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2016 10/23の拝観報告(清凉寺 嵯峨大念仏狂言)


写真は、狂言堂(愛宕詣のかわらけ投げのシーン)

日曜日です。
普段日曜日は長男くんもお休みなのですが、この日は午後から塾の公開模試。
ご愁傷さまです。
しかし僕も小学校4年生時は同じような生活でしたので、あまり同情はありません(笑)。

午前中は子供達と遊んで、11:45に次男と自宅を出ます。
地下鉄で二条駅、JR嵯峨野線で二条駅~嵯峨嵐山駅へ。
そこから徒歩で12:20頃にやって来たのが、清凉寺です。
この日の13:30~嵯峨大念仏狂言の秋季公演がありました。
詳細は既に本編に追記しております。

4人掛けの椅子が用意されていますが、12:20で約半分が埋まっており、12:40にはほぼすべての席が埋まりました。
13:00頃から保存会の方から前説!?がありました。
今年の秋から3ヶ年計画で狂言堂が修復されるそうで、この場での公演は当面みられないそうです。

13:30から最初の蟹殿(かにどん)が始まりますが、開始時は黒山の人だかりでした。
柿の取れない蟹の親子に猿が青い柿を投げつけて、親ガニが亡くなります。
子蟹はハサミ、栗と臼にきび団子を与えて味方にし、敵討ちに行くという桃太郎テイストの猿蟹合戦。
事前にあらすじを良く教えてあるので、次男も理解していたようです。
そもそも無言劇ですので、細かいことなしで分かるようになっているので小学校低学年でも十分分かります。
特に今回のような昔話ベースのお話は受けがいいです。

次は愛宕詣(あたごまいり)。
演者さんの着替えで少し押して、14:40頃からスタート。
愛宕詣の帰りの茶屋で母娘連れの娘(顔は笠で隠してる)を見染めた檀那。
従者に母と交渉させて、身ぐるみと交換でなんとか身受けに成功。
さてと近寄り顔を見ると・・・。
驚いて大慌てで逃げていくという、まあ身勝手でヒドイお話です(笑)。

この演目中にかわらけ投げのシーンがあります。
元々は本物のかわらけを投げていたそうですが、当たると危ないので本番では紙製のかわらけを投げられます。
そしてそれを拾ったら、後でホンモノのかわらけに交換して下さるのです。
全部で10枚ほど投げられました。
写真でも大念仏の”念”の右上に白い点がみえるでしょう。それです。
その1枚が我々の近くに飛んできて、なんと次男くんが拾ったのです!
次男くん、大喜び!
地面に落ちた瞬間、周囲には他に大人の方が3名程おられましたが、恐らく敢えて次男に取らせてくれたのでしょう。
感謝です。

最後は紅葉狩。
こちらも15分押しで15:45~。
結構寒くなってきたのですが、次男は「最後まで観る」と。
美女と侍女が山中で宴をしている。
そこへ猿狩りをしていた平維茂が現れる。
猿狩りを良く思わない美女は維茂に毒酒を飲ませて眠らせ、武器を取り上げる。
寝ている維茂の枕に地蔵尊が立ち、武器を授ける。
維茂は鬼と化した女をその武器で討ち取るというお話。

こちらは秋公演の定番演目だそうです。
紅葉ですからね。
念仏狂言はどこも同じですが、あの狭い舞台を演者が1周したら場面が変わったことになるというのは日本的ですね。
舞台の背景交換とかなしで、観衆の想像力で背景が変わる。
観ている側の想像力頼みなんですね(笑)。
なんでも3D、4Dで見せて「スゲー」って感動させるのが流行りですが、想像力で補うのも前時代的ですが僕はいいと思います。

今回は修復前、この狂言堂では最後の公演ということでたくさん来られていたようです。
費用の半分3500万はなんとか工面しなければならないとのことでしたので、ある程度寄付させて頂きました。
また3年後、新しい狂言堂での公演を是非見たいです。
その時はまた次男くんも一緒にと思いましたが、3年後は4年生・・・彼は難しいかも(笑)。

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コメント ( 1 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
amaさま (京香)
2016-10-30 12:39:09
芸術センター月イチ講座での参加なのにギリギリ到着。立ち見の方々に申し訳ないなと思いながら確保されてたパイプ席で鑑賞させて頂きました。
保存会の方のレクチャーのおかげで動きの意味がよく分かりました。おっしゃるとおり観る側の想像力で成り立つ舞台ですよね。
それにしても日が暮れはじめ肌寒い中、小学一年生が最後まで観る!次男君、やっぱり鍛えられ方が違いますね(笑)
五月のゑんま堂といい、同じ時間にいながらお目にかかれず残念でした。トレードマークのバッグってどのような?(笑)
終演後、おススメの嵯峨嘉へ。包装の外からも漂うさわやかな香り。しそ好きにはたまりませんね。

秋晴れの好日、古典芸能に触れ充実した一日でした。





 
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