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紋別の処分場「アイヌ民族の権利侵害」…NGOが国連で声明

2010-05-01 | アイヌ民族関連
(読売新聞2010年4月30日 )
 地元のアイヌ民族が儀式の復活などに取り組んでいる北海道紋別市の川の上流で、産業廃棄物の最終処分場の建設計画が進められていることで、NGO「市民外交センター」(東京)は28日午前(日本時間29日未明)、米ニューヨークで開かれている国連先住民族問題常設フォーラムで、「民族の権利を侵害している」との声明を出した。ミャンマーの先住民代表が代読した。
 この処分場は、オホーツク海に流れる藻鼈(もべつ)川の支流の流域41ヘクタールで計画されている。
 藻鼈川の河口では毎年、サケを迎えるアイヌ伝統の儀式などが行われており、北海道アイヌ協会紋別支部(畠山敏支部長)は「藻鼈川の河口は祖先から引き継いできた神聖な地。汚してほしくない」として、反対運動の先頭に立ってきた。
 国連フォーラムで同センターは、「『先住民族の権利に関する国連宣言』に対する日本政府の消極的態度を深く懸念している」とし、例として紋別の問題を取り上げた。声明では「建設の承認は宣言を侵害するだけでなく、アイヌ民族の権利を深刻に侵害している」とした。
 紋別市の長谷川隆・市民生活部長は「処分場が河川を汚すことはないと思っている。市がアイヌ民族の権利を侵害するようなことはやっていないし、これからも共存していきたい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20100430-OYT8T00010.htm

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今週末見るべき映画「コロンブス 永遠の海」

2010-05-01 | 先住民族関連
(excite ism 2010年4月30日 16:00 )
 マノエル・ド・オリヴェイラ監督の新作である。オリヴェイラは101歳、1990年以降、ほぼ毎年、映画を撮り続けている。その創造力のたくましさに驚く。まったく、年齢を感じさせない。それどころか、ますます鋭く、映画表現に幅と深みが増していくようである。
 「コロンブス 永遠の海」(アルシネテラン配給)は、オリヴェイラの2007年の作品。静謐にして悠々、かつての大航海時代、新大陸発見に旅立ったコロンブスの出自を訪ねる、壮大な詩のような映画である。 オリヴェイラは、1946年から現代まで、60年余の歴史を、1時間15分のなかに刻み込む。コロンブスの旅を辿りながら、ここ500年の航海の歴史さえも振り返る。これはオリヴェイラ自身の、人生の旅でもある。 
 多くの人間がコロンブスの航海を辿り、その紀行を著している。白眉は、ル・モンドの記者、後の編集委員エドウィ・プレネルの著書「五百年後のコロンブス」(晶文社 飛幡佑規・訳)だろう。プレネルは、80人もの政治家、学者、水夫、詩人、宗教家たちにインタビューする。500年前の新大陸の発見は、のちの世界に、どのような影響を与えたのか。また、先住民とその文化を、どのように破壊したか。そして、植民地はいかに作られ、資本主義がどのように発展し、いまの南北問題、ナショナリズムにどのような結果をもたらしたのかなどなど、その言及は鋭い。 
 コロンブスの出自については、諸説ある。定説ではイタリア人であるが、スペイン語を話していたこと、また、発見したどの島にもスペインの地名をつけたことなどから、スペイン人説もある。そして、洗礼名から推測して、ポルトガル王家の血を引くポルトガル人説。
 コロンブスの没後500年になる2006年、コロンブスはポルトガル人、という説が出た。映画は、この説を実証しようとする夫婦の、50年になろうとする旅を描く。
 静かな、ゆったりとした運び。空、海が、ゆったり写し出される。はっとする美しい映像の連続である。どのエピソードにも、赤と緑のポルトガル国旗を連想させる衣装の「守護天使」が現れる。そして、主人公の旅に寄り添い、微笑みを浮かべ、やさしく見守る。
 主人公の夫婦は、イベリア半島の最西最南端のサグレス岬を訪れる。かつて沢木耕太郎が「深夜特急」の旅を、これで終わりにしようかな、と思った場所である。ここで、沢木耕太郎は、ふしぎな既視感におそわれる。わずか3日前に知ったばかりのサグレスの岬に立ち、「不思議な感情にとらわれるようになった。言葉にすれば、ここには以前来たことがあるのではないだろうか、という思いだ。」
 オリヴェイラのサグレス岬の映像からも、観客は、古い記憶のなかから、かつてここに来たことのあるような思いにとらわれる。
 監督夫妻が、年老いた夫婦を演じる。愛に満ちた、すてきな会話に、胸が震える。それにしてもマノエル・ド・オリヴェイラ、101歳。古稀、従心を超えて30年、撮りたいように撮っても、品位と節度、そして、たぐいまれなる映像美。これは、映画世界の財産だろう。
http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_15866/pid_1.html

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民族伝承の場に 平取でチセ完成

2010-05-01 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 04/30 14:04)
 【平取】アイヌ民族の伝統的生活空間「イオル」を再生する国の事業の一環で、二風谷に建築が進められていた伝統的家屋チセが完成し、29日、新築を祝う儀式「チセノミ」が行われた。
 新しいチセは2棟で、二風谷アイヌ文化博物館そばに建てられた。昨年4月に着工。ナラ材やかやを使用し、中の広さは46平方メートル。伝承活動の場として活用される。
 チセノミには道アイヌ協会平取支部の会員ら約30人が出席。2棟それぞれで屋根裏に矢を放っておはらいする「チセチョッチャ」や、神々に祈りをささげる「カムイノミ」、もちなどをまく「ハルランナ」などが行われ、完成を祝った。(成田智加)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/228943.html

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