晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

日吉町地名散歩(6) 10/1

2011-10-02 | 歴史・民俗

2011.10.1(土)曇

 本日から文体を「です」「ます」調に改めます。又地名、人名などはその日の文内では最初の登場時にかなをうちます。
 実はこれは金達寿氏が「日本古代史と朝鮮」の中で、編集者の布宮みつこさんにすすめられて実践されたことなのです。一般的に学術的な文章などにですます調は希なようです。ところが読んでみるとすこぶる読みやすく、かながうってあるのも内容を理解するために大変有効であると思います。5年間とおしてきた文体を替えるのは書く方も読む方も違和感があり、大変なのですが気持ちよく読んでもらうことができればとても良いことかと思います。
 
 さて田原川流域で最初に訪れたのは海老谷(えびだん)です。日吉町のマンガン鉱山の中でも有数の産出量を誇っていたのが海老谷流域です。鉱山としては玉岩鉱山が著名ですが、「マンガンぱらだいす」の中では田んぼの真ん中にもマンガン鉱が出たと書いてありました。それほど豊富な鉱脈があったのでしょう。 
 海老谷の上流に八百比丘尼(やおびくに)伝説のある玉岩地蔵があり、海老坂(四ッ谷から板橋に越える峠)には242cmの大宝篋印塔があります。谷のことを”だん、たん”と訛るのは越中や若狭の特徴で八百比丘尼が若狭を拠点とする伝説であることを考えてもこの地域にも若狭の影響は及んでいるわけです。海老坂が若狭街道の重要な峠として栄えたことがよく解ります。
 海老谷、海老坂の語源なんですが、一般的には海老のように曲がった谷や道を指すのですが本来は違った意味があり、好字を使って海老になった様です。例えば神奈川県の海老名市などは市のホームページで、「エビはイビ(ユビ)で節があって曲がっているものから転じて、階段状の地形」あるいは「エビ=イビ=イボで荒れる、怒るという意味で川の氾濫原」というように書いていますが、結局は不明という結論です。ただ、大きな海老がいただとか相模湾が海老のように湾曲しているからと言うような説は付会とされています。イボというのは確かに怒るとか荒れるという意味がありますが(全国方言辞典)、イボがエビに転訛するかどうかは疑問を感じます。Img_3712

玉岩地蔵先から海老坂までジグザグの道が続きます。このことを海老の語源とする説もあります。


 岐阜県に揖斐川(いびがわ)という大きな川があります。揖斐の名のおこりについて「いび郡の地名」(揖斐郡教育会編)では、かんがい用の樋(ひ)とか水門あるいは、川が曲がっていることを示す「江廻(えび)」から来ているのではないかと書いています。何かの本で「江曲(えび)」という書き方も見たことがあります。こういう言葉が過去にあったのでしょうか、全体的にはこの種の説が多いようです。
 四ッ谷の海老谷を地図で見ると確かに左に大きく曲がっており、その先は尻尾のような形状になっています。しかし曲がっているのは肱谷(ひじたに)に向かう奥山川という谷で、地形図で見る限り海老谷の本流です。しかし生活の道として人々にとって重要なのは海老坂に向かう直登の谷なのでしょう。そしてこの短い谷が海老谷となっています。そういう意味では川が曲がっているから海老谷というのは的がはずれているという気がします。つづく

【作業日誌 10/1】
第三木小屋屋根作り(床張り、桟木張り)
大根間引き

今日のじょん:いよいよフッリーダイヤルもといフロントラインの日が来ました。犬がこれほど物事に敏感だとは思いませんでした。薬を取りに立つとすぐに小屋にすっこんでしまいます。隠れて封を切って、隠して持ってきても逃げ込みます。最後は無理矢理にやっつけてしまいますが、毛布被って転げ回ってもう、かわいそうなこと。ついには小屋に閉じこもっていじけてしまいました。Img_3841Img_3843

こういう感じで転げ回り、小屋でいじけてしまう。

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