晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

天狗岩から堀尾峠 2/5

2019-02-05 | 山・峠

2019.2.5(火)快晴

 前回天狗岩を目指しながらも随分北の稜線に飛び出し、天狗岩の姿の一部も見ることなく終わってしまった。読図力の無さに落胆しながらもリベンジを期して再度アタックする。正しい取り付きは解っているので、間違いなくその谷に入り、天狗岩の直下から稜線を目指すことにする。問題は天狗岩がどこにあるか知らないことだ。天狗岩で珪石の採掘を行っていたので少なくともその時には人が登っている。毎日のように通った道が踏み跡として残っているはずだ。
 2019.2.5(火)快晴
 メンバー 小原英明 工忠照幸
 タイム  五十嵐さん宅出発 10:35
      本谷分岐     10:45 右登山道へ
      発破小屋     10:55
      二股       11:00 左へ
      右岸に渡る    11:15 ミツマタ多し
      奥の二股     11:30 右へ
      最奥の二股    11:40 左へ
      稜線       12:25 12:40出発
      天狗岩のピーク  13:00
      703mピーク  13:20 13:25出発
      643mピーク  14:00 14:15出発
      川北さん宅到着  15:45  

 昨日までの雨もすっかりやみ、朝から絶好の登山日和になった。10時過ぎにじょんのびを出て浅原に向かう。五十嵐さん宅に挨拶し、車を置かせてもらう。

五十嵐さん宅から見える天狗岩。
  天狗岩取り付きの道は前回反省を活かし、第一堰堤の先を右に入る。思ったより広い道で、当時は珪石を馬車で運んだそうだ。しばらく進むと左手の樹林の中に怪しげな建物が現れる。コンクリートの小さな小屋で、屋根は無く、正面は壊れているが周囲には小さな窓がある。

怪しげな小屋 
沖縄に復帰時まで残っていたという監置所のことを思い出してドキリとしたが、まさかこの地にそのようなものがあるはずもなく、鉱山関係者の便所 かなあ、、いやいやそんなものわざわざコンクリートで作るはずも無い。よくよく考えれば鉱山で使っていた発破(ダイナマイト)の保管庫に違いない。だとすればこの道が天狗岩に向かう道だということがはっきりする。
 今回は天狗岩の採石場から703ピークを目指そうというものだ。天狗岩までは採掘の関係者が毎日通っていただろうし、年月がたっていても道が残っているはずだ。地図上には途中までしか道の破線は示されていない。それはかつて馬車が往復した道であり、天狗岩からはその道まではケーブルが張ってあったそうだ。つまりケーブルと馬車の中継場所があるはずだ。三和町川合(現福知山市)には多くの珪石鉱山跡があり、ズリ(鉱滓)やケーブルの痕跡があちこちに残っている。この谷にも痕跡が残っているだろうと目をこらして登っていくが、人工のものは何もなく、ズリらしきものも見当たらない。天狗岩は703mピークの直下にあるものとしてその部分を目指して谷を詰めていく。ところが地図上に現れない分岐が次々現れ、判断を鈍らせる。道がはっきりしている間は問題ないが、踏み跡程度になってくるとなかなか困難だ。分岐毎にタイムと記録を書いていく。後でどこを通ったか解るように。

 谷は植林の部分を除いて原生林の様相を見せ、ブナやカツラの巨木が立ち並び、近年上林で人気を集めているミツマタの群生地も見られる。谷筋のゴーロは苔に覆われ、それなりに素晴らしい景色となっている。
 天狗岩は姿を見せないまま、踏み跡は消えてしまった。水流は消え、なだらかな斜面のツメの様相となってきた。また天狗岩へは行けなかったかとがっくりくるが、一体どこへ飛び出すのだろうかと期待感が沸いてくる。
つづく

 

コメント
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