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鉱物の部屋へのいざない

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丸い石の中

2017-08-11 12:27:02 | 日記・エッセイ・コラム
世間は今日からお盆休みのようですね。ポルテ金沢の1階にある「石の華」には、お盆休みも夏休みもありませんので、今日もいつも通り通常営業をしております。

さて、今日のブログのタイトルは「丸い石の中」です。私が丸い石が好きなせいで、このブログでは過去にも丸い石や球体の話題がたくさんあったと思います。今日は、表面的に見える丸い石ではなく、そのような丸い石の中がどうなっているか?という話題です。



まず、最初はロシア産の球状藍銅鉱です。アズライトボールとも呼ばれることのある非常に魅力的な青い球状結晶です。



次はその丸い石の中が見えるように割った状態です。何と!薄い青色の中身は濃紺の結晶が詰まっておりました。表面的な青い球状結晶の状態だけでも魅力的だと思っておりましたが、その中身を知ると、さらに興味深いノジュールだった事がわかり、二度美味しく思いました。

奥深い鉱物の世界は、見て楽しみ、知って楽しむ事にあるのです。

丸い石の中には表面からは想像できない知られざる世界が潜んでいます。好奇心が刺激され、その中身を見て知りたいと思います。



その次は鳥取県倉吉市駄経寺産のギブス石(奇石名は饅頭石)です。



鳥取地方で一色豆と呼んでいるこの石を割ると、中から褐色のアンが現れます。これは大山の火山活動で飛散した軽石中に含まれる黒雲母が分解して、鉄やマンガン成分が核(アン)となり、 そのまわりにアルミナに富むギブサイトという鉱物が凝集し、豆状の結核を形成したものだそうです。奇石名の饅頭石とは言い得て妙です。

まだ続きます。





これは岐阜県の根尾谷の菊花石です。その丸い石の中には外観からは想像しがたい赤菊が入っており、小石ながらも存在感があります。

まだまだ続きます。





これはモロッコ産の水晶のジオードです。その丸い石の中には別世界のような結晶世界があり、見ていてイマジネーションが広がります。





最後は新潟県東蒲原郡三川村中ノ沢産の流紋岩球果です。これもスター・ウォーズのデス・スターを思わせる丸い石の中が気になる存在でしたが、割ってみるとそれほど面白いものではありませんでした。中にはハズレもあるのです。

丸い石の中と言うと、究極的に知りたいのは、やはり地球の中でしょうか。地球科学の分野では地震波によって間接的に地球内部を知る事ができるようになりましたが、実際の岩石として、例えば、直接的にマントルから採取してきた岩石を直に見てみたいものです。


コメント
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