いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

区報を信じちゃいけないよ!

2007-07-17 | Weblog
 日本人は、官(公務員、お役所)については、なんだかんだ批判はしても、最終的には絶対的な信頼を寄せている。例えば、普段は「お役所仕事」などと批判していても、自分の子どもの通っている保育園が民間委託になると、大騒ぎで反対したりするケースなど好例だろう。しかし、その官は、いつも都合よく情報を操作し、場合によっては議会の議決すら無視することを多くの区民、国民は知らない。

 今日は、一部の特別委員会が開催されたが、わが会派の開発特別委員委員である奈須議員が激怒して控え室に戻ってきた。「あまりにもひどい!」という彼女からもらった資料には、唖然としてしまった。

 それは、大森北一丁目に図書館、出張所、大田北行政センターを合築する「大森北一丁目開発事業」についての文書だった。この事業は、NTT都市開発が所有する商店街内の土地と、大田区が所有する土地を交換し、その場所に民間活力を利用し、前述の区施設と住宅、店舗などを入れる計画で、地元町会、商店街などをまきこんで協議会を作り検討していたものだ。

 それが、本日配布の資料によれば「北行政センターは移転しない」として「入れる時」には、入れる理由としていたものが「入れない理由」として列挙されている。ふざけるな!である。以下の本件に関する議会審議の経過を見ていただきたいのだ。

H17.3.4 総務財政、生活産業、都市整備、保健福祉、こども文教の各委員会において、所管の課長が異口同音に「大田北行政センター」を大森北一丁目に移転する、と報告をしている。

H17.6.10 総務財政委員会において、この「大森北一丁目開発」のための補正予算案、用地費2億8500万円、基本設計委託費など3707万4000円が審査され、可決されている。

H18.03.01 平成18年第1回定例会において、荒木秀樹議員の北センター移転を含む本件の質問について西野区長(当時)も肯定する答弁をしている。

H18.10.04 決算特別委員会において、同じく荒木議員の質問に対し、石田まちづくり推進部長も同様の答弁をしている。

 さらに、驚くべきことに、大田区報平成18年10月11日号の一面には次のような文面が、移転の地図とともに掲載されているのだ。


区民サービスの窓口と機能が集約されます。
「入新井特別出張所」「入新井図書館」「大田区北地域行政センター」を移転します。大森駅に近くなり、利用しやすくなります。

 ウソつけ!議会では、北行政センターが移転するとの説明のもとに予算が議決をされている。そして、その結果が区報で68万区民の公表されたのだ。

 が、こうも簡単に覆す行政とは、いったいなんなのだ。考えられる推論は次のようなものだ。

民間活力利用という大義のもと「親しいデベロッパー」に声をかえたところ「こんなに区役所に使われたんじゃ、商売にならんだろう!」と、行政センターの部分を民間に使わせろ、と頼まれ止む無く承知した。

 以前、蒲田保健所跡地で同様のことがあった。「賑わいを創出する先進的事業」は、スーパーとアスレチッククラブへの転貸をする建物賃貸事業者への借地だった。

 情けないのは、開発問題調査特別委員会のメンバーから、先の議決に対しての反論が奈須議員以外、一切なかったという点だ。これでは、なんのための議会、なんのための委員会であるのか「地方議会不要論」を自ら肯定するような行為は残念である。



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