟の上告審判決が27日、最高裁第三小法廷(藤田宙靖裁判長)であった。同小法廷は訴訟の原告は「国家としての中国」と述べ、1972年の日中共同声明で日本政府が中華人民共和国を承認した後は、台湾(中華民国)特命全権大使の代表権は消滅したと判断。そのうえで訴訟手続きに違法があったとして、台湾側の所有権を認めた二審・大阪高裁判決を破棄、京都地裁に差し戻した。

 同訴訟は台湾側の提訴から40年、上告からも20年が経過し、最高裁に係属する最も古い訴訟。中国、台湾のどちらが訴訟を継承するか、「二つの中国」を巡り政治問題化した経緯がある。

 台湾は1952年、留学生の研修施設として利用されていた「光華寮」を買収。67年に中国を支持する寮生らの立ち退きを求めて提訴した。