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神無月(土井卓美)

2011年11月17日 18時44分56秒 | Weblog
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陰暦十月の異称であることはよく知られています。
今年の旧暦(陰暦)10月1日は新暦の10月27日に当たるので「神無月」は大まかに言えば現在の11月に当ると思って俳句その他の作品を鑑賞すれば違和感は少なくなります。

神無月は既に「万葉集」(八巻)に「十月(かむなづき)時雨に逢へる黄葉(もみじば)の吹かば散りなむ風のまにまに」(大伴池主)と詠まれています。
何故十月を神無月というかについては諸説がありますが、一般に広く行きわたっているのはこの月諸国の神々が出雲に集まるので諸国は神無しになる月という説です。
(出雲は神在(有)月になります)
また有力な一説には「な」は「の」の意味で「神な月」は「神の月」即ち神祭りの月だとするものもあります。

   空狭き都に住むや神無月       夏目漱石

   神在(おは)す月の出雲へ寝台車   大屋達治

   太鼓打つ妓の眦(まなじり)も神無月 瀬戸内寂聴


話が少し逸れますが、愛知県特に一宮市周辺では最近泥棒や車上狙いの被害が急増しており、パトカーもラジオのパーソナリティーを務めるタレントの犯罪防止を呼びかけるテープを流しながら走っています。
11月19日の地元の句会の兼題は「神の留守」ですが、私は鳳陽会のコンペと重なって出席できないので知人に欠席投句を依頼しました。

   窃盗の被害また聞く神の留守