先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

サケ遡上 自然の恵みに感謝 旭川でアイヌ民族の儀式

2020-09-28 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/27 16:26 更新

神々をまつる祭壇の前で祈りをささげる参加者たち(宮永春希撮影)
 【旭川】産卵のために川を遡上(そじょう)するサケを迎えるアイヌ民族の儀式「カムイチェプノミ」が27日、旭川市の神楽岡公園の忠別川河川敷で行われた。市民ら約70人が儀式の様子を見守り、自然の恵みに感謝をささげた。
 「旭川チカップニアイヌ民族文化保存会」などでつくる実行委が主催し、今年で33回目。同保存会の川村兼一会長ら10人が祈りの言葉をささげた後、神が宿るとされるイナウ(木幣)を川に投げ入れた。
 忠別川の名前はアイヌ語の「チュク ペッ」(秋の川)に由来し、それを元に「旭川」の地名ができた。川村会長は「昔は秋には川が真っ黒になるほどサケが遡上した。(アイヌ民族の伝統漁法の)モリで突いたサケを、皆で食べられるようになるのを願っている」とあいさつした。
 石狩川中流には1960年代に農業用取水ぜきが設置され、市内では以降、サケが遡上できなかった。だが2000年に魚道が設けられ、自然産卵で誕生したサケが戻ってくるようになった。「大雪と石狩の自然を守る会」によると、昨年確認された産卵床は273カ所で、500~600匹のサケが遡上したとみられる。サケの遡上は10~11月がピークで、今年は既に6匹ほどを確認した。
 同会の寺島一男代表は「遡上する9割以上は旭川生まれの野生のサケとみられ、河口から約170キロも上ってくるのは全国的にも珍しい」と話す。
 儀式の後、参加者は「秋のクリーンウォーク」と題して、忠別川や石狩川の河川敷の清掃活動に汗を流した。(山口真理絵)
◆「カムイチェプノミ」の「プ」は小さい字
◆「チュク」の「ク」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464496

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「世界一難しい」織物作りに挑戦(動画)

2020-09-28 | 先住民族関連
NHK 09月27日 07時02分

アラスカなどの先住民族に伝わる「チルカット織り」と呼ばれる織物を作る技法を体験する講習会が網走市で開かれました。
この講習会は網走市の道立北方民族博物館で26日に開かれ、市民などが参加しました。
「チルカット織り」は縦糸と横糸を複雑に絡めながら作っていくのが特徴で、講習会では毛糸とたこ糸を使ってペンダント作りを体験しました。
参加した人たちは講師の指導を受けながらペンダント作りに挑戦しましたが、複数の縦糸に横糸を絡めていく作業に悪戦苦闘し、およそ6時間の作業でも完成することが出来た人はいませんでした。
参加した女性の1人は「初めてチルカット織りを体験しました。とても難しいですが楽しかったです」と話していました。
講師を務めた是恒さくらさんは「世界一難しいともいわれるチルカット織りですが曲線を織ることができるのが特徴です。受講生は集中力を持って熱心に取り組んでいて仕上がれば綺麗な作品になると思います」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200927/7000025117.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

