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▲<11月12日から全国公開中の「この世界の片隅に」>
アニメ映画「この世界の片隅に」を観た。
1944(昭和19)年2月、18歳の「すず」は、突然の縁談で軍港の街「呉」に嫁ぎ、新しい家族との生活が始まる。夫の周作と両親、義理の姉とその娘。配給が少なくなってゆく中、「すず」は、食事を工夫をしたりして新しい家族に溶け込んで行く。
1945(昭和20)年3月に「呉」は、大空襲に見舞われる。
そして、昭和20年8月6日が来る・・・。
冒頭に「すず」が、結婚前に住んでいた戦前の「広島:江波」の生活風景が出て来る。
戦前の広島における一般庶民の生活が、何気ない生活風景がありました。
その後の広島を知っている日本人には、夢のような生活に見えた。
全編、「広島の方言」が続く・・・。片渕監督が、他に考えられないと指名したらしい、主演の「のん」(能年怜奈)が、主人公に乗り移っている(声がいい)。
のんびりとした主人公の生活ぶりが、空襲などが激しくなる辛い生活にも関わらず、明るさを加える。
8月6日の悲惨な状況も、当然出て来るが、今まで観たどの映画よりも「すず」を通して、戦争の悲惨さが伝わった。
私は、8月6日以降の展開を観ながら、心の中で大きな声を出して泣いた(涙が止まらなかった)。
今年一番の映画に出会った。
きっと、これから話題作になり、来年もヒットが続く作品になるでしょう。
【評価】★★★★★
※監督:片渕須直 1989年『魔女の宅急便』では、当初監督として準備班を指揮した後、宮崎の現場復帰に伴い演出補に退いた。この作品は、2016年11月13日、広島国際映画祭2016で第1回ヒロシマ平和映画賞を受賞。
※原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社)。2004年、代表作『夕凪の街 桜の国』(双葉社)は、第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第9回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。
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