晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

骨折発生率「西高東低」

2017-10-21 | 健康

2017.10.21(土)雨

 先日京都新聞に骨折発生率「西高東低」、40歳以上の大腿骨近位部、最大2倍差、食生活が影響?という興味深い記事が掲載された。大腿骨近位部とは股関節に接する部分を指し、骨折すると寝たきりになり介護が必要となる原因となることが多い。全国平均を100として各県別の発生率を表すと、見事に西高東低を示す。女性の場合、兵庫120、和歌山118、沖縄118,奈良116,大分116でベストファイブ。
 男性は沖縄144,和歌山126,長崎126,佐賀124,兵庫121,鳥取121といった数字である。


低いのは秋田(男性63,女性65)青森(男性65,女性68)岩手(男性70,女性68)宮城(男性73,女性71)北海道(男性78,女性75)などと極端な分布を示すのである。最も低いのが秋田の男性で63,最も高いのが沖縄の男性で144と2.3倍の発生率となっている。
 極端な発生率の「西高東低」分布も不思議だが、一般に骨の健康に影響する日照時間などは発生率とは逆の状態であると思われる。記事では原因は不明としているが、食生活が影響しているかもとしている。
 しかしこれほどまでに発生率の差の出る食生活の差というのも考えにくい。分布図を見ていて気づいたのだけど、西日本の中でも発生率の低いところがあって、島根県、鹿児島県がそうである。
 北海道に東北、北関東、西では鹿児島県、島根県となるとこれは遺伝子の問題ではないだろうか。縄文人、弥生時代前期までに海を渡ってきた海人族などのいわゆる原日本人の遺伝子のなせる技ではないだろうか。狩猟採取の縄文人となれば定着農耕民と違って足腰は丈夫なはずだ。弥生時代以後大陸、半島から渡ってきた人種と混血を繰り返すわけだが、上記の地域に元来の遺伝子が色濃く残ったとして不思議ではあるまい。問題は沖縄県である。沖縄こそ海人の遺伝子が色濃く残っていると考えられるのだが、ここでは骨折率がだんとつに高いのだ。若い人なら、車に依存した生活や食べ物の欧米化など原因が考えられるが、40歳以上となるとこういうことも考えにくい。沖縄については狩猟採取でもなく、農耕栽培でもなく、漁労が中心に発展してきたと考えればどうだろう。漁民や船乗りは重労働だけど、歩くということは少ないのではないか。魚類のカルシュウム分も日光によるビタミンDも充分である。骨は丈夫なはずだけど、歩くことが少ないことによって大腿骨周辺の強化がなされなかったと考えてみた。どうだろう。
 

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