念願のソロアルバム「EGOTO」の制作とともにあった、SIGEMARUの3冊

2020-09-28 | 先住民族関連
好書好日 2020/09/27 10:00

お話を聞いた⼈SIGEMARU a.k.a 1010(しげまるえーけーえーひとわひとお)
1990年、東京生まれのラッパー。KSK、Japssyとのユニット・MGFで、2016年に曽我部恵一主宰のレーベル・ROSE RECORDSから1stアルバム「Float in the Dark」を発表。20年にはRIP SLYMEのRYO-Z、プロデューサーのAKAKAGE(伊藤陽一郎)とARMを結成、シングル「それぞれのサタデー」をリリースした。
迷走の果てにできたソロアルバム
 ジャズ、ソウル、ファンク、ハウスなど多様な音楽から影響をモザイクのように感じさせるヒップホップグループ・MGFに所属するラッパー・SIGEMARUが、キャリア初となるソロアルバム「EGOTO」を発表した。
 「EGOTO」はジャジーでメロディアスだが、渋くてゴツゴツしたサンプリングで作られたビートで構成されている。そこにSIGEMARUの内省的な心象を表現したラップが乗る。まるでSoul ScreamやTHA BLUE HERBを彷彿とさせるバランスだ。今回の「ラッパーたちの読書メソッド」は、念願のアルバムを完成させたSIGEMARUに選書してもらった。
 「ソロアルバムを作りたい気持ちは数年前からありました。頭の中には作品のイメージもぼんやりとあったんですよ。でも僕はビートがないと歌詞が書けないタイプで、どういうビートで書こうか、そもそもどんなビートメイカーにお願いしようか悩んでたら、だんだん自分の好みがわからなくなってきてしまって(笑)。
 迷子の状態が数年間続いたある日、ラッパーの田中光さんに相談したら『じゃあうちで一緒にYouTubeを観よう』と言ってくれたんです。光さんの奥さんはDJなので、3人でMVを観て、『これは好き』『じゃあこれは?』みたいなやりとりを一晩中やったら、かなり自分の好みを整理できた。
 あと同じ時期にラッパーのMEISOさんとも話して、いろんなビートメイカーを教えてもらったんです。そこでさらにクリアになりましたね。アルバムのトーンが固まったのはTHE BED ROOM TAPE(京都のインストバンドNabowaの景山奏のソロプロジェクト)さんと作った『常套句』と、Bugseedさんとの『旅人の法螺』ができてから。この2曲を基準にビートメイカーにオファーしていきました」
星野道夫「旅をする木」
 「僕が活字を読むようになったのは比較的最近です。以前、エンジニアさんに『SIGEMARUくんの歌詞は画が見えるから良いよね』と言ってもらったことがあって。それが嬉しくて、視覚的な表現を意識するようになり、少しずつ本を読むようになりました。
 『旅をする木』は写真家の星野道夫さんのエッセイ集です。この方は19歳の時に観た写真集をきっかけに極北の自然の魅力に取り憑かれて、43歳でロシアのカムチャツカ半島でクマに襲われて亡くなります。このエッセイは彼の目から見た極北の厳しい自然や、アラスカ先住民族の暮らしなどについて書かれています。
 写真家だからなのか、星野さんの文章を読むと“画が見える”。情景を表す言葉の選び方も素敵なんです。生涯を通して僕がアラスカに行くことはおそらくないと思うけど、この本を読むと現地で実際に見たような感覚になれる。特に印象に残ったのは、インディアンが語り継いでいるワタリガラスの神話について綴られた文章でした。2ページ程度なんですけど僕はすごく好きだったので、自分なりに拡大解釈して『ワタリガラス』という曲にしました。今回のアルバムに入っています」
 SIGEMARUはもともと活字より映像メディア、特に映画に傾倒していたという。エンジニアの一言から“画が見える”歌詞を書くことを意識しはじめた。そんな彼が最初に手にしたのが、SFの名作として知られるこの本だった。
フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
 「映画『ブレードランナー』の原作ですね。映画が大好きなのですごく読みやすかった。SFってその世界における独自の単語を作っちゃうのが面白い。例えばゴミにも独自の名称としっかりした設定があったり。映画だったら気に留めないディティールなんですよ。でも細部までしっかり作り込むことで、空想の世界が文章から見えるようになる。馴染みのない単語もいつのまにか自分の中で当たり前になって。その感覚が楽しかったですね。僕はこの見た目とラップスタイルから文系に見られがちなんですが、実は理系の大学に行っていたのでSFの数学的な設定にも違和感なく入っていけたというのもあるかもしれない。
 そういえば大学受験の時、ちょっと変わった個人塾に通っていて。学習塾なのに、なぜか音楽を作る環境が揃っているんです。もちろん受験勉強がメインなんですよ。だけど塾にはマンガやCD、DVDはもちろん楽器まであって。授業が終わっても生徒たちは別の部屋で遊んでるんです。引っ込み思案な僕がラップを始められたのはその塾のおかげ。ヒップホップに興味はあったけど、自分でやるのは最初恥ずかしかったんですよ(笑)。でも塾の先生が『とりあえずやってみろ』と勧めてくれたので、その勢いでラップを始めることができた。MGFのKSKもその塾でギターを覚えて作曲できるようになったし、ROTH BART BARONというバンドのMIFUNEさんもその塾で一緒に遊んでました」
 「EGOTO」では曽我部恵一の「文学」をカバーしている(「文学 Remix feat. Meiso & DJ REiZ」)ので、理系に進学していたという経歴にはいささか驚かされた。そんなSIGEMARUが最近衝撃を受けた一冊がパール・バックの『大地』だ。
パール・バック「大地」
 「『EGOTO』のエンジニアで、1曲目と12曲目も作ってくれたNariaki Moriyaくんが『読んだほうがいいよ』と薦めてくれました。この小説の舞台は19世後半から20世紀初頭の中国。貧乏な農民の王龍(ワンルン)が自然や歴史に翻弄されながら成り上がっていく様子が描かれています。小さな土地からはじまって、やがて広大な土地を所有する王龍の一生は、僕にとってヒップホップ的に感じられました。ちなみにこの『大地』は三部作で、二部は子供たち、三部はさらにその子供の話になります。僕はまだ一部しか読んでないんですが、それでも傑作だと思ったし、ものすごい情報量でお腹いっぱいになってしまったので、続きはそのうち読もうかと(笑)。
 この本は『EGOTO』を制作している時に読んでいました。そのせいか主人公に共感できたんですよ。王龍はコツコツとと努力して、自分の土地を手に入れていく。僕にとっての土地は楽曲です。カッコいいビートメイカーはまだまだたくさんいる。そういう人たちともっと曲を作りたい。そして彼ら彼女らがアルバムを出す時、いつも参加してるようなラッパーになりたい。そうやって自分の足跡を残したいんです。『EGOTO』は最初の自分の土地のようなアルバム。金銭的な意味ではなく、芸術の面で王龍のように成り上がりたいと思っています」
https://news.goo.ne.jp/article/book_asahi/trend/book_asahi-13752879.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カムイ宿る自然の「気配」 美瑛町在住の中西さん、東京で写真展

2020-09-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/26 21:51
 上川管内美瑛町在住で「写真甲子園」(上川管内東川町や北海道新聞社でつくる実行委主催)の審査員を務める写真家中西敏貴さん(49)が、自然の「気配」を表現した写真展「カムイ」が、東京・品川駅に近いキヤノンギャラリーS(港区)で開催されている。
 会場の作品は抽象画のよう。だが、よく見ると木々を映す水紋や積雪の陰影が描く模様など、風景写真の一部だと分かる。8年前に大阪から美瑛町に移住した中西さん。きれいな風景への興味は徐々に失われ「自然の中で暮らすうちに、内側にいるから感じる『気配』を写真にしたくなった」。
 見えない「気配」を表そうと撮影を続けていると、森羅万象にカムイ(神)が宿るとするアイヌ民族の考え方に共感するようになったという。「アイヌでは疫病のこともカムイと呼ぶ。自然と人との関係を見つめ直すことでウイルスとのつきあい方もみえてくるのかもしれない」と話す。10月31日まで(日祝休)。午前10時~午後5時半。入場無料。(藤井泰生、写真も)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464374

