先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

登別マリンパークニクスが笹森さんの写真作品を更新

2011-12-20 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年12月19日(月)朝刊】

 登別マリンパークニクス(登別市登別東町)が館内で展示している、海洋生物調査員・笹森琴絵さん=室蘭市在住=の写真作品が15日、更新された。氷上で力強く生きるクラカケアザラシの姿や、アイヌの自然世界観を伝える18点が来館者を魅了している。
 2部構成で第1部が東日本大震災の翌日(3月12日)に撮影した「流氷の風景~知床羅臼沖で、幻のアザラシと出会う~」(8点)。第2部が写真協力したアイヌ神謡集の英語版(サラ・ストロング教授著)の出版を記念した「森と海の神々~森の王・ヒグマ、海の王・シャチ」(10点)。
 流氷とクマカケアザラシの模様が見事なコントラストを見せる写真や、ごみの中で餌を探すヒグマをとらえた環境問題を訴える作品も掲げられた。
 笹森さんは「野生動物を取り巻く多くの問題がある。人と動物の関係を見つめ直してほしい」と呼び掛けていた。
(粟田純樹)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/12/19/20111219m_06.html

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アイヌ人形劇 世界観豊かに 阿寒湖シアター プレ公演

2011-12-18 | アイヌ民族関連
<北海道新聞12月18日朝刊掲載>
 【阿寒湖温泉】阿寒湖温泉街に完成した阿寒湖アイヌシアター「イコロ」(釧路市阿寒町)の目玉となる人形劇のプレ公演が17日夜にあった。約180人の観客を前に約40分間、アイヌ民族の世界観を豊かに表現した。
 同シアターは来年4月29日の正式オープン以降、人形劇の観賞を旅行会社のツアーや小中高校の授業に組み込んでもらおうと、この日の公演の様子を収めたDVDを関係機関に送付する。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/338618.html

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アイヌ民族と森林、世界に発信 米CNBC放映 ネットで公開も

2011-12-18 | アイヌ民族関連
<北海道新聞12月17日夕刊掲載>

 米ニュース専門局CNBCが、道内の三井物産社有林と、森林と結びついたアイヌ民族の生活などを取り上げた番組を、欧州、アジア、中東の各国向けに英語放送した。視聴者は2億人以上という。
 番組は、世界の主要企業の事業活動を紹介する「レスポンシブル ビジネス」で、6分半。再放送を含めて12~15日に流された。これに先立ち、南アフリカで開かれた気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)でも上映された。
 三井物産の約4万4千ヘクタールの社有林の8割が道内にあり、撮影は今秋、日高管内平取町や胆振管内むかわ町などで行われた。森林管理の取り組みを生物の映像とともにまとめた。アイヌ語地名が数多く残り、保全されている点について、道アイヌ協会平取支部が語る場面もある。
 番組ホームページでも公開中(http://www.responsiblebusiness.com/series3.html?series=3&episode=2&movie=8)。http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/338483.html

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信濃川河口辺り 主会場に開催へ

2011-12-17 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2011年12月16日

 新潟市は15日、2回目となる「水と土の芸術祭」について、来年7月14日~12月24日、新潟市中央区の信濃川河口にある旧水産会館やせり場をメーン会場に開催すると発表した。
 約7200平方メートルの会場は、新潟港で水揚げされる水産物の荷さばきや加工場として使われてきた。近くには朱鷺メッセやピア万代などがあり、篠田昭市長は「食文化との連携にも期待したい」と話している。
 テーマは3月の東日本大震災を踏まえ、「転換点~地域と生命(いのち)の再生に向けて」に決まった。前回の芸術祭で、人気を集めた「バンブーハウス」(愛称)の作者王文志さんは今回も参加。竹以外の素材も使い、さらにスケールの大きな作品を考えているという。アイヌ文化の継承者で古布絵や絵本作家の宇梶静江さんら21人の参加も決まった。
 この芸術祭は、信濃川と阿賀野川がもたらした恵みや、水害と闘い、水と共存してきた風土を背景に、アート作品を通じて郷土の文化を発信するイベントとして2009年に始まった。芸術家だけでなく、一般市民からも作品やプロジェクトを公募している。(高岡佐也子)
http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000001112160004

