カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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梅雨も後もう少し。天気図上には次第に真夏!

2010-07-16 10:05:07 | インポート

本州各地の所々に大雨を降らせ続けた梅雨前線ですが、ようやく、終わりが見えてきました。

まずは、気象庁発表AXFE578図 ①7月13日9時 ②7月14日9時 ③7月15日9時をご覧いただきましょう。各図の上側に注目です。

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引用図①②③を比較すると、まず、

Ⅰ:朝鮮半島の北に、しつこく居座り続けた寒冷渦は次第に解消してきている。

Ⅱ:チベット高原からシベリア東部、それにオホーツク海方面にかかる500hpaの等高度線5760と5820(単位はmですが)に注目!以前はこの部分は南北へ蛇行が激しかったが、次第に東西流になりつつある。

Ⅲフイリピン東海上から東南アジア方面で、正渦(島線の表示)が塊状に、いくつも見られるようになった。この方面で対流活動が活発化しつつあることを示している。

Ⅳ:日本の東海上から、等高度線5940の部分が、次第に西へ勢力を広げつつある。

以上が目につくと思います。

実は、前記したことは全て、梅雨前線は次第に北へと移動し、日本付近には太平洋高気圧の勢力が強まってきている証拠と言えるのです。

私自身

◆500hpaの等高度線5860の南側に入ること。

◆500hpa上で、チベット高原からシベリア東部、それにオホーツク海方面での気流の流れが蛇行が弱まり、当該蛇行部分に入っていない事。

それに、

◆300hpa上で(引用図にはありませんが)、高圧帯が形成されること。

以上の事項梅雨明けの目安としています。(そもそも梅雨と言うものは、気象歳時記的意味合いのものであり、厳密に確定日で表現できるものでもないのですが。)

敢えて、私自身、梅雨明けを予測するなら、

関東甲信→7月18日あたり。 東北南部(ちーぼさんの地元)→7月19日あたり。

と踏んでいますが。(ちーぼさん。いかがでしょうか?)

ただ、懸念することが。それは、本年のように、本州南海上から東南アジア方面で、急に対流活動が強まって梅雨明けした年は、得てして、本州付近が500hpaの気圧の峰に入りやすく、猛暑に見舞われやすい傾向があるんです。(平成19年などそうでしたが)

これから夏本番。皆さん。熱中症とビールの飲みすぎ(私自身)には注意しましょう!!