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウポポイのバリアフリーは? 白老 モニターツアーで点検

2020-09-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/26 18:44
 【白老】道内観光をPRする北海道観光振興機構などが主催し道内観光地のバリアフリー状況を確認するモニターツアーの一行が26日、町内のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」を訪れ、施設の利便性を確かめた。
 障害者や高齢者が旅行しやすいバリアフリーの観光ルートづくりの一環。札幌市在住の車いす利用者とその家族各2人が参加し、古式舞踊を観賞したり、フードコートでアイヌ料理を楽しむなどした。
 車いす利用の長男と参加した影浦美由紀さん(50)は「通路が広く、余裕を持って楽しめた。人と距離が取れるので感染予防にもなる」としつつ「多目的トイレがもう少しあると助かる」と要望した。
 参加者らはこの日、伊達市で1泊し、27日は洞爺湖などを巡る。
 ツアーに同行した同機構地域観光部主任の稲村志穂さん(47)は「参加者の声を聞き、車いすでも楽しめる道内ツアーを周知していきたい」と話していた。
 同機構は10月に知床半島を訪れるモニターツアーも実施する予定。(木村みなみ)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464341

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラジル先住民・テンベ族、6ヶ月新型コロナ感染者ゼロを祝う

2020-09-27 | 先住民族関連
newsphere Sep 26 2020

 ブラジルのアマゾンにあるテンベ族の村を訪れると、村の前に建つ木製の門が外部からのアクセスを遮断しており、中には入れない。すると、弓とショットガンで武装した男性グループがバイクでやってきて、その中の1人が南京錠とチェーンを外してくれた。
 33歳のレジス・トゥフォ・モレイラ・テンベ氏が「お待ちしていました」と挨拶した。「我々がしていることは、すべての人のため、そして我々自身のためなのです」
 3月以降、この門はめったに開いたことがない。そしてこの6ヶ月間、テンベ族から新型コロナウイルス感染者が1人も出ていない要因もそこにある。彼らはその節目を祝う祭りの準備中で、その様子を見てほしいとAP通信のカメラマンを招待したのだ。
 ブラジルのパラ州西端のアルト・リオ・グアマ保護区にあるテネテハラ先住民居住区。テンベ族はその西地区で暮らしている。新型コロナウイルスは先住民グループの居住区にも侵入し、複数の村から感染者が出ている。近隣都市での商売や食料品の購入、また政府からの緊急福祉給付金を受け取りに行った際に感染したと思われる。
 数百名のテンベ族が暮らすカフエイロ、テコハウ、カニンデなどの村では、村人が門に鍵をかけ、緊急時以外の出入りを禁止した。また、先住民族に医療を提供する連邦機関SESAIの施設への立ち入りも制限している。現在、パラ州ではようやく新型コロナウイルスの1日あたりの感染者数と死者数が鎮静化し、「テンベ族は感染者を出さないままパンデミックを脱出できる」と人々が信じられるようになってきた。
「我々は街に行かず、ほかの村にも行きませんでした。隔離されたままです。こうして乗り切ってきましたし、いまもそうです。ですから、ささやかな祝祭を開催します。今日まで、感染者が出なかったことを嬉しく思っているからです」と、テコハウ村のリーダー、セルジオ・ムクシ・テンベ氏は語る。
 9月9日の夕方、テコハウ村の女性が共同キッチンに集まり、大量の鍋でキャッサバと米を調理し、地元魚のツクナレをバナナの葉で包んでローストするなど、祝宴用の料理を用意した。感染流行が始まった当初、3つの村の女性が協議会を結成し、近隣の家の住民を訪ねては、新型コロナウイルスの危険性と感染経路についてレクチャーしたという。
「各家庭にもっとオリエンテーションを提供するため、我々はグループを作ることに決めました。医療技術者からの説明があっても、村の外に出る人がたくさんいたからです。当初、オリエンテーションには参加したものの、納得していただけない方もいたので、非常に難しかったです。『なぜそんなこと言うのか? なぜ孤立しなければいけないのか?』と言われました。その瞬間は、とても厳しかったですね」と、母語を教える48歳のサンドラ・テンベ氏は語る。
 村人が話を呑んでくれたこと、そしてほかの民族と異なり新型コロナで苦しむことがなかったことに、サンドラ氏は感謝している。先住民組織APIBの集計(保健省の数値および地元リーダーからの情報を含む)によると、3万1306名の先住民族が感染し、うち793人が死亡している。先住民族の擁護団体であるソシオ・エンヴァイロメンタル・インスティテュートは、ブラジルで確認されている先住民族の60%にあたる158民族で感染者がいるという。
 さらに、伝統的なハーブの醸造もまた、テンベ族のハイリスク群や高齢者の健康を守るのに一役買ったのだ、とパウロ・セルジオ・テンベ氏(50歳)は言う。
 日が沈むと、テコハウ村のリーダーであるセルジオ・ムクシ氏は藁葺き屋根の集会所の前にある2つのかがり火のそばで、長老とともに立ったまま詠唱した。彼らは新型コロナウイルス禍でのテンベ族の回復力に声援を送り、村人に母語で感謝をささげたのだと、後に教えてくれた。しまいにはほかの村人たちも歌い、踊った。子供たちも互いの肩に手を乗せ、行進した。
 翌朝、目を覚ました村人は伝統的な羽飾りを身に着け、自身の体にペイントを施した。前夜かがり火のあった場所に2つのマーチンググループが集い、村のリーダーや長老たちが演奏する伝統的なマラカスのリズムに合わせて踊った。祝祭は2時間続いた後にようやく静まった。そして村人たちはそれぞれ家や畑、森に戻り、日常へと帰っていった。
By ERALDO PERES Associated Press
Translated by isshi via Conyac
https://newsphere.jp/national/20200926-2/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ伝統のサケ捕獲【新ひだか】