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■ 室蘭漁協がご飯が進む「サケの山づけ」限定販売

2011-12-17 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年12月16日(金)朝刊】

 室蘭で水揚げされたサケを塩漬けして寒風干しした「山づけ」が17日から、室蘭漁協事務所で販売される。アイヌ伝統の保存食で400本限定。焼いたり三平汁にするなど楽しみ方が多彩で、今季も人気が出そう。
 雄ザケの魚体と鮮度のいいものを厳選、八雲の水産加工場で委託製造している。粗塩で2度付けし余分な水分を落とした後、2週間ほど屋外で寒風にさらし、うま味を凝縮している。
 好みで塩抜きしてから調理するのがポイント。おにぎりやお茶漬けが抜群。三平汁にすると、うま味がスープに広がり、あっさりした中にもこくの深い味わいに。ザンギ、マリネもお勧め。
 2・2~3・5キロまで5種類で、価格は3千~4500円。化粧箱300円。販売初日は土曜日で午前中の取り扱い。平日は午前9時~午後5時。詳細は室蘭漁協(電話24局3331番)へ。
(鞠子理人)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/12/16/20111216m_03.html

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影絵のアイヌ民族英雄伝 東京で初上演 幻想的な陰影を堪能

2011-12-17 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 12/16 07:55)

 日高地方に伝わるアイヌ神話を題材にした影絵芝居「アイヌ影絵 ポロ・オイナ~超人アイヌラックル伝~」が15日夜、東京都墨田区のアサヒ・アートスクエアで初上演され、約250人が暗闇の中、スクリーンに映し出された幻想的な陰影の世界を堪能した。
 「アイヌ影絵」はアイヌ民族の伝統楽器トンコリ演奏家のオキさんが考案し、米国人プロ影絵師らと上川管内当麻町で公演準備を進めてきた。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/338149.html

