いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

議員の親族企業が50億円落札!はんた~い!

2009-06-17 | Weblog
 昨日の本会議で、議長まで経験した区議会議員のご子息の会社に体育館建築工事を受注させる、という契約議案に反対の討論を行った。結果、各議員の賛否は以下のとおりである。

賛成:自民党大田区議団(議長と高瀬議員を除く6名)、大田区議会自民党(河津議員、安藤議員を除く7名)、公明党、日本共産党、民主党(森議員、黒川議員を除く4名)、野呂けい子(緑の党)、荒木秀樹(無所属)

反対:犬伏、奈須(生活者ネットワ-ク)、西村(区民の会)

退席:近藤(自民党大田区議会)、高瀬(自民党大田区議団)、安藤(大田区議会自民党)、黒川(民主党)、森(民主党)

除斥:河津(大田区議会自民党)

なんじゃい!共産党??????

改革110番の犬伏秀一でございます。
 只今上程されました第73号議案仮称大田区総合体育館改築建築工事請負契約について反対の立場から討論いたします。
 本件は、工事案件が発表されて以来、様々な憶測や情報が真偽不明のまま区役所庁舎内や業界内をとびまわっておりました。特に、気になっていたのは50億円を超える大型案件なのに、所謂ス-パ-ゼネコンと言われた業者は、営業活動すら行わなかったことです。彼らにインタビュ-して理由を問うたところ「金も人も出さず、口と手だけ出す大田方式で出資比率45%は魅力がない」とのことでした。さらに、別のゼネコン担当者に聞くと「ゼネンコンは最近コンプライアンス、法令順守が厳しく、危ない橋は渡らない。適正な競争には参加したいが、地元から当社は断られた」と、残念がっておりました。
 また、当初から株式会社河津建設が3位に入った共同企業体が落とすだろう、という憶測も飛び、入札前には「大田区予定価格の85%程度のロアリミット、最低制限価格近くで、フジタ・幸・河津・甲田・共同企業体が落とす」との怪情報が入り、その旨、私のブログに入札前日に記載させていただきました。
 議員の皆さんご存知のように、この株式会社河津建設は、区政へのご功績深い、河津章夫議員が創業、現在はご子息、河津修平氏が代表取締役社長を勤めていらっしゃる企業です。この会社は、平成14年には臨海斎場の建築工事を落札いたしました。平成14年5月7日この臨海斎場の工事請負契約を審査する、臨海部広域斎場組合議会が当区議会第二委員会室で開催され、関係5区の議長さんが議員として契約議案の審査にあたられており、私は一人で傍聴しておりました。その議会での議事録の一部を読ませていただきます。

新田勝己議員:まさか落札するとは思わなかったので強く言わなかったが、この斎場議会の構成員であり、議決しなければいけないところの議長さんが関連する会社が、落札したことをどのように区民の皆さんに報告できるのか。また、どのように議決したらよいのか。ということに大変困っております。何か道義的なことも感じられないのかという気がしてなりません。
この中でいんさイダ-ぎみに情報が漏れているような状況では、どうでしょうか。例え企業責任者でなくとも、この議会の議長さんでもある訳ですから、排除ではなくご遠慮いただくようなことが出来なかったのかと思います。
いくら開かれたものとはいえ、先に有利になる情報を知っていたのではないか。また談合があったのではないか、ということになる。だから新聞社も来たわけです。
談合情報が入ってきた時点からもう少し自助努力で、ご遠慮いただくことができなかったのかと思います。この議案を議決する責任は、我々にあるのですが、どのように説明して良いのかわからない状況になってしまう。

宮沢信男議員:新田議員のおっしゃったとおりです。これはすべて決まってしまってから意見しても仕方ないことだと思いました。ですから自身自らのご判断の上、辞退していただくことが適切であったように思います。