2020-09-27 | アイヌ民族関連
日高報知新聞 2020.09.26
【新ひだか】町は、アイヌ民族が儀式で用いるサケを捕獲することのできる許可申請を道に提出し、21日から3日間、三石アイヌ協会(幌村司会長、会員9人)が許可を得て初めてとなる儀式用サケの捕獲を行った。アイヌ伝統文化継承が目的。
 22日は、幌村会長ら10人が参加し、三石川の蓬莱橋周辺でアイヌ民族伝統儀式の「アシリチェプノミとチェプ漁」を行った。アシリチェプノミはサケを迎える儀式で、神に祈りを捧げたあと、網を使ったチェプ漁でそ上中のサケ30匹(上限)を3日間かけて捕獲した。
 捕獲したサケは、10月4日に三石西蓬莱のチセで行うイチャルパ(先祖供養祭)の儀式に使われる。
 幌村会長は「今まで、町内の定置業者から買っていたが、イチャルパで使うサケの捕獲ができてうれしさと喜びを感じる。今後も捕獲を継続していきたい」と話していた。
三石川でサケを捕獲する三石アイヌ協会の会員たち=22日=
http://www.hokkaido-nl.jp/article/18986

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

開発予算6063億円要求 来年度概算 災害対応で金額示さず増額狙う

2020-09-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/25 23:11 更新
 国土交通省は25日、2021年度北海道開発予算の概算要求額を発表した。総額は20年度当初予算比5%増の6063億円。自然災害への対応などは、金額を明示しない「事項要求」で増額を求めた。国土強靱(きょうじん)化に対する政府の方針が決まっていない上、新型コロナウイルス流行の影響が見通せず、異例となる不確定要素の多い要求となった。
 政府は概算要求基準で、新型コロナ対応や災害対策などの「緊要な経費」について、上限なく要求できるとした。だが、国土強靱化の3カ年緊急対策が本年度で終わり、来年度以降の計画が定まっていないことから、国交省は災害対応について事項要求とした。
 その他の事業も「新型コロナの感染状況次第で、実施できる規模が変わってしまう」(国交省幹部)状況。一般公共事業費にあたる北海道開発事業費の概算要求額は例年だと当初予算比のおおむね20%増としていたが、今回は6%増の5944億円ととどめ、感染状況を見極めた上で、大幅な増額を目指すことにした。
 現時点での要求額のうち、増額が目立つのは「農林水産基盤整備」で同25%増の1467億円。生産性向上に向けた農地の大区画化や胆振東部地震で被災した山林での造林、林道整備などに手厚く予算配分する。
 第8期北海道総合開発計画の「推進等経費」は96%増の1億円。アイヌ文化関連費は3%増の17億円で、胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の年間100万人来場を目指し、コロナ対策を強化する。
 開発予算は1997年度をピークに年々削減されたが、13年度以降は国全体の一般公共事業費の増額に比例する格好で増加傾向。国交省幹部は「現時点で示せた額は、あくまで全体の一部。激甚(げきじん)化する災害など課題克服に必要な予算を十分に確保していきたい」としている。(酒井聡平)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464147

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バリアフリーで道内観光 道振興機構がルートづくり

2020-09-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/25 12:13 更新
 道内観光をPRする北海道観光振興機構(札幌)は、障害者や高齢者らが旅行しやすいバリアフリーの観光ルートづくりに取り組んでいる。来夏の東京五輪・パラリンピック開催で道内の旅行者増が見込まれ、高齢者や障害者の旅の需要も増えると予想。モニターツアーを重ね、新型コロナウイルスの感染予防にも配慮した旅行商品づくりを目指す。
 モニターツアーは車いす利用者と家族らが対象で、10月にかけて2回行い、移動や食事、トイレなどの利便性をチェックし、高齢者や障害者が気軽に旅を楽しめるルートや施設を検討する。
 9月中は札幌発1泊2日で胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」や洞爺湖を巡るほか、10月は新千歳発で飛行機を利用し、知床半島を訪れる。参加者の評価などを参考に結果をまとめ、来年度の旅行商品に役立てる。
 機構は7~8月、道内でバリアフリー観光を行う札幌の旅行会社などを通じ、全国の障害者や高齢者ら約370人にアンケートして旅行需要を調べた。7割が「道内旅行に行きたい」と答え、魅力として温泉や食事を挙げた。ただその一方でトイレや移動、入浴に不安を訴える人が多かった。また新型コロナの影響で外出を控えがちな人もいた。
 機構は「高齢な方も障害のある方も、家族で安心して観光を楽しめる環境を整えたい」としている。(野呂有里)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/463808

