2013.2.21(木)雪
パオパオさんちの真樹ちゃんが沖縄の大学に行くってんで、是非とも研究して欲しい事があり今日の記事を書いた。
沖縄北端の黄金山を登ったとき、その登山口、と言っても参詣道、修行道といった方がいいのだが、にあった板書きの看板に書いてあった言葉はまるで外国語だったのである。
「うがんじゅぬ ちゅらさや うちなーんちゅぬ ちむじゅらさ」
訳は考えて頂くことにして、沖縄の言葉、地名などは決して外国語では無い。
例えば、2007年の旅は葬制や墓制を探索しながら旅したので、それらに関する言葉をいくつか紹介すると次のとおりである。
マクワザキー=枕酒(死者の枕元に供える泡盛)
ガン=龕(がん)=龕(がん・棺、輿)
ユーグムイ=夜籠もり=通夜
ユートウジ=夜伽ぎ=通夜
ダーグ=団子
ジーシガーミ=厨子甕(ずしかめ・こつつぼ)
ジーシガーミとガン
という風にしっかり日本語なのだ。
応用編として例えば、「グソーヌイエームン」なんて言葉もある。グソーは後生であの世、ヌは”の”イエームンは解らないのだが、「良いもの」関西弁で「えーもん」でないかと思うがあてずっぽである。意味は副葬品のことだ。
地名も同様で、ヤンバル=山原、ワジー=湧出、ツンマーセ=積み回す、なんて言葉だけ聞いても解らないが、日本語であることがわかる。
ワジー(湧出、伊江島)
伊江島で奇妙なものを見つけたので紹介したい。それは川が無く水が少ない島で雨水を利用するための岩盤を利用したタンクである。「ミンカザントウ」という。
ところがなぜそう呼ばれるかが解らないのだ。資料館にでも寄ったときに聞けば良かったのだが忘れてしまって未だに意味が解らない。ネット検索するとわたしのブログばかり出て来る。やむなく自分で考えてみたのだが、「ミン」=水とすると「カザントウ」はまさか火山島ではあるまいし、、、。
全国方言辞典で、かさんどー=カタツムリ(静岡県)、かさどーさい=ヒキガエル(飛騨)などとある。水カタツムリ、ぴったりの命名である。
本当はどう解するのかわからないのだけれど、このように解らない言葉がほとんどなのである。沖縄の言葉が日本語であって、訛っているのであるとしたら、解らない言葉は実は本土(と言う使い方はいいのだろうか)では消えてしまって沖縄に残っていると考えられる。
つまり、日本語のガラパゴス、日本語のThe Lost Worldである。
ところが、大切な文化遺産である方言や地名が消えていく現状がある。
聞けば真樹ちゃんは観光を学ぶそうだ。観光たってこれからは、きれいな景色見て美味しいもの食ってと言うわけにいかないだろう。その地の歴史や文化を探るには、方言や地名を研究するのが一番だとおじさんは思うのだぞ。
【晴徨雨読】150日目(2007.2.21)伊平屋島彷徨
盛りだくさんいろんなところを廻ったが、なんといってもクマヤ洞穴が最高というか強烈だった。沖縄滞在中最も多くのところを訪問したが、勇気の要るところばかりだった。
屋蔵墓、クマヤ洞、腰岳拝所に続くジャングル
伊平屋は沖縄本島と違って古く、落ち着いた門中墓(ムンチュバカ)が多い。
【今日のじょん】:ちょっと積雪、7cm程度か。それでも今冬ではベスト5には入りそう。