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20年間の環境保護活動の後、政治汚職と闘う

2011-12-16 | 先住民族関連
swissinfo.ch 2011-12-15 15:00

ジェシカ・デイシー, swissinfo.ch
ブルーノ・マンサー基金(Bruno Manser Fund/BMF)がマレーシアのペナン族のために環境保護活動を開始してから20年。今後は現地の政治汚職問題に取り組んでいく。
ブルーノ・マンサー基金は先住民、ペナン族の代理として現在も活動を行っている数少ないマレーシア国外の組織。先住民は、ボルネオ島のサラワク州(Sarawak)にある、世界で最も多様な生物が生息する森林で生活している。
 近年、森林伐採や、油やし栽培林計画によってサラワク州の森林の3分の2が破壊された。現在、ブルーノ・マンサー基金は開発計画の背景にある政治汚職問題を採り上げている。
 バーゼルを拠点にしているブルーノ・マンサー基金は1990年12月7日に創立された。カリスマ性を備えたスイス人の活動家、ブルーノ・マンサー氏が11年前に始めた闘いを今も続けている。マンサー氏はペナン族と共に6年間生活し、森林伐採に平和的な方法で抵抗するために道路を封鎖した。
 基金を設立したマンサー氏は、2000年にマレーシアのサラワク州へ向かう途中に行方不明になった。2005年、バーゼル裁判所はマンサー氏の失踪を宣告した。
 ブルーノ・マンサー基金は、ほとんどの原生林は伐採されてしまったものの、過去20年間でペナン族の権利主張に関しては進歩を遂げたと報告する。「サラワク州のキャンペーンは上手くいっている。先住民がコミュニティを組織化したり、彼ら自身で正しい選択をしたりすることができるよう援助することで、森林伐採に抵抗し続けることができた。今では、先住民は自分たちの土地に対する権利を持つことを知っているし、暮らしに関する発言権を持つことも知っている」とブルーノ・マンサー基金の所長ルーカス・シュトラウマン氏は説明する。
 土地を測定したり、幼稚園などの教育施設や健康管理設備を設立したりするほかに、ブルーノ・マンサー基金は地方裁判所で先住民の土地の権利も主張している。また、先住民がヨーロッパの状況について知識が得られるよう支援も行っている。
 しかし、サラワク州の「独裁政権」による抵抗に遭い、明らかな変化を起こすには至っていないという。
収奪型の統治
 「我々が最も案じているのは、サラワク州で30年間、同じ政権が実権を握り、同じ一族がサラワク州と収奪型の統治を支配しているということだ」とシュトラウマン氏は語る。
 その問題となっている家族というのは、アブドゥル・タイブ・マハムッド州主席大臣の一族。シュトラウマン氏によると、タイブ・マハムッド州主席大臣は政治や経済、メディアをコントロールしている。財政と政策で実権を握っているのは、事実上アブドゥル・タイブ・マハムッド州主席大臣だ。
 ブルーノ・マンサー基金は定期的にホームページ上でサラワク州の汚職について報告している。2月にはタイブ州主席大臣と「ブラックリスト」に載せられている48社の企業に反対するオンラインキャンペーンが開始された。12月初旬、ブルーノ・マンサー基金はタイブ州主席大臣の親類と関係のあるマレーシアの企業332社を公表し、キャンペーンはさらに勢いを増した。タイブ州主席大臣の親類のほとんどが管理職か株主で、国外に拠点を置いている会社も101社に上る。
 ブルーノ・マンサー基金は企業の記録や登録から情報を収集し、資金が流出するパターンを割り出した。データを詳しく調べていくと、タイブ州主席大臣の4人の子どもが世界中の企業342社と関係があることが判明した。「これは本当に信じられないこと。要するに彼らは全サラワク州を牛耳っている」とシュトラウマン氏は語る。
 ブルーノ・マンサー基金は、タイブ家は外国に財産を隠していると断言する。不法に得た資産は現在、スイスとイギリスの銀行口座に振り込まれていると言う。
汚職根絶は可能か
 シュトラウマン氏は今こそ反対運動を拡大するべきだと語る。「ボルネオ島の環境破壊の根源の一つは汚職だが、ほかの国でも同じことが起こっている。環境や人権を保護する組織として幅広く活動することが重要だ」
 「環境保護活動開始から20年たった今も、地域で成果が現れていないのは、マレーシア政府やサラワク政府が汚職に手を染め、環境保護の提案に応じないからだ」とシュトラウマン氏は続ける。
 タイブ氏は賄賂で得た資金を外国に隠していることを否定している。また、森林伐採は土地開発のために行われていると主張する。シュトラウマン氏によると、マンサー氏は自らタイブ氏を相手に闘おうとしたが、あまりにも権力が強すぎて敵わない相手だと思い知らされたという。
NGOの役割
 ブルーノ・マンサー基金は2012年以降汚職反対のキャンペーンのほかに、サラワク州で計画されている12件のダムプロジェクトについて詳しく調査する予定だ。ダムの建設予定地になった村は水没し、壊滅する恐れがある。
 ブルーノ・マンサーさんが行方不明になってから10年後開かれた2010年の式典で、森林管理キャンペーン活動を行っているサスキア・オツィンガ氏はペナン族を援助する組織が少ないことを嘆いた。1980年代から1990年代にかけては多くの関心を得られたが、その後マレーシアのNGOが分裂し、ヨーロッパのNGOが誤った手段を取り、人権ではなく森林伐採に問題の焦点を当ててしまったためにペナン族の問題が忘れ去られてしまったとオツィンガ氏は言う。「サラワク州の問題は専門知識のない腐敗した政府が原因。ブルーノ・マンサー基金がキャンペーンにおいて政府の汚職問題に的を絞ることは賢明だ」
 「脅威にさらされている民族を守る協会(GfbV)」のスイス支部は、ブルーノ・マンサー基金のような組織は、影響力がなく存在を認められていない民族にとって「極めて重要」だと説明する。また、「ブルーノ・マンサーを亡くし、今や誰もペナン族の運命の行方を知らない。先住民の利益に反することになってしまうようなリスクを負わないよう、建設的なやり方で援助することが大切だ」と協会の理事長クリストフ・ヴィートマー氏は語る。
 ブルーノ・マンサー基金などの支援組織は国連でこの問題を採り上げるように働きかけ、サラワク州政府と関連企業に圧力を加え、合法的に裁判で先住民を弁護できるよう援助し、現地の社会経済のためにプロジェクトを行う上で重要な役割を担っている。
ジェシカ・デイシー, swissinfo.ch
(英語からの翻訳、白崎泰子)
http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=31771618

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ディジュリドゥー奏者GOMAがアルバム

2011-12-16 | 先住民族関連
(2011年12月15日 読売新聞)