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アーチボルド・プライズに初のアボリジニ画家の自画像

2020-09-26 | 先住民族関連
日豪プレス 2020年9月25日
アルバート・ナマジラのひ孫、4回の最終選考の末
 毎年シドニーのNSW州立美術館で開かれる肖像画コンテスト大賞、アーチボルド・プライズをアボリジニ画家としては初のビンセント・ナマジラ氏の作品が受賞した。
 ABC放送(電子版)が伝えた。
 アーチボルド・プライズは、19世紀末にシドニー・ブレッティン誌の編集長を務めたジャーナリストで、共和派の白豪主義者としても知られており、ブレッティン誌は反英、反アボリジニを含む反有色民族の論陣を張っていた。
 ナマジラ氏の作品は、ラグビー・ファンの民族差別が原因で経歴半ばにして引退したアボリジニのAFLラグビー選手kで2014年の「今年のオーストラリア国民」アダム・グッズ氏と手をつなぐ自画像で、「Stand Strong for Who You Are」と題されている。
 ナマジラ氏はオーストラリアが誇るアボリジニ画家、アルバート・ナマジラのひ孫で、アーチボルド・プライズの歴史99年にして初のオーストラリア先住民族画家として栄誉と10万ドルの賞金を獲得した。
 ナマジラ氏は、4年連続でドナルド・トランプ、ジェームズ・クック、ジュリア・ギラードの肖像画で最終選考まで進出しており、4回目の正直で入賞した。
 アランタの人、ナマジラ氏は、インターネット・ビデオのZoomを通してAPYランドから受賞の弁を述べ、「アーチボルド・プライズを初の先住民族として受賞するのは何という栄誉か。わずか99年でこの栄冠を受けた」と語った。
 今年の最終選考には1,068点の作品から55点が残ったが、作品1点は2人の画家の共作だったため、最終選考画家は56人とされている。また、8人がオーストラリア先住民族出身者で、22人が初めてアーチボルド最終選考に残った。また、作品12点は自画像だった。56人の画家のうち25人が女性、31人が男性だった。
 ナマジラ氏は2019年にも賞金10万ドルのラムゼー・アート・プライズを獲得している。
 アーチボルド・プライズの他、ウィン、スルマン二つのアート・プライズの応募作も9月26日からNSW州立美術館で展示される。
■ソース
Archibald Prize won by Vincent Namatjira with self portrait alongside Adam Goodes
https://nichigopress.jp/ausnews/200292/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーストラリア、ノーザンテリトリー・カカドゥのクーインダロッジはアウトバック・リトリートのグランピングテントを再開。

2020-09-26 | 先住民族関連
リズヴェル 2020年09月25日公開
[ノーザンテリトリー政府観光局] 期間:2020年9月25日から 2020年10月24日まで
ノーザンテリトリー政府が10月9日金曜日から検疫必要なしにシドニーからの訪問者への国境を再開することを計画した為、カカドゥ国立公園(ユネスコ世界遺産)の最も確立されたツーリストセンター、クーインダはアウトバック・リトリート・グランピングテントを9月19日土曜日から再開決定しました。
クーインダロッジは、カカドゥの中心部にあるビレッジスタイルのリゾートエリアです。 カカドゥを探索するのに理想的な拠点であるクーインダロッジは、ホテルの宿泊施設、グランピングテント、キャンプやキャラバン向けの大規模な施設を提供しています。 イエローウォータークルーズ、イエローウォーターフィッシング、スピリットオブカカドゥ4WDアドベンチャー、そして近くのワラジャン文化センターの本拠地でもあります。
アウトバック・リトリートのグランピングテントは、昨年導入されたばかりであり、本格的な「アウトバック」の宿泊自然体験が非常に人気であり、高品質の寝具、快適なエアコンが完備されています。
クーインダロッジとイエローウォータークルーズを運営するカカドゥツーリズムの会長であるリック・アラルト氏は、アウトバック・リトリートグランピングテントの再開は、カカドゥへの観光の再開促進に刺激するのに役立つと語った。
カカドゥ国立公園は、オーストラリアで最も多くの野生生物の宝庫でもあり、イエローウォータークルーズにて観察することができます。素晴らしい風景、滝、自然の遊泳プール、ユニークな先住民族のロックアート文化などを組み込み、カカドゥへの訪問計画ができます。
詳細情報:www.kakadutourism.com  
ノーザンテリトリー政府観光局 
https://www.risvel.com/news/5468

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トラちゃん、ウポポイユニで厄除け!|今日も猫に飼われてます。

2020-09-26 | アイヌ民族関連
キャンキャン 9/24(木) 18:50
CanCamエディターY家の暴君(愛猫)トラちゃんの日常を、猫の言いなり飼い主が身勝手に発信するこの企画。今回は、トラちゃんにウポポイユニフォームを着せてみました。
…着せたというより、覆いました。飼い主が応援する北海道日本ハムファイターズの期間限定ユニフォーム。魔除けのアイヌ文様が入っていて、これを着用すると勝率が上がるというかなり縁起のいいもの。で、猫の七五三的な気持ちで身勝手に着せてみたわけです…
どうやら嫌だったようで、この世の終わりみたいな顔をされた後、顔すら見せてくれなくなりました。
ハーネスも苦手なトラちゃんにしては、ユニフォームに包まれるのはかなり耐えてくれたほうだと思います。トラちゃんがこれからもワガママに、元気に暮らせますように!
Trout(トラちゃん)プロフィール
2018年2月21日、埼玉県生まれ。元男の子。品種はチンチラペルシャのブラウンタビー。好きな有名人は動物写真家の岩合光昭さん。CIAO ちゅ~る とりささみ&黒毛和牛がマイブーム。趣味は寝ること。特技はカーテン&網戸クライミング。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e4d71cdb8b63f977a6289c879f6685a3a9cefa2

