大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

柿の風景(土井)

2007年12月08日 14時26分54秒 | Weblog
子供の頃家に柿の木が6本ありました。
富有柿が3本、御所柿、百匁柿、本西条が各1本で、自分で木に登って採り、そのまま齧って食べたり、子供にしては器用に皮を剥いて食べたりしていました。
その後庭を作り変えて、今残っているのは御所柿1本だけになりました。
この秋帰省した時も老木に十数個の実をつけていました。
しかし昔と違ってさすがに採って食べることはせず、見上げているだけでした。
柿は何ともいえぬいい色をしているので、手にとって見る一つ一つも、店頭に並んでいるのも、成っている様も、暖か味、郷愁、落付きと共に平和な感じにさせてくれます。
長野県・飯田ではりんごの赤と柿の輝く色とが道の両サイドに同時に見られて印象的でした。
岐阜県・瑞穂市一帯の富有柿の産地では、殆どの木が、害虫を防ぐ為でしょうか、皮を剥がされて百日紅(さるすべり)のようにつるつるにされ、改良された大きな実をつけています。
村里や山道、ゴルフ場の周辺やコースの中で小さな実が見事なまでに鈴なりに成っているのを見るのも珍しくありません。この柿の本当の名前は知りませんが私達は子供の頃から「山渋(やましぶ)」と呼んでいました。
翌年の豊作を願って、全部採らずに一つは残しますが、この残された柿を「木守柿(きもりがき)」と言い、昔はよく見かける晩秋の風景でした。

   村見尽くして夕晴れの木守柿  広瀬直人

   柿右衛門十三代の木守柿    稲荷島人

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