記憶欠落 体の感覚信じる
 オーストラリアの先住民の管楽器であるディジュリドゥー奏者のGOMA=写真=が、3人の打楽器奏者と組むバンド、GOMA&The Jungle Rhythm Sectionのアルバム「I Believed the Future.」(ワンダーグラウンド)を出した。
 GOMAは1998年にファーストアルバムを出し、順調に活動を続けてきたが、2009年11月に交通事故で高次脳機能障害を負った。懸命にリハビリを続け、今秋行った公演では、躍動感に満ちたステージで、GOMAも野太いディジュリドゥーの音を会場に響かせた。
 障害の影響で、記憶の多くが欠落した。長年吹いてきたディジュリドゥーを見ても、それが何であるか理解できなかったという。けれど「(演奏を)やっていると体が勝手に動くような感じ。頭を使って、考え出すと演奏が止まってしまう。体の感覚を信じると、できている」。
 公演のため、何度も何度も同じ演奏を繰り返し、周囲の音に反射的に対応できるまで練習した。苦労の連続だったが、音楽をやめる気にはならなかった。「娘にずっと、パパ、あれ(ディジュリドゥー)やらへんのやって、毎日のように言われて」
 CDには6月に音楽フェスティバルに出演した時のライブ音源も含まれている。「その時の自分の状態を記録しておきたかった。記憶があいまいになって消えていくので、そこまでの道のりを残せたのがうれしい」。24日には、LITTLE TEMPOとともに代官山UNITで公演する。(電)03・5459・8630。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/music/artist/20111215-OYT8T00651.htm

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東日本大震災:アイヌの歌手・熊谷さん寄付 CD売上金を震災遺児に /東京

2011-12-16 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2011年12月15日 地方版

 アイヌ民族のジャズ歌手、熊谷たみ子さん(59)=横浜市=が東日本大震災の犠牲者を悼み、有志で自主制作した支援CD「大地よ」の売上金の一部5万円と、熊谷さんの夫が勤める建設機械レンタル会社「エスシー・マシーナリ」(同市)の協力企業から寄せられた8万円の計13万円が14日、毎日新聞を通じて毎日希望奨学金に寄付された。
 CDは、アイヌ民族の宇梶静江さん(78)が詠んだ詩に曲をつけ、熊谷さんが日本語とアイヌ語で歌う「大地よ」などを収録。現在、がんと闘いながら歌手活動を続ける熊谷さんは「命の重みを日々、感じている。子どもたちの役に立てば」と話した。
 毎日希望奨学金は震災で保護者を亡くした高校生や大学生らを対象に給付している。【明珍美紀】
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20111215ddlk13040195000c.html

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カヤポ族の伝統、アマゾンのダム計画

2011-12-15 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック ニュース December 14, 2011

 クベン・コンクレ(Kuben Konkre)村の母親が、アマゾンの森で集めたベニノキの種からできる赤い染料で娘の顔に模様を描く。アマゾン川流域の先住民、カヤポ族は、顔や体に描く精密な絵柄で知られている。そのデザインは幾何学模様から単純な縞模様までバラエティに富み、色は黒や赤が多い。本人の年齢層や体力、性別、感覚能力などを表現しているという。眉毛やまつ毛を抜く慣習もあり、多くの女性は額から頭頂の髪を剃っている。
 外部からの影響をほぼ免れてきたカヤポ族だが、これまでも土地に侵入する牧畜業者や伐木業者、金鉱採掘者に怯える日々を過ごしてきた。加えてダム建設が進めば、彼らの生命線であるシングー川の流れが変わってしまう可能性がある。既に道路整備が進む周辺には大勢の作業員が入り込んでおり、カヤポ族の特徴的な文化を脅かす要因になるとベロモンテの建設反対派は批判している。
 ダム建設に反対するカヤポ族には、歌手のスティング氏や、映画監督でナショナル ジオグラフィック協会付き探検家のジェームズ・キャメロン氏など、国際的な著名人も支援を表明している。異星生物と人間の衝突を描く映画『アバター』などで知られるキャメロン氏は、熱心な環境保護論者だ。ダム建設で影響を受ける一帯を視察し、先住民たちの苦闘から映画の続編制作に貴重な示唆を見いだしたと語った。
 2011年9月、ブラジルの連邦裁判所はベロモンテダムの建設中止を命令したが、11月には撤回。先住民との協議を実施しなくても、建設再開が可能になった。しかし報道によれば、工事は労働争議により遅れ気味だという。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011121402&expand&source=gnews

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先住民への影響、アマゾンのダム計画

2011-12-15 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック ニュース December 14, 2011