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中西敏貴写真展「Kamuy」レポート

2020-09-26 | アイヌ民族関連
インプレスウオッチ 9/26(土) 9:00
品川のキヤノンギャラリーSで10月31日まで開催されている、写真家・中西敏貴さんの写真展「Kamuy」の現地レポートをお届けする。
写真展のタイトルにもなっている「カムイ」とは、北海道の先住民族であるアイヌ民族の言葉で、一般的な日本語では神様と訳されることが多い。しかし実際には、森羅万象に存在する、自分たちに“役立つもの”や“苦しめるもの”に対して○○様と敬意を込めて「カムイ」と呼ぶのだという。自然の中から発せられる“気配”が、アイヌの人々が感じている「カムイ」に集約しているのではないかと中西さんは語る。
本写真展は、自然の中から感じられる“気配”がテーマの一つとなっている。自然をモチーフに撮影している中西さんは、自然に対して感じる恐怖や幸福、美しいと思う気持ちが、「カムイ」という言葉に総括されると感じているという。
極端に照明を落としたギャラリーに足を踏み入れると、暗闇の中に作品が浮かび上がるように見えてくる。数分もすれば徐々に目も慣れてくるが、“夜に星を撮っているときにだんだんと見えてくる感覚”を演出したかったという。さらっと流し見していくのではなく、ゆっくりと森の中をさまよい歩くようなイメージで鑑賞していくことで、その空間に漂う“気配“を感じてほしいと中西さんは話す。
会場のBGMには、アイヌ民族から「コタンコロカムイ(村を守る神)」と呼ばれるシマフクロウの声を流している。コタンコロカムイが作った森を一人で歩いているような世界観に入り込んでもらうための演出だ。
展示作品は38点。これまで開催した写真展と比較しても少ない数に設定しているという。それは作品と作品の間に生じる黒い空間にも、なにものかの“気配”を感じてほしいという狙い。ひとつの写真を見ているときに、隣の写真がわずかに見えるかどうかの空間を意識して作り上げている。
2012年に大阪から北海道美瑛町に移住した中西さんは、当初と比較して北海道での撮影に対する考え方が変わっていったという。以前は自然に対する憧れや好きだという気持ち、“こんな写真を撮ってみたいというイメージ”が先行していたのだと語った。
移住して2~3年経った頃には、虹やダイヤモンドダストなど、自然現象も狙い通りに撮れるようになっていた。しかし次第に、本当に自然のことを理解して写真を撮れているのだろうかと、疑問に感じるようになったという。その場所の水を飲み、空気を吸い、暮らしているうちに、自然を対象物として見られなくなってきたのだという。それは「ソトからじゃなくウチから見ている感覚」。すると、写真の撮り方も変わってきた。無意識の中で自動的にシャッターを切っている感覚に変わってきたのだそうだ。
そうして直近の2年ほどは、「目に見えないもの」「自分の中の風景写真の概念を再構築する」「無意識で撮る」をテーマに撮影。それが、今回の写真展「Kamuy」に繋がったのだという。
作品の中には、水を撮影しているのに宇宙のように見えたりと、実際に撮影したものとは違うイメージを感じさせる写真も展示している。中西さんは、見た瞬間に答えがわかる写真ではなく、じっと考えてイメージを膨らませてもらう写真の方が面白いのだと語った。作者がどう考えていたのかということにも想像を膨らませて自由に解釈してほしいと、キャプションやタイトルもつけなかったのだという。また、そこに漂う“気配“を感じとり、その先のストーリーを自分で作ってほしいと語る。
本写真展を鑑賞して、暗闇に浮かび上がる作品から、えも言えぬ迫力を感じた。自然に対する敬意や畏怖の念が、この空間に漂う“気配”から感じられるような気がしたのである。自分の知っている自然界を切り取った姿とは到底思えない作品を見ていると、中西さんの「自然をウチから見ている感覚」という言葉を思い出した。人間と自然という切っても切れない関係、そこにどうやって線を引くのか、あるいは引かないのか。人間と自然の共存の道について、想いを馳せる時間となった。
どう解釈するかは見る人次第だと中西さんは語る。ぜひ来場して、そこに漂う“気配”を感じ取ってほしい。
■中西敏貴写真展「Kamuy」
開催期間:9月19日(土)~10月31日(土)
開催時間:10時00分~17時30分
会場:キヤノンギャラリーS(東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1階)
休廊:日曜日・祝日
https://news.yahoo.co.jp/articles/db30080c894019110777b40b00537c1fc56a1477

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョンソン・エンド・ジョンソンが黒人向けヘアケアブランドに投資

2020-09-26 | 先住民族関連
WWD 9/24(木) 18:15
ジョンソン・エンド・ジョンソン イノベーション(JOHNSON & JOHNSON INNOVATION)は、黒人経営のヘアケアブランド「サンデー Ⅱ サンデー(SUNDAY II SUNDAY)」に投資した。投資額は公表されていない。また同ブランドは、イグナイト・ベンチャー・ストゥディオズ(IGNITE VENTURE STUDIOS)からの資金も獲得している。
事業家のキーナン・ビーズリー(Keenan Beasley)が2020年春に立ち上げた「サンデー Ⅱ サンデー」は、日常的なエクササイズによる汗などの髪の汚れを落としたい黒人女性がターゲット。ビーズリーは黒人消費者のニーズに応えるためのパーソナルケアブランド設立を目的とした“ベンチャー ストゥディオ”という一連のビジネスを展開しており、「サンデー Ⅱ サンデー」はその一部だ。
プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE、以下P&G)やロレアル(L’OREAL)などで消費者向けの商品や美容分野に携わった経験を持つビーズリーは、「消費者に関わる仕事を通じて問題点に気づき始めた。アフリカ系アメリカ人の女性たちが、ヘアケアなどの悩みを抱えているのは明白だった。今まで解決策がなかったことがおかしい。私は消費者向けの製品を扱う仕事であらゆる場面に携わってきた。その経験をスタートアップ・ブランドのポジショニングにも生かせると思う」とコメントした。
研究開発においては、ジョンソン・エンド・ジョンソンの研究所によるサポートを受ける予定だ。「サンデー Ⅱ サンデー」は、頭皮を落ち着かせてかゆみや炎症を軽減するとされている天然の成分を使用したさまざまなヘアケア商品を販売している。販売価格は、“ルート リフレッシュ ミセラー ウオーター(ROOT REFRESH MICELLAR WATER)”や“リバイブ ミー デイリー モイスチャライジング スプレー(REVIVE ME DAILY MOISTURIZING SPRAY)”が各31ドル(約3200円)、“スース ミー デイリー スカルプ セラム(SOOTHE ME DAILY SCALP SERUM)”が28ドル(約2900円)で、ブランドのサイトで購入することが可能だ。
黒人差別問題をきっかけに、小売店は黒人経営ブランドや黒人、先住民族、有色人種向けの製品にこれまで以上に意識を向けるよう求められている。こうした動きの中で多くの小売店が、黒人が手掛けるブランドを15%扱うことを約束する「15パーセント プレッジ(15 Percent Pledge)」イニシアチブに参加を表明している。
マーケット調査会社のミンテル(MINTEL)は18年に、黒人のヘアケアにまつわる市場価値は合計で25億ドル(約2625億円)と推定したが、米国の一部の量販店では取り扱いが補足的な状況にとどまっているため、黒人のヘアケア市場には特に大きな成長の見込みがあるといえる。
P&Gが多様な人種をターゲットにしたグルーミングブランドを傘下に持つウォーカー&コー(WALKER & CO)を買収した事例はあるものの、大手企業が黒人経営のブランドに対して投資や買収を行うことは珍しい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0c93a1248a4dc165b281e8f1623b5c129f9d11c7

