いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

新区長の目玉は「図書館のネット接続」?

2007-07-13 | Weblog
 今日は午前中、区議会総務財政委員会があった。今日の所管事務報告は、大田区経営戦略会議設置と大田区緊急2ケ年計画の発表だった。

 大田区経営戦略会議とは、区長、副区長、特命担当部長により週一回開催するものらしい。ところが、これが最高意思決定機関なのか、と質問するとそうではない、という。最高意思決定機関は、相変わらず部課長が出席する「庁議」だそうだ。

 この「庁議」は、心ある多くの職員の弁をかりれば「時間の無駄」、廃止すべき三大会合のひとつだという。ちなみに、他ふたつは、管理職だけで泊りがけで行く「熱海会議」。そして、町会長たちを集める「わがまち大田」である。

 前政権の時は「庁議」と言っても、区長、助役の「トップダウン」の決定事項連絡会のようで、議論をするわけではなく、別に開かれる「部課長会」と何も違わない。(←議会に似ているかも‥)そして、今回は、経営戦略会議である。まあ、以前は、区長と助役二人で意思決定していたことを、4人で決める、という点では、いささかは進歩かもしれないが、結局「庁議」が、形骸化した「最高意思決定機関」であることは変わらないようである。

 次に、A4版80ページほどの「大田区緊急2か年計画」が配布された。さきの二回の補正予算では、前政権の継承案件ばかりで「民間区長」らしさは、まったく出てこなかたので、期待を持ってページをめくったが、ガッカリ。

 117提示された「緊急計画」のほとんどが、特段「緊急」でもなく、前政権の行っていたことの継承、または「表現を変えた」ものなのだ。担当課長に、この中で、特に区長が変わって「これだ!」というものはどれ?と質問したら、意外な答えが返ってきた。それは‥

例えば、図書館のネット検索の導入です!

 わお~!!そうきたか。区立図書館のネット検索は、前政権が頑なに拒否した結果、ついに23区中ただ1区、大田区だけが「出来ない区」になってしまった。確かに「違い」ではあるが、いささか情けない「これだ!」である。

 ひとつだけ評価できるのが「区長の多選自粛(禁止)条例」の検討である。これは、先進的自治体の首長(三重、宮城、横浜、神奈川等)が常に問題提起していることで、その意味で、23区中最も保守的な体質である大田区の区長が発議したことは、大いに評価に値する。

 また、「地域力」と銘打った事業の「地域」が、町内会、自治会に限定されていることは、今風ではない。区長自身が町会長、連合町会長なので無理もないが、今「地域」を語る時、大きな問題は、町会長や区長の名前すら知らない、60%の区民の存在である。この人たちを「地域」に引き入れる方策を早く検討しないと、勤労世帯の多くが、区長の名前も知らない「お任せ民主主義」で終わることになる。

 とすれば、区政は、町会、自治会、商店会などの「旧住民」のためだけに機能することとなり「新住民」の政治離れを加速するだろう。

 さらには、議会との関係についての記載がないことも残念である。20年にも及ぶ長期政権の結果、区長決定の追認機関としての議会としての色彩が濃くなってしまった区議会と、今後どう議論を尽くすのか。2元代表制の仕組みのなか、議員出身の首長として、是非、考えて欲しいものである。

 まあ、そうは言ってもまだ、ご就任2ケ月である。是非、今後に期待したいものである。



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