先日、ある機会に恵まれて六本木ヒルズの「アカデミーヒルズ」で元内閣府特命担当大臣である竹中平蔵氏の講演を聴いてきました。ごめんなさい、語りあってはいません。あたりまえですが。
竹中氏の話を直に聞いたのは初めてでしたが、パワポも使わず、講演用の台本も使わず、手ぶらで出てきて一時間程度、非常に明瞭で内容の濃い、分かりやすい話をしてくれて、これは凄いものだと驚いた。話がうまいだけではない。説得力があるのだ。しかも数字もなにもかも淀みなく正確に出てくる。感服しました。
内容を大ざっぱに言えば、
1. 日本には1500兆円もの民間資産がある。(その2割は郵便局に預けられている 50%は銀行である)
2. ほとんどが安全資産として運用されており現在利回りはゼロである。
3. 利回りを1%上げる努力をみんなでしましょう。1%上がれば11兆円の消費税増税と同じプラスになる。
4. 失われた10年、日本はゼロ成長。80年代のGDP成長率は4.5%だったが、90年代には1%になった。
5. 90年代には追加経済政策が行われ130兆円がつぎ込まれた。これは東京都横浜の全ての建物を建て替えられるという膨大な額の投入。
6. しかしすでに不良債権でバランスシートが痛んでいた。
7. 2002年、小泉政権、金融再生プログラムが開始された。
→8.4%の不良債権を2年で半分にする
→むちゃくちゃ叩かれました、このときは。
8. 今は不良債権は1%台になり、GDP成長は2%になった。
9. 現在の日本の状態は、大手術をして退院したばかりの人のようだ。その間世界は劇的に成長している。
10. これからの日本経済にはチャンスがある。GDP成長率を2%から3.5%、あるいは4%に持って行ける可能性がある。
11. 1980年代のアメリカに酷似した状況がある。ニューエコノミー。
12. 1980年代のアメリカの成功の理由は二つ、「平和の配当」と「IT革命」であった。
13. 日本には「改革の配当」「IT革命」がある。
14. 「改革の配当」とはたとえば郵政民営化。たとえば東京駅前の中央郵便局が不動産化できるようになること。
15. 「IT革命」。森内閣の時に始動。世界で最も安く広くブロードバンドが普及した。地デジもはじまる。世界で最もデジタル化が進んでいる。
16. 2%成長を3%成長にするということ、これは16兆円の自然増収となる。これは消費税を8%にする増税と同じ。
17. 安部内閣には教育改革→人的資源の育成、カントリーアイデンティティの育成に期待する。
18. 人的資源、たとえば東大を世界の大学ランキングで19位だが5位以内にするようにするとか、慶応は100位だが、それを上げるなど具体的目標が必要。
19. カントリーアイデンティティについてはゲートウェイ国家を目指すべき。金融都市ランキングで東京は下の方だ。一位ロンドン、二位NY,三位シンガポール。そしてハブ空港としての成田。
20. 参議院選は阿部内閣には厳しいだろう。
という話だった。いや、お見事、話しぶりにも感服した。
さて、本日の記事のもうひとつのテーマが、「格差の頂点、六本木ヒルズ」なんだが、ほぼ最上階で上記の話を聞いたわけだが、このアカデミーヒルズという場所がすごいね、低層階のショッピングモールとはうって変わって、非常に静かでお金がかかった内装。少ない客。書店とは思えない、私的な蔵書のような本屋さん。iDを提示しないと入ることができない会員制のカフェ。そこにはLANがひかれており、思い思いの場所でノートパソコンで仕事をしたり、同僚や友人と談笑したり、女を口説いていたり……。
うーん、これは気持ちがいい。差別感というのか、自分が下界の人間より高級、という気がしてくる。六本木ヒルズの高みから、東京タワーまで見下ろし、東京を、日本を睥睨しているかのような感覚。ヒルズに事務所を構えたい、という若いエグゼクティブ達の気持ちもよく分かるよ。
ちなみに、アカデミーヒルズの上には、最上階であるクラブがあるが、これはまさに会員だけのレストランであって、以前よく堀江元ライブドア社長が飯を食っていたと、まだライブドアに堀江さんの社長日記があることに書かれていた。もちろん一般人にその門戸は開かれていない。
