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サケ遡上 自然の恵みに感謝 旭川でアイヌ民族の儀式

2020-09-28 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/27 16:26 更新

神々をまつる祭壇の前で祈りをささげる参加者たち(宮永春希撮影)
 【旭川】産卵のために川を遡上(そじょう)するサケを迎えるアイヌ民族の儀式「カムイチェプノミ」が27日、旭川市の神楽岡公園の忠別川河川敷で行われた。市民ら約70人が儀式の様子を見守り、自然の恵みに感謝をささげた。
 「旭川チカップニアイヌ民族文化保存会」などでつくる実行委が主催し、今年で33回目。同保存会の川村兼一会長ら10人が祈りの言葉をささげた後、神が宿るとされるイナウ(木幣)を川に投げ入れた。
 忠別川の名前はアイヌ語の「チュク ペッ」(秋の川)に由来し、それを元に「旭川」の地名ができた。川村会長は「昔は秋には川が真っ黒になるほどサケが遡上した。(アイヌ民族の伝統漁法の)モリで突いたサケを、皆で食べられるようになるのを願っている」とあいさつした。
 石狩川中流には1960年代に農業用取水ぜきが設置され、市内では以降、サケが遡上できなかった。だが2000年に魚道が設けられ、自然産卵で誕生したサケが戻ってくるようになった。「大雪と石狩の自然を守る会」によると、昨年確認された産卵床は273カ所で、500~600匹のサケが遡上したとみられる。サケの遡上は10~11月がピークで、今年は既に6匹ほどを確認した。
 同会の寺島一男代表は「遡上する9割以上は旭川生まれの野生のサケとみられ、河口から約170キロも上ってくるのは全国的にも珍しい」と話す。
 儀式の後、参加者は「秋のクリーンウォーク」と題して、忠別川や石狩川の河川敷の清掃活動に汗を流した。(山口真理絵)
◆「カムイチェプノミ」の「プ」は小さい字
◆「チュク」の「ク」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464496
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