 このように、当時の河津章夫大田区議長以外の各区の議長は、「絶対にダメだ。」「河津議長今回の契約は遠慮しくれ」と、声だかに辞退を訴えておられ、極めて、まともな感覚であったと思い出しているところであります。ところが、紛糾した議会を副議長が一時休憩とし、15分の休憩後、あっさりと、可決されてしまったのには大変びっくりいたしました。
結果はどうあれ、4区の議長さんが見ても、議員の親族が大型案件を受注することは、法令上は問題がないとしても、倫理、道義上どうなのか、ということでありましょう。
 また、河津議員ご本人は、武道の道を説かれる指導者でありますから、微塵の疑惑もないと信じておりますが、周辺がこの区議会の重鎮のご子息が経営する会社に余計な配慮をする恐れは払拭できません。
先ほど他の討論でもご紹介しました、平成20年9月22日の総務財政委員会において、株式会社河津建設が、自己破産したアゼルと共同企業体を組み落札した大田区立特別養護老人ホ-ム外壁改修工事についての質疑の一部を見てみましょう。この工事は、予定価格1億5350万円で落札率99.9%という高率、もはやどんぴしゃりの価格で落札したものであります。

奈須委員:これは予定価格を知っている人というのは、区役所の中でどなたなのですか。
井出経理管財課長:予定価格は、事案の決定に関与する者だけでございます。
奈須委員:だれかということは。
井出経理管財課長:経理管財課長、総務担当部長、副区長、それからこの案件については区長、それからあと事案決定に関与する課長並びに部長でございます。
奈須委員:それはどなたですかと聞いているのですけれども。
井出経理管財課長:施設管理課長、まちづくり推進部長だったと記憶しています。

 入札を所管する経理管財課長の、事前に通告のない奈須委員の追及に答えた言葉は真実だと思います。予定価格を知っている区職員は、区長、副区長、総務担当部長、経理管財課長、施設管理課長、さらには、まちづくり推進部長。また、起工課つまり所管する課の職員も見積価格は知っているというのです。
が、不思議なことに、さる6月5日の本会議における私の「ロアリミット、これ以下だと失格になる最低制限価格と大田区予定価格は誰が知っていたか」との質疑に対し、野田副区長は「区長が封筒に入れ厳封して金庫に入れた」「区長しか知らない」と答弁されました。
 井出経理管財課長の詳細な答弁と随分と違っているではありませんか。誰をかばって、何を隠そうとしているのでしょうか、野田副区長は。それとも、井出経理管財課長がウソの答弁をしたとおっしゃるのでしょうか。どちらも議会における答弁であり、議事録に残されております。しかるべき場において、どちらかを訂正して頂かなくてはなりません。
 これらの事情から判断して、予定価格も最低制限価格も多くの大田区管理職及び一般職員が知ることが出来ると思われるのです。とすれば、いかに高い倫理観をお持ちの地方公務員であっても、ついつい口がすべったり、独り言を言ったりする可能性は否定できません。
 その中にあって、より高い倫理性を要求される区議会議員が、いかにご子息の経営する会社であったとしても、予定価格などを聞くはずもありません。しかし、従業員や他の関係者であったらどうでしょうか。

 千葉市長、厚生労働省、各知事の逮捕などを見るにつけ、公職にある者は、契約にかかわることに触れるべきではないと思うのであります。地元で実績のある株式会社河津建設は関連会社に不動産会社も営まれ、河津章夫議員も会長賞を贈り社員さんを表彰、激励するなど、公共工事を受注しないでも十分成り立っていくであろう、りっぱな優良企業です。どうか、せっかくの議員としてのご功績を、瑣末な問題で疑問をもたれることのないよう、出来れば本件のご辞退をお願いしたいところであります。
 以上、申し述べました理由から本議案には反対をするものであります。どうか、議員各位には、議会の重鎮のご関係ということもあり、なかなか反対しにくい心中はお察し申し上げますが、そのことが、私は河津議員ご本人はもとより、ご子息の会社の為でもあると強く信じているのであります。どうか、反対の意見にご賛同賜りますようお願いし討論を終わります。


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