晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

西国三十三所徒歩巡礼始める-1 9/15

2023-09-16 | 徒歩巡礼

2023.9.15(金)曇~晴れ

 西舞鶴駅出発  7:40
 二ツ橋     8:20  休憩10分(福来の灯籠)
 白鳥峠下    9:20  
 峠出る     9:55
 大森神社   10:40  休憩10分
 鈴鹿神社(志楽)12:10 昼食20分 安岡付近休憩10分
 JR松尾寺   13:30  休憩30分
 松尾寺山門下 14:50  参拝45分
 JR松尾寺   17:15  吉坂バス停休憩20分 岩室稲荷休憩10分

 松尾寺出発までの歩行時間 8:02
 歩行距離 25.95Km  速度 3.2Km/h
 歩数   31,287歩 上昇 350m

 経費 2,538円
    交通費990円(車代750円、電車賃240円)
    食費 648円(抹茶氷)
    参拝 900円(賽銭100円、朱印300円、手ぬぐい500円)
 
 津田さんは上林にある宝珠院に泊まって松尾寺のお世話をされている。従前からじょんのびのお客様で、わたしが綾部西国や丹波西国の徒歩巡礼をしているお話をしていたら、ある日「西国三十三所古道徒歩巡礼地図」なる150頁になる立派な本を持ってこられ、「差し上げますから参考にして下さい」と言うことで有り難く戴いた。2万5千の地理院地図に朱線でルートが引かれ、随所に案内やトイレの位置など書かれていて、道しるべや灯籠、石仏などの参考になる写真も添えられている。
   
  これだけでも充分参考になるのだが、序文に発行者の松尾心空氏の「西国札所古道巡礼」という本が紹介されていた。昭和32年に徒歩による三十三所の法灯リレーを開始されその後何回も巡礼されているのだが、その紀行文である。入手して読んでみるとこれが随分と面白い。巡礼道の説明だけでなく、周囲の様子や一行の苦労話、古文書の紹介、伝説や歴史的な話、当時の社会的な提言や俳句、詩歌、仏教のお話しなど満載で、これほど楽しい紀行文はない。連日読み返して、是非心空さんに逢ってお話ししたいと思い、津田さんにその旨伝えると、心空さんは亡くなられて、もうすぐ三回忌という事だった。7月はじめの頃だったと思う。もう少し早く知っていればと残念がっていたときに、津田さんと心空さんの孫さんにあたる周空さんがじょんのびに来られた。お話をしている間に、両人と一緒に西国を巡礼できないかという話になった。わたしにとっては夢のような話である。しかも今行っているように日帰りで歩き繋いで回りたいということだ。勿論二つ返事で了解し、今回の西国三十三所巡礼が始まった。後日、あやべ温泉でばったりご両人に合い将に裸のつきあいができたとともに、縁ということを深く感じたものである。
 さて今回の打ち始めは周空さんが所用で津田さんと二人になったのだが、将に縁のある巡礼となった。
 7:00にじょんのびスタートの約束なんだが、津田さんは20分も早く到着、バタバタと準備する。といっても前回の反省で準備は全てできており、弁当とお茶の用意、服を着るだけだが、とにかく夜は興奮してよく眠れなかった。不安は何もないのだが、レース前夜のように何度も目が覚めた。
 行程は西舞鶴を出発して、松尾寺から青郷、高浜、本郷と行けるところまで行こうというもの。
西舞鶴市営駐車場に駐車し、西に歩き始める。高野川沿いに北上し、本町通りまで行く。遠回りだがこの辺りを起点にしたいと津田さんの言。次回成相寺から来た際に中継点になるという。丁度藤井豆腐店の辺りだ。
藤井豆腐店
 藤井さんは永年上林に豆腐を販売に来られていて、我が家も毎週購入していた。昔ながらの豆腐の味で嬉しかったのだが、数年前に上林の販売は中止になった。店長は気さくな方で、出発直後だったので寄らなかったが、寄れば良かったと思っている。道は城北中学校の先を南進し、白鳥街道に出る。伊佐津川を渡るのが二ツ橋で橋の西南に「左松の道」というなんとも風情のある道しるべがある。
二ツ橋西南の道しるべ
橋を渡ってそのまま白鳥街道を東進、車も多く工事のため歩道が使えなくて歩きにくい。保健所のあたりで左の旧街道に入る。灯籠やお地蔵さんが出てきて街道らしい。気持ちよくどんどん歩くと大きな灯籠と地蔵さんある辻に出る。ここで給水のため休憩、気温はだんだん上がってきて蒸し暑い。
 石碑、石碑(何も書かれていない)灯籠、地蔵堂のある辻から白鳥街道を渡る。
旧街道は白鳥街道の南側に移るので、この辺で府道を渡って住宅街を進む。心空さん一行は白鳥街道を歩いたようだが、福来から天台の山沿いに街道は走っているようだ。一本府道寄りの道を歩くが住宅街の新しい道で面白くもなんともない。あっという間に天台に着いて、線路沿いの小道を行く。街道は府道沿いに走っていたのだろうが、この小道は2021年11月昭和台から逃げ出した保護犬ふくちゃんを探して歩いた道だ。山道になるので地下足袋に履き替え、トンネルの上をゆく。捜索の時は秋だったので草も少なく歩きやすかったが今回は堪らない。その上倒竹も増えていて歩行困難なので府道に逃げる。白鳥トンネルの右に林道が上っており、これが白鳥峠への道だ。情報通り、「トンネル工事のため通行止め」の看板があるが、歩行は可能と判断して進む。白鳥峠は重要な峠で、お地蔵さんぐらいは有ってもいいはずだが、何の変哲も無いただの切り通しだ。やがて工事の柵が現れ、眼下では新しいトンネルが掘られている。隙間を通って竹林の中を進むと府道から派生した舗装道路に出る。東舞鶴の市街に向かうこの道は歩道も無く通行量も多くて歩くのは苦労する。線路寄りの住宅街の中が本来の街道で、所々に地蔵さまがある。西舞鶴から多くの地蔵さまに出会ったが、どれもきれいにしてあって、生花も供えられている。信仰心厚く大切に祀られているものと感心するが世代が代わったらどうなるのだろうかと不安になる。
 やがて正面に森が見えてくる、彌加宜神社(大森神社) の森だ。森に向かってどんどん歩くと、神社に至る。お参りをして、休憩。本殿の下から霊水(延齢泉)が湧き出ていて、冷たくて美味しい。
            「ひだりまつを」の道標、本殿参拝、延齢泉は冷たくて美味しい
 神社を出ると街道は東に走り、府道51号線を北に行くようだが、わたし達はJR東舞鶴駅の北にある某所に向かう。津田さんの言によると、心空さんが健在の時、このサロンで毎月正坐会というのを開いておられ、座禅や正坐で瞑想し、講話もされていたそうだ。終了後は持ち寄った酒や肴で和気藹々と楽しい催しであったとのこと。心空さんはユーモアのある方で講話と言っても冗談交じりで、皆を引きつけるお話だったということである。さてわたしが奇遇だなあと思ったのは、そのサロンのビルが2年前に偶然見つけた「みつる食堂のシューマイ」を売っているところだったのだ。ふくちゃん捜索の帰り道に看板を見つけ、シューマイを買って帰ったわけ。社長は不在だったが奥さんが帰ってこられ、サロンを案内していただいた。心空さんのお話、聞きたかったなあ。つづく
   今もシューマイは販売中、このサロンで正座会が行われていた。


 





































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































 














































































































































































 
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