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アマゾンの孤立部族の矢で保護団体職員が死亡

2020-09-25 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック 2020.09.25
侵入者と間違えられたか、孤立部族保護の第一人者

2001年、ジャバリ谷の先住民テリトリーにいる孤立部族を記録するため、ブラジル国立先住民保護財団(FUNAI)の調査隊に参加したヒエリ・フランシスカト氏。左は当時のFUNAIの孤立先住民局の局長で、調査隊長を務めたシドニー・ポスエロ氏。 (PHOTOGRAPH COURTESY OF SYDNEY POSSUELO)
 同僚たちに激震が走った。先住民問題を担当するブラジルの国立先住民保護財団(FUNAI)のベテラン職員ヒエリ・フランシスカト氏が、孤立して暮らす先住民の手によって殺されたのだ。
 フランシスカト氏は、アマゾンの熱帯雨林で極度に孤立した生活を送るいわゆる「非接触部族」について、最も経験豊富で最も献身的な擁護者の1人と誰もが認める存在だ。今回の事件は、アマゾンの孤立部族の保護に広範な影響を与える恐れがある。(参考記事:「アマゾンの先住民保護活動家が殺害、危機的状況」)
 2020年9月9日、フランシスカト氏(56)は、「カウタリオの孤立グループ」として知られる部族のメンバーを追って森に入り、矢を胸に撃たれ死亡した。同氏は、カウタリオ族とロンドニア州西部の農村開拓者との間の紛争の火種を取り除くために、斥候と警察官で構成された小さなチームを組織し、森に入っていた。
 先住民部族の擁護者が、全霊を捧げて守ってきた相手に殺されてしまったのだ。権利擁護派にとっては、悲劇的な誤算だ。先住民リーダーたちは、ボルソナロ大統領の息のかかったFUNAI上層部が、フランシスカト氏の後任に、部族との接触を強める人物を据えることを懸念すると表明した。(参考記事:「動画公開はアマゾンの未接触部族を救えるか」)
「ロンドニア州の孤立グループは、彼らのテリトリーや物理的不可侵性を長年守ってきた唯一の保証人を失ってしまいました」と、アマゾンでも多くの孤立部族が暮らすブラジル最西部のジャバリ谷の先住民リーダーの1人、ベト・マルボ氏は話した。
 カウタリオ族という名は、広大なウルエウワウワウ先住民テリトリー内を流れる、彼らが暮らす川の流域にちなんで付けられた。20年以上にわたり、この地域の先住民と協力関係を築いてきたフランシスカト氏は昨年、部族数は300ほどだろうと研究者に語った。
 また、足跡や放棄された居住地、その他の痕跡を徹底的に分析した結果、部外者にはわからないが、カウタリオ族は流浪する4つのグループで構成されており、時折、森で集まっているようだと推測した。彼らがどんな言語を話しているのか、彼ら自身を何と呼んでいるのかは、誰も知らない。先週、フランシスカト氏は、彼らの足跡をたどりジャングルに入っていった。彼らには、敵か味方か判断する術がほとんどなかっただろうと専門家は言う。
「孤立先住民を保護するために、私たちは開拓地の最前線と孤立グループのはざまに立ちます。そのことを、セルタニスタの誰もが知っています」と、元FUNAI職員のアンテノール・バズ氏は話す。「セルタニスタ」はブラジルに独特の職業で、脆弱な孤立部族の監視や保護を行う活動家兼探検家のことだ。「孤立部族が脅威を感じる緊張状態にあっては、誰が味方で誰が敵かを判断することは困難でしょう」
 確かにここ数カ月、ロンドニア州中央部では、緊張が高まってきていた。先住民テリトリーに侵入して放牧や採掘、伐採をする事例が州全域で増加しており、土地を開拓するために農民が放った火が一帯の森を襲ったと、地元の権利擁護者たちは言う。いくつもの森林火災が、カウタリオ族が歩き回る地域で報告されている。
 20年6月には、カウタリオ族と思われる数人が、ウルエウワウワウ保護区の端にある町セリンゲイラスの郊外に侵入し、農民をパニックに陥れた。彼らは、斧や鶏をはじめ、多くの家庭用品を奪い、野生動物の肉の塊を残していった。明らかに代金としてだった。当時、フランシスカト氏たちは、カウタリオ族がセリンゲイラスに侵入した際、コロナウイルスに感染していないか危惧した。
 ブラジル最大の部族組織連合であるブラジル先住民連合(APIB)によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で800人近くの先住民が死亡し、3万1000人以上が感染、158のコミュニティーに影響が及んでいる。これまでのところ、ウルエウワウワウ先住民テリトリーに暮らす部族では、感染の報告はない。 (参考記事:「アマゾン孤立部族に新型コロナの死者、その危険性」)
接触する計画だった?
