先住民族関連ニュース

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河北春愁

2019-11-10 | アイヌ民族関連
河北新報(2019.11.10) 
 20年ほど前、津軽半島北岸の袰月(ほろづき)(青森県今別町)を取材で訪ねた。地区の長老が「記念に」と小粒のメノウをくれた。「舎利石」といい、釈迦(しゃか)の霊骨代わりに拝む人がいて、今もそれなりの需要があるそうだ。春と秋の大潮の日に、露出した海底で拾えるという▼19世紀の初めまで、津軽海峡に沿って数カ所の「狄(えぞ)村」があった。袰月などの狄、つまりアイヌが舎利石を弘前藩に献納した記録が残る。東北地方にも広く住んでいたはずのアイヌ。いつしか北辺に追いやられ、くさぐさの恵みを海に得て暮らしを立てていたのだ▼多賀城市の東北歴史博物館で、特別展「蝦夷」が24日まで開かれている。東北人の源流とも言える蝦夷が史料に登場するのは6世紀半ば。その頃の読みは「えみし」。11世紀末には「えぞ」に変化する。蝦夷とは何者か、考えさせられる展観だ▼蝦夷はアイヌなのか。江戸時代からさまざまな考察があった。現在は、アイヌのようでもあり、倭人(わじん)の文化も持つ複雑な存在と捉えられている。民族の名称ではなく、国家の統治外にいる人々をまとめてそう呼んだのだ▼蕨手刀(わらびてとう)の美しい曲線、意匠を凝らした玉の首飾り。展示資料の数々に、豊かな精神世界が浮かび上がる。蝦夷はどこへ行ったのだろう。海峡の風景が浮かんでくる。
https://www.kahoku.co.jp/column/kahokusyunju/20191110_01.html

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アイヌ民族ゆかりの動物手ぬぐいに 川村カ子ト記念館

2019-11-10 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/09 17:48 更新

クマやフクロウなどが描かれた手拭い
 【旭川】旭川市の川村カ子(ネ)トアイヌ記念館は、2016年に塀に描いたアイヌ民族と関わりの深い動植物をデザインした木綿の手拭いの販売を始めた。絵柄は白地に赤と青の2種類あり、各1500円。
 塀の絵は開館100年を祝い、旭川の絵本作家、あべ弘士さん(71)が市民と一緒に制作。シラカバ林にたたずむクマやフクロウの親子、サケや水鳥の群れなどが物語を演じるように表現されている。
 手拭いの中央には旭川生まれの彫刻家、故砂澤ビッキさんが描いた記念館の外観もある。使い込むうちに、手拭いに織り込まれたアイヌ民族のさまざまな物語が目に浮かんでくるかも。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/363206


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