 ブラジル政府は、アマゾン川の主要な支流シングー川に世界3位の水力発電ダムを建設する計画だ。最大出力1万1000メガワットの電力は、サンパウロを中心とする大都市圏の生活レベル向上と、成長著しい産業の巨大な電力需要を賄う目的で利用される。しかし、総工費170億ドル(約1兆3000億円)のベロモンテ(Belo Monte)ダムにより、住民2万人以上が立ち退きを強いられ、カヤポ族をはじめとする先住民が独自に育んできた文化が脅かされるとの批判も出ている。食料、水、移動手段をシングー川とその支流に依存する先住民にとって、生存権に直結する大工事だ。
 一方、官民の電力会社、建設会社が構成する企業連合ノルテ・エネルギアは、「間接的な影響は生じるが、住民に立ち退きを迫る予定はない」と断言する。
 写真家のクリスティーナ・ミッターマイヤー氏は、1990年代からアマゾン川流域に通い続けている。カヤポ族の村を小型機で年に2度ほど訪れ、文化やシングー川との結び付きを記録するという。写真はシングー川の支流、ペケーニョ川(Rio Pequeno)の浅瀬で遊ぶ子どもたち。カヤポ族にとって川との触れ合いが日常の一部であることを物語っている。
 「赤ん坊が生まれるとすぐ川に連れて行く」とミッターマイヤー氏は話す。「一日中、川で遊ぶ子どもの姿が見られる。彼らは小さいころから泳ぎがとても得意だ」。
 カヤポ族にとって、ダムの脅威は今に始まったことではない。シングー川のダム建設計画は以前にもあったが、1990年代には国内外からの抗議を受けて断念。カヤポ族が主導した反対行動もあった。しかし今回のベロモンテは、期待するほどの発電量は見込めないという批判もむなしく、計画が実行されるだろう。ブラジル政府が態度を変える様子はなく、反対されても工事は進めると関係者は話している。旺盛な発展を遂げるブラジルの電力需要を賄うにはダムが不可欠というのが政府の言い分だ。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011121401&expand&source=gnews

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シングー川と生活、アマゾンのダム計画

2011-12-15 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック ニュース December 14, 2011

 アマゾン川支流のシングー川で水浴びするカヤポ族の母子。ブラジル北部のアウクレ(Aukre)村の住民にとって、シングー川は食料や飲み水の供給源であり、沐浴にも欠かせない。
 「日に何度も川で体を洗うなど、カヤポ族の文化では清潔さが重要だ。不衛生な生活は反社会的で健康を阻害すると見なされている」と、カヤポ族の文化をテーマにする写真家クリスティーナ・ミッターマイヤー氏は語る。「女性は14歳か15歳で結婚し、子どもを産むのが一般的だ」。
 この地域でベロモンテ(Belo Monte)水力発電ダムの建設を進める企業連合ノルテ・エネルギアは、公開協議を12回、地域説明会を10回開催して、建設に関する議論を交わしてきたと主張する。また、社員らが4000世帯以上を訪問したという。 しかし、外部の環境団体は先住民に影響を与えると批判。米州機構(OAS)の米州人権委員会(IACHR)も、プロジェクトを中断するよう求めている。ブラジル当局は態度を硬化。今秋アメリカ、ワシントンD.C.で開催されたOAS年次総会への参加を取りやめた。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011121404&expand&source=gnews

