西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

安藤聡彦さん(埼玉大)とP.ゲデスの話等をする

2006-06-05 | 地域居住学
本日(6月5日)夕方、京都駅ビルの飲食店で食べてかつ飲みながら、安藤聡彦さん(埼玉大助教授、社会学博士)とP.ゲデスの話等をした。彼は、私が監訳したP.ゲデス著『進化する都市』(鹿島出版)を環境教育の点から評価してくれている。昨日今日と兵庫県の「とある村」に環境教育の話を見聞しに行かれたようだ。安藤さんは一橋大学教授だった藤岡貞彦先生の弟子である。私は安藤さんを一橋大学大学院の頃から知っているが、もう40歳代の「働き盛り」である。諸々の話をしたが、P.ゲデスの『Cities in Evolution』(1915)を再度、こなれた翻訳しようか、となった。頑張ってみたい。ゲデスの英語(スコットランド語)は分かりにくい。新しい概念もあれこれ提起している。それらを議論しつつ、日本の現状にフィットするように訳して見たい。例えば「Civics」を前には「市政学」と訳したが、今日、安藤さんと議論していて「市民都市学」という方がbetterかな、と思った。どうでしょうか。

木村春彦先生の思い出

2006-06-05 | 諸先生・諸先輩・同輩・諸後輩の思い出
木村春彦先生の訃報に接した。86歳だった。木村春彦先生は京大理学部のご出身、地質学がご専攻、長らく民間の「国土問題研究所」の理事長を勤められた。木村先生はひょうひょうとしておられ本質をずばり言われる。「国土研の三原則」も木村先生が中心になってまとめられ打ち出されたと思う。それは、国土研究の目的、やりかた、に関するものだ。(1)住民主義・・住民のために調査研究する。(2)現地主義・・現地に行って状況をきちんと調べる。住民の意見もきちんと聞く。(3)総合主義・・偏った狭い専門的判断をするのではなく、国土研に結集している、あるいは外部の力も借りて総合的に判断する。というもので、私の調査研究の指針ともなっている。木村先生とは21歳ほど違うが、私が奈良女子大に32歳で赴任した時、木村先生は京都教育大学教授で、先生が団長、私が幹事でヨーロッパに「崩壊ダムの調査」に国土研メンバーで出かけたことが懐かしい。ご冥福を祈る。