竹中氏の話を直に聞いたのは初めてでしたが、パワポも使わず、講演用の台本も使わず、手ぶらで出てきて一時間程度、非常に明瞭で内容の濃い、分かりやすい話をしてくれて、これは凄いものだと驚いた。話がうまいだけではない。説得力があるのだ。しかも数字もなにもかも淀みなく正確に出てくる。感服しました。
内容を大ざっぱに言えば、
1. 日本には1500兆円もの民間資産がある。(その2割は郵便局に預けられている 50%は銀行である)
2. ほとんどが安全資産として運用されており現在利回りはゼロである。
3. 利回りを1%上げる努力をみんなでしましょう。1%上がれば11兆円の消費税増税と同じプラスになる。
4. 失われた10年、日本はゼロ成長。80年代のGDP成長率は4.5%だったが、90年代には1%になった。
5. 90年代には追加経済政策が行われ130兆円がつぎ込まれた。これは東京都横浜の全ての建物を建て替えられるという膨大な額の投入。
6. しかしすでに不良債権でバランスシートが痛んでいた。
7. 2002年、小泉政権、金融再生プログラムが開始された。
→8.4%の不良債権を2年で半分にする
→むちゃくちゃ叩かれました、このときは。
8. 今は不良債権は1%台になり、GDP成長は2%になった。
9. 現在の日本の状態は、大手術をして退院したばかりの人のようだ。その間世界は劇的に成長している。
10. これからの日本経済にはチャンスがある。GDP成長率を2%から3.5%、あるいは4%に持って行ける可能性がある。
11. 1980年代のアメリカに酷似した状況がある。ニューエコノミー。
12. 1980年代のアメリカの成功の理由は二つ、「平和の配当」と「IT革命」であった。
13. 日本には「改革の配当」「IT革命」がある。
14. 「改革の配当」とはたとえば郵政民営化。たとえば東京駅前の中央郵便局が不動産化できるようになること。
15. 「IT革命」。森内閣の時に始動。世界で最も安く広くブロードバンドが普及した。地デジもはじまる。世界で最もデジタル化が進んでいる。
16. 2%成長を3%成長にするということ、これは16兆円の自然増収となる。これは消費税を8%にする増税と同じ。
17. 安部内閣には教育改革→人的資源の育成、カントリーアイデンティティの育成に期待する。
18. 人的資源、たとえば東大を世界の大学ランキングで19位だが5位以内にするようにするとか、慶応は100位だが、それを上げるなど具体的目標が必要。
19. カントリーアイデンティティについてはゲートウェイ国家を目指すべき。金融都市ランキングで東京は下の方だ。一位ロンドン、二位NY,三位シンガポール。そしてハブ空港としての成田。
20. 参議院選は阿部内閣には厳しいだろう。
という話だった。いや、お見事、話しぶりにも感服した。
さて、本日の記事のもうひとつのテーマが、「格差の頂点、六本木ヒルズ」なんだが、ほぼ最上階で上記の話を聞いたわけだが、このアカデミーヒルズという場所がすごいね、低層階のショッピングモールとはうって変わって、非常に静かでお金がかかった内装。少ない客。書店とは思えない、私的な蔵書のような本屋さん。iDを提示しないと入ることができない会員制のカフェ。そこにはLANがひかれており、思い思いの場所でノートパソコンで仕事をしたり、同僚や友人と談笑したり、女を口説いていたり……。
うーん、これは気持ちがいい。差別感というのか、自分が下界の人間より高級、という気がしてくる。六本木ヒルズの高みから、東京タワーまで見下ろし、東京を、日本を睥睨しているかのような感覚。ヒルズに事務所を構えたい、という若いエグゼクティブ達の気持ちもよく分かるよ。
ちなみに、アカデミーヒルズの上には、最上階であるクラブがあるが、これはまさに会員だけのレストランであって、以前よく堀江元ライブドア社長が飯を食っていたと、まだライブドアに堀江さんの社長日記があることに書かれていた。もちろん一般人にその門戸は開かれていない。
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