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オーストラリアの先住民族アボリジニの暮らしと考え方

2011-12-14 | 先住民族関連
エコナビ 2011.12.13UP

太古の知恵を受け継ぐ人々
 オーストラリアの先住民族アボリジニの人々は、4万年以上前にアジアからオーストラリア大陸に渡ってきたと考えられています。数千ともいわれる部族がそれぞれ独自の言語で話し、文字を持たなかったため部族の掟やさまざまな知恵を壁画に記したり、物語にして語り継いできました。
 各部族がそれぞれ異なる風習や文化を持っていますが、共通しているのは、自然界と調和して生きる、ということ。自然への畏敬の念を忘れずに暮らすことこそが、本当の幸せをもたらすと考えているからです。
 彼らが祖先から受け継いできた風習や文化は、「ドリーミング」と呼ばれる物語として、今も伝えられています。どの物語も自然や生き物たちを擬人化した抽象的な表現が多いのですが、すべての部族が共通して持つ『天地創造の神話』が世界の始まりだと信じられていること。話の内容は部族によって異なるものの、空と大地の神が世界を作り、私たち人間が生まれ育った大地は家族が暮らす大きな家、という概念が根底にあるということです。
 もともと住居を持たないアボリジニの人々は、狩猟を続けながらすみかを転々とし、自然の中に住まいを見つけてきました。それは、洞穴であったり、岩陰であったりするのですが、それぞれの場所は、女性たちの出産のための洞穴、男性のみが立入りできる洞穴など、部族の掟によって厳しく用途が決められていることが多かったようです。その場所がどんな用途で使われたのかは、岩肌に残された壁画によって今に伝えられています。
 現在、アボリジニの人々のほとんどは、私たちと変わらぬ普通の家屋に暮らしていますが、なかには太古の昔と変わらず、自然にできる限り近い場所で、自然の神々を敬いながら暮らしている人々もいます。
 森の中の岩陰に寝床を作り、朝夕には大自然の神に祈りを捧げながら、川に水を汲みに行き、糧となる木の実を探すなど、原始的ともいえる生活が基本。現代の便利な文明の利器や大金には見向きもせず、ひたすら先祖から受け継いだものを守る姿には、身震いするような感動を覚えます。
人にとってもっとも大切な基本理念
 オーストラリアでは、アボリジニの人々の教えを学ぶツアーもあります。それに参加すると、彼らの伝統的な暮らしぶりを垣間見ることができます。例えば、トゲのついたツル状の植物を釣りに使ったり、木の根のへの字型の部分でブーメランを作って狩猟を行うなど、いかに自然が暮らしに根付いていたかがわかります。
 また、彼らの考え方や教えは、ふだん忘れかけている大切なものを思い出させてくれます。それは、どんなに大変なことがあっても、どんなに周囲の環境が変わってしまっても、どんなに悪い誘惑があっても、守るべきものは家族であり、忘れてはならない大切なものは、私達を取り巻く自然なのだということ。大地と空、宇宙、そしてこの地球上のすべてのものが調和して生きている=生かされているのだと、気づかせてくれます。
 私たちにとって「本当に大切なものは何か?」「守るべきものは何か?」ということを彼らは常に意識しながら暮らしています。そして、自分が地球上に生を受けた意味を考え、受け継いだ大切なものを後世へと伝えてほしいと願っている。彼らは、そうして何万年という年月を生きてきたと言います。
 万物の神である自然を敬い、守らなければならない大切なものをずっと忘れないでほしい。それが、アボリジニの人々の根底に流れる共通の精神であり、これこそが、太古の昔から営々と受け継がれてきた『人類にとってもっとも大切な基本理念=スピリット』といえるのではないでしょうか?
http://econavi.eic.or.jp/ecorepo/house/185

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【白老】ポロト湖結氷始まる

2011-12-14 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 12/13)

 白老町のポロト湖で、先週末から結氷が進んでいる。12日はアイヌ民族博物館やポロト温泉など湖の南側が氷に覆われた。
 氷の厚さはわずか数センチほど。強風で波立つ湖水と氷が「カラカラ」と音を立ててぶつかり合う光景はこの時期ならでは。
 湖面は、例年だと今月中旬ごろに完全結氷し、年明けにはワカサギ釣りやスケートを楽しむ客でにぎわう。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11121302.html

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講演会:自然と共に森再生 アイヌ・貝澤さん、未来を見据え--福岡 /福岡

2011-12-14 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2011年12月13日 地方版

 北海道平取町二風谷(にぶたに)のアイヌ民族、貝澤耕一さん(65)を招いた講演会「チコロナイとアイヌ文化」が10日、福岡市南区弥永のエスタスカーサであり、生物の多様性を守る自然林による森づくりに取り組む貝澤さんの話を基に熱心な議論が交わされた。
 チコロナイとは、アイヌ語で「私たちの沢」という意味。94年に任意団体「ナショナルトラスト・チコロナイ」として発足し、貝澤さんは理事長に就任。01年にNPO法人となった。現在、二風谷に約26ヘクタールの山林を取得し、アイヌの民族衣装にもなるオヒョウニレなどを植林している。
 貝澤さんは完全無農薬を実践する農家。二風谷ダム建設に反対した故貝澤正さんを父に持つ。「私たちは自然を変えようとしないほうがいい。むやみやたらな公共事業やダムは不要」と言い、人知を超える自然と共存する向き合いこそ求められるとした。そして、地道に植林や手入れをしている様子をスライドで紹介。「日本ほど水が豊かでありながら、おろそかにしている国はない。水を大切にしなくては」と力説し、200年先を見据えて森の再生を誓った。
 参加者の男性は「いつの間にか利便性を追求し、人間の欲というものが段々と自然破壊に進んだのかもしれない」と貝澤さんの話を受け止めていた。【林田英明】
〔福岡都市圏版〕
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20111213ddlk40040394000c.html


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