 カウタリオ族が20年6月にセリンゲイラスに侵入した直後、バズ氏はフランシスカト氏から秘密を打ち明けられたと言う。ボルソナロ大統領に任命されたFUNAIの孤立先住民局のジェネラル・コーディネーターであるリカルド・ロペス・ディアス氏から「カウタリオ族と接触する準備をするよう」に電話で指示されたというのだ。なお、ディアス氏は、孤立部族と接触して伝道しようとする宗教団体「New Tribes Mission」の元宣教師だ。
 ディアス氏がブラジル最後の流浪の部族たちと接触する計画を胸に秘めているのかもしれないと、権利擁護派は疑っている。フランシスカト氏は、ディアス氏の要請を公表した場合の報復を恐れ、電話の詳細を内緒にするようバズ氏に頼んだという。(参考記事:「宣教師を殺害したインド孤立部族、侵入者拒む歴史」)
 ナショナル ジオグラフィックのメール取材に対し、FUNAIはこの主張を否定。「ヒエリ・フランシスカト氏に対し同地域の孤立先住民との接触を図ろうという提言はなかった」と述べた。声明によると、2人が話し合ったのは「FUNAI側には意図が無い、平和的で自然な接触の可能性」だったという。
 先週、カウタリオ族がセリンゲイラスに再び現れた時、フランシスカト氏は小規模チームを集めて、開拓者たちを落ち着かせ、彼らがもう一度やってきた理由の調査を始めた。
 何がカウタリオ族を刺激したのかはわからないが、この地域で活動したことのある専門家は、このグループの性格からすると殺す意図を持って矢を撃つというのは「おかしい」と言う。(参考記事:「アマゾン、森の先住民の知られざる日常」)
「何かきっかけがあったと思います。彼らに対して、攻撃と思われても仕方ないことをしたのではないでしょうか」とイバネイデ・バンデイラ・カルドーゾ氏は話す。同氏は、1980年代にフランシスカト氏と共同で設立した、ロンドニア州を拠点に活動する権利団体「Kanindé Ethno-Environmental Defense Association」でプロジェクト・コーディネーターを務めている。「彼らを怖がらせ、脅威を感じさせる何かがあったのは、確かです」(カルドーゾ氏)
 フランシスカト氏に同行した警察官は、対話アプリ「WhatsApp(ワッツアップ)」のボイスメモで、劇的な事件の詳細を録音した。フランシスカト氏がカウタリオ族の足跡を追って、先住民の土地の境界を越えて森に入った様子を述べている。フランシスカト氏が小さな丘に登り、見晴らしの良い場所に着いた時、彼らはちょうど30メートルほど先を行っていた。
 警察官は「聞こえたのは、矢がフランシスカト氏の胸に当たった音だけでした」と話す。「彼は、『ウッ!』と喘ぎ声を漏らしました。彼は矢を抜いて、走って戻ってきましたが、50~60メートルほど走ると倒れてしまいました」。一行が町の病院に到着する前に、フランシスカト氏は亡くなった。鬱蒼とした森の中、誰が矢を撃ったのかは、誰にも見えなかった。
人不足と緊張の中で働く現実
 今回の悲劇は、ボルソナロ大統領の反先住民を示唆する発言や政策のせいだと、フラシスカト氏の元同僚たちは非難している。「ボルソナロ大統領は、FUNAIを解体し、憲法を破り、ヒエリ・フランシスカト氏の悲劇のような状況を作り出そうとしています」と話すのは、孤立先住民局の創設者で元局長でもあるシドニー・ポスエロ氏だ。その過程で、政府はFUNAIを空洞化し、「孤立しているか否かにかかわらず先住民に偏見を持つ、無能な組織が残った」と言う。
 しかし、ヒエリ・フランシスカト氏のかつての上司で、現在は孤立した先住民に関する協議を行なっているアンテノール・バズ氏は「職員たちは、リソース不足におちいりながらも、アマゾン全域にわたる孤立部族の保護活動に懸命に取り組んでいる。FUNAI上層部は彼らに過重労働を強い、危険にさらしている」と指摘する。
「今回、我々のもとを去ったのはヒエリでした。明日は誰になるでしょう?」とバズ氏は憤る。
 ナショナル ジオグラフィックの質問に対してFUNAIは次のように文書で回答した。「FUNAIの職員不足は、以前の政府の責任」であり、「FUNAI首脳陣は、拠点、雇用職員、協力者、先住民アシスタントの装備の改善など、この現実を変えるよう取り組んでいるところ」であるという。
 そして文書は故フランシスカト氏に賛辞を贈り、「この地域や孤立部族に関する同氏の深い知識は、長年の無私の奉仕と非常に能率的な仕事の結果です。彼はかけがえのない人でした。ヒエリ・フランシスカト氏の模範的な仕事を引き継ぐ人物を見つけます」と続く。
 最後に、フランシスカト氏の友人がソーシャルメディアに投稿した同氏の言葉を紹介しておこう。映像では、ジャングルの真ん中に置かれたカメラの前にフランシスカト氏が現れると、将来への希望について次のように答える。「私が望むブラジルは、このような場所です。先住民だけでなく、すべての人のために、この先ずっと保護されることを望んでいます」
文=SCOTT WALLACE/訳=牧野建志
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/092300554/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする