自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

野菜の冬 ~ジャガイモの表情(4)~

2014-01-21 | 植物

先日の記事で,ジャガイモが人形のようになったものやストロンで団子状につながったイモについて,わたしは「なにか自然条件が影響したのでしょうか。つくり方に問題があるのかもしれません。それとも,種イモの問題なのでしょうか」と書きました。

このことは,収穫期に触れた話題でもあり,以来ずっと気になっていたことです。なぜかといえば,昨夏はとくべつこのかたちのイモがたくさん獲れたからなのです。

収穫・保存しておいたそれらのイモから頂芽が盛んに出てきたので,改めて気になって調べているうちに謎が解けてきました。その周辺の話題を取り上げましょう。

結果からいえば,じつに簡単な話です。つくり方にもイモ自身にも問題があるわけではありません。自然条件,とくに気温と降水量に関係があるのだそうです。

こぶ状のイモができる,人形型になる,串刺ししたように鎖状になる,こういった例には,“二次生長”という専門用語が付けられているのです。一次生長が順調に続けば,かたちのよいイモができます。これに対して,生育中に高温乾燥が長く続くと,一旦生育が停止され,再び生育環境が戻ってくれば生育が再開されます。結果,別のイモが付け加わるような感じで新しいイモが出現するらしいのです。

これには合点がゆきます。ということは,ジャガイモは高温とか,乾燥とかが苦手だということです。アンデスや北海道などの冷涼な気候は,この点,ジャガイモの生育にはもってこいなのでしょう。

我が家にある人形型のジャガイモを見ると,すべてが二次生長でできたイモの頂部から芽が出ています。これが頂芽であることは明らかです。


下写真の頂芽は,異様な徒長ぶりです。長短さまざまな芽が密生しています。 

 
小さなイモなのに,二次生長によるイモができています。その頂部から頂芽が勢いよく伸びています。芽の途中には節がいくつかあって,本来葉の出る位置がわかります。


話が飛びますが,表皮の赤いジャガイモは芽も赤くなっています。イモは茎,芽も茎。かたち,姿こそ違っていますが,どちらも茎として似通った性質を持っているのです。

人形型のジャガイモから,“知”の世界が広がります。 

 


“花と実(タネ)”とジャガイモとわたし,よもやま話(10) 

2014-01-20 | 随想

その5。チューリップの実生実験のことで。

この花は春の花壇を彩る代表的な園芸植物です。「咲いた 咲いた チューリップの花が……」ということばで始まる童謡『チューリップ』は,どの世代にも歌い継がれています。このことだけでも,「なんと愛着の湧く,国民的な花なのだろう」という感じがします。チューリップは花壇の花としてわたしたちのこころにすっかり溶け込んでいます。

学校では小学校一年生が学習の一環として一人一鉢栽培する例が今もたくさん見られます。一昔前は,どの学校でも同じ風景が見られたのではないでしょうか。チューリップの気持ちを察すると,人間との付き合いを光栄に思っていることでしょう。美しさを極限にまで引き出した人間の技に感謝しているかもしれません。

さて,チューリップは,球根で殖やす植物でありながら,なかなかおもしろい素材としての側面をもっています。大きな花弁・顎に包まれて,はっきり確認できる大きめの蕊が収まっています。蕊があれば基本的には結実すると考えてよいでしょう。しかしながら,種子ができるとはほとんど意識することがないふしぎな植物でもあります。

なぜなら,開花して花が萎れる頃になると,たいてい花を摘んでしまうからです。摘んで捨てます。理由は,そのまま放置すると光合成によって葉でつくられる養分が新しい球根を肥らせる方に使われず,子房を大きくする方に回るからなのです。球根を少しでも肥らせるには,開花後,できるだけ早く摘み取って養分が無駄に使われないようにする必要があります。球根の産地では,蕾の段階で惜しげもなく摘み取っています。

チューリップは園芸植物なので,毎年,前年に育った球根を植えて栽培します。繰り返し,球根を植えて同一種を維持し続けます。丈夫な球根ができて植え付け,それが冬を越せばたった一年で立派な花を付けます。というわけで充実した球根,つまり“種”球根を確保するには,人為的に子房を摘み取る作業を行わなくてはなりません。

では,これに逆らって次のようにするとどうなるでしょう。チューリップだって品種改良は人工授粉を媒介にして種子を得ることを原則にしていますから,花の摘み取りをしないままにしておくのです。場合によっては,自分の手で異品種の花粉をメシベの先(柱頭)に付けるといいでしょう。自然に任せておいても,それなりの受粉率が得られます。もちろん,訪花昆虫のお蔭なのですが。

受粉がうまくいけば,やがて子房が膨らみます。うんと膨らみます。これが実であり,別名莢(さや)と呼ばれているものです。熟してくると,茶色くなって縦に裂け始めます。中は部屋に分かれていて,種子が行儀よく重なるようにして詰まっています。一つひとつの種子は扁平なかたちをしています。肉眼で見ると,中央に胚がくっきり確認できます。


こうした話は子どもの好奇心を引き付けます。実物がなければ画像を見せるだけでも効果があります。そうして,「チューリップは球根で殖える」という当たり前の事実を問い直し,植物の繁殖なり再生力なりについて深く考え直すきっかけを与えるのです。それは常識を覆すネタと表現してもいいでしょう。

わたしは,大きく膨らんだ実を探して回った経験,プランターや花壇で実を大きく育てた経験が何度となくあります。一つの実に詰まった種子は同じ遺伝子ですが,同一株でできる球根のそれとは異なっています。つまり,交配種,まだ花を見ぬ新品種ということになります。


ところで,この種子をいつ植えるか,です。ふつうなら,初春です。暑い夏は休眠状態なので,播種しても発芽しません。これを強制的に発芽させれば,その年の内に発芽の有無だけは確認できます。

というわけで,わたしはジャガイモの場合と同じように冷蔵庫作戦を行いました。種子を冷蔵庫に一定期間入れて“冬”を経験させ,無理に目覚めさせるのです。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その288)

2014-01-19 | ジャコウアゲハ

1月19日(日)。今朝の最低気温-2.0℃。起きて外を見ると,一面の雪景色。強い寒波が襲来するとの予報どおり,雪が積もりました。5cmほどだったでしょうか。

急いで庭に出て,ジャコウアゲハの蛹のところに行きました。我が家で確認できている蛹のうち,雪が降り積もる場所にある個体を見届けるためです。そして,そこに雪が積もっている姿を記録しておこうと思いました。

ブロック塀に付いた個体一つに,雪がほんのすこし積もっていました。レンズを通して見ると,寒々とした風景でした。


越冬する際,個体が受けるダメージといえば寒さと水分でしょう。低温は当然ですが,水分が体内に入るようなことがあってはもう致命的。体内が凍る事態はなんとしてでも避けなくてはならないと思われます。

今どきの蛹には,どんなしくみが隠されているのでしょうか。水分が滲みこまない構造って,どんなふうになっているのでしょうか。

そんなふしぎを感じながら,大急ぎで写し終えました。そして,食事を済ませて日曜日ながらしごとに出かけました。

 


野菜の冬 ~タマネギの表情~

2014-01-19 | 植物

軒下に,昨夏収穫したタマネギを吊るして保存しています。近頃になって,芽がニョキッと出始めました。 これは,「早く食べないと,旬を逃すぞ!」っていう注意信号です。


野菜は,食べる部分により果菜,葉菜,根菜に分類されています。タマネギは,このうちの葉菜の仲間です。確かに「タマネギの“球根”」といういい方をする場合がありますが,“根” ではなく,葉の玉というのが正解です。葉の基部が鱗葉となって太り,その結果球になっていることから考えると,正確には「タマネギの“球葉”」といったところでしょうか。ふつうは,鱗茎球根と呼ばれています。

球を縦方向に二分して,断面を見るとそのことが理解できます。茎は葉の基部に,ずんぐりと収まっています。とても短いので,短縮茎とも呼ばれています。茎の底面には根が生えていた形跡が残っています。結局,わたしたちは肥大した葉を食べていることになります。

 

 
ところが,このことが意外に理解されていないようなのです。わたしがかかわっている野菜作り体験事業で,タマネギの植え付けに参加した親子に聞くと,正解はありませんでした。全員が「根」あるいは「茎」という答えでした。

タマネギをこのまま放っておくと,もちろん旬が過ぎて,かたちが崩れていきます。縮んで腐りかけるのです。縮んだ部分にあったはずの養分は,葉を伸ばすために使われていきます。タマネギも時期が来れば,休眠から覚めて,なんとか生き抜こうとします。葉を伸ばして花を付けようとするのです。

 


この葉はふつうに食べられます。人はこういうものに意外と目が向かないのですが,けっして無駄にしないことです。 朝の味噌汁に入れれば,また一味違ってきます。

 


“花と実(タネ)”とジャガイモとわたし,よもやま話(9) 

2014-01-18 | 随想

一週間で結果が見え始めました。種子が割れてきたのです。「こんなに早く結果が出るとは!」とびっくり。そのうちにウチワサボテンからは双葉が出てきました。双葉のない種類のサボテンもありました。これは本来の双葉が退化しているからです。全体の印象から見ると,確かにサボテンは双子葉植物だと思える発芽ぶりでした。


発芽率はバッチリ。それほどに確かな結果だったのです。下写真はウチワサボテンの発芽状況です。花が咲けば種子ができ,種子は子孫を残すために発芽能力を失っていないことが確認できたのです。

 


やがて,双葉の間から棘が覗き始めました。さらに日が経つにつれて,棘部分が棒状に伸びてきました。柱状のサボテンの誕生です。これがウチワサボテンに変化していくのかと思うと,ふしぎな感じがしてきました。また,『サボテンの実生』の表紙写真と同種の球状サボテンも同じ経過をたどりました。

 


その後,ウチワサボテンはすこしずつ団扇状に広がっていきました。そして,数年後には,いかにも名にふさわしい姿になったのです。一方,他の品種で,ソフトボール程の大きさの球状に成長したものもありました。立派なサボテンでした。

百聞は一見に如かず,です。余談ですが,発芽実験の結果については,他の素材と併せて教材開発を編集の柱にしている雑誌に寄稿しました。栽培家の間では当たり前の事実であっても,教育現場で教材づくりをしている教師たちにはそうではありません。この事実を広く伝えたいと願ったのでした。幸い好評を得て,結果としてはよかったのではないかと感じています。

サボテンもやはり種子植物なのです。

 


野菜の冬 ~ニンジンの表情~

2014-01-17 | 植物

ダイコンが“大根” という漢字が当てられている理由は想像できますが,ニンジンが“人参”である理由については「ちょっと待てよ」と立ち止まってしまう人が多いはず。わたしもその一人でした。

ニンジンはセリ科植物のなかまです。セリ科には,このほか身近なものではパセリやハナウドなどがあります。これらには共通してキアゲハが産卵に訪れます。

“人参”なる漢字は,ウコギ科の朝鮮人参からきたといわれています。朝鮮人参は高級な薬草ですが,根のかたちが人(頭・手・足)を連想させるものが最上だとされていたことによって,“人参”の文字が与えられたのだそうです。簡単にいえば,薬用人参から発した文字が野菜人参に転用されたというわけです。

このニンジンが今,畑で育っています。 主根の周りに生えた側根がたくさん付いたまま掘り起こせたらおもしろいのですが,今回はそこまではこだわりませんでした。

 

ニンジンは長いので,分割して写真に収めました。 

 

根の先の方まで側根があります。 

 

もっと先にも付いています。 

 

水をかけながら,すこしずつ丁寧に掘り上げるともっともっと側根が残るでしょう。しかし,そうなると土が残りません。側根は水を浴びて,自然な姿が壊れてしまうでしょう。ありのままに近いかたちで撮影するには,時間をかけて生えている状況に近いすがたをできるだけ再現する必要があります。

 

写真の世界は奥深いものです。

撮影した後,ふつうなら捨てる根元付近の茎を水に浸して,水栽培に使いました。冬の台所をほんのすこし元気付けます。

 


野菜の冬 ~ハツカダイコンの表情(2)~

2014-01-16 | 生物

すこし付け加えておきます。

下写真のハツカダイコンのことでわかったことです。地上部に突き出た部分はゴツゴツしていて,いかにも硬そうです。これは木質化しかけていることによります。

 


これを引き抜くと,太い根の部分が16cmありました。 


じつに凹凸の激しい肌をしています。旬をとっくに過ぎた姿です。

ここで一つの発見をしました。ダイコンはあくまで野菜です。つまり食材です。このまま春まで置いておくと,素が入るだけ。それで,今のものは食べられないか,切って確かめてみることにしました。 


すると,切り口が意外に新鮮な色をしているのです。これはもしかして食べられるかもしれないと思い,味噌汁に入れてみることにしました。皮をしっかり剥いて,刻んでから使いました。出来上がった結果にはなんら問題はなく,軟らかいのです。家族にも好評!

今の時期,ハツカダイコンはかたちがよくなく,表面がデコボコしていて料理はしにくいのですが,舌触り,味はまだ大丈夫。元来,皮のまま食べますが,それができないことを承知していれば,まずまず食することができます。

そんなわけで,素が入るまで,自給自足の食材としてありがたくいただくことにしました。 

 


野菜の冬 ~ジャガイモの表情(3)~

2014-01-15 | 植物

品種は男爵。かたちが丸いので,他の品種と区別がつきます。

窪んでいるところは目(葉腋)です。そこから芽を覗かせています。まだ出ていない目もありますが,いずれそこからも芽が出てきます。 


目は大きく窪んでいます。植える前,この目の部分が付いていることを確認しながら,イモを分割していきます。

ストロンのちょうど反対側,頂端部に,頂芽がはっきり出ています。その他の目部分からは,側芽がたくさん出始めています。


下写真のイモの表面は薄っすらと緑がかっています。収穫したときは黄色っぽかったのに,日が経つとこんなふうになるイモもあります。暗い所に置いたつもりなのですが,弱い光が当たる場所でした。やはり,光を感じたのでしょう。敏感なものです。 

 


農家では,ふつう,市販されている種イモを購入します。種イモは本場北海道産のものです。家の畑で収穫したイモを,種イモに回すことはほとんどありません。話によれば,収穫したイモを繰り返し種イモに使っていると,年を追ってイモが小型化していくのだそうです。

わたしも市販のイモを買います。しかし,萌芽が芳しくないときもあります。そんなときは,急きょ収穫イモを使います。それでも,結構間に合います。間に合うというのは,イモが小さくなったという感じはしないということです。情報は役立ちますが,頑なに信じ込まない方がいいようです。いろいろ試して,自分で合点できればいいのです。 

 


“花と実(タネ)”とジャガイモとわたし,よもやま話(8)

2014-01-14 | 随想

そうそう,もう一冊,たいせつな情報を提供してくれた本があります。これも忘れられません。先に,ご紹介した『ジャガイモの花と実』(板倉聖宣著/国土社刊)です。むしろ,この本がサボテンの“ふしぎ”を示唆し,わたしの追求を刺激したといってもいいかもしれません。

本ではジャガイモの花と実の関係を解き明かす材料として,サボテンやチューリップ(後日取り上げます)が取り上げられています。

サボテンについては,品種改良の観点からかなり詳細におもしろい話題が紹介されています。それは,アメリカの育種家バーバンク(1849-1926)についてのエピソードです。棘のないサボテンをつくり出すことができないか,それが彼の関心事でした。バーバンクはジャガイモの品種改良でもよく知られた人物で,棘なしサボテンの研究でも名を遺しています。

そのサボテンは『バーバンク団扇(うちわ)』と名付けられ,サボテン愛好家にはよく知られているようです。バーバンクが棘なしのウチワサボテンを作ろうとした狙いは,それを家畜の飼料にしようというところにありました。合点できます。

サボテンの実生のことが気になっていた頃,わたしの身近にもウチワサボテンがあるのを思い出しました。意外なことに,周辺が見えていなかったとは! そこに行くと実がちょうどできていました。「これはしめた!」と,ゾクゾクッとしました。実を開くと,平たいかたちをした種子が詰まっていました。

 

 

赤紫色の実に入った種子を見ると,確かに種だという感じです。大きな実なので,比較的大きめの種子が入っています。 

 


「よし,これを植えればいいんだ」とわくわくしてきました。

播種期の春を迎え,砂を入れた植木鉢を用意してこれまでに準備してきた種子を植えました。植えるといっても,砂の表面にばら撒いた上で,鉢底から吸水し,その後ティッシュ・ガラス蓋を重ねて載せるだけです。種子の上に砂をかけるのは禁物。実に簡単!

 


野菜の冬 ~ハツカダイコンの表情(1)~

2014-01-14 | 生物

ハツカダイコンはアブラナ科に属する植物で,根が球状,楕円状,色が赤,白,紫など変化に富んでいます。ダイコンらしい食感があって調理が簡単なので,わたしは好んで栽培しています。

他のダイコンと同じように暑さを苦手とする植物なので,ふつう,秋に入ったばかりの頃に播種します。高原野菜が冷涼な気候を利用して作られ,ダイコンもその一つであることを思うと理解できます。

9月に蒔いた種が育ち,1カ月が経った頃から,食卓にずいぶんのぼりました。直径2cmの丸いダイコンは,まことに愛嬌があります。わたしの弁当の食材にも毎日のように登場しました。

種子一袋には十分な量の種が入っているので, 家族では食べ切れないほど収穫できたことになります。それで,食べ切れない分をそのまま放っておくと,根がどんどん大きくなってきました。冬の寒さには滅法強いので,株は枯れることがありません。霜が降りて雪が積もる今も青々と葉を付けています。

地表に現れた根がずいぶんおもしろい表情を見せています。ゴツゴツの肌。


パカッと割れた肌。


「これはおもしろい!」というわけで,引っこ抜いてみました。なるほど,これはおもしろそうです。地上部の表面はゴツゴツして褐色を帯びています。縦横に溝ができて,木質化し始めています。調理に最適なダイコン模様がすっかり姿を変えています。

下写真の根は,長さが20cm。側根が一列に並んで,先まで続いています。大きな根から,あちこちばらばらに生えているわけではないのです。見た目にはわかりにくても,特徴はダイコンそのもの。おもしろい,おもしろい。


こちらのダイコンは,長さ17cm。やはり,側根が 行儀よく並んでいます。


畑のハツカダイコンを一部,このまま春まで置いておこうと思っています。花を見たいのです。このページにアクセスしてくださっている方の中でも,自分の目でハツカダイコンの花を見たという方はそう多くないでしょう。

ずっと以前の話。5年生の理科学習で,Tさんがいいました。「カイワレダイコンって,このまま成長していったら,花が咲くのかなあ。咲くとしたら,どんな花が咲くんだろう」と。カイワレは花が咲くから種子ができ,その種子を蒔いて栽培するのですが,それは一つの理屈です。Tさんは実際に見たことがないので,確認したいという気持ちだったのです。結果はたいへん印象深いものでした。このことを,今思い出しました。

理屈ではわかっていても,ほんものが見たいと思う例は意外とあるものです。ハツカダイコンのような例は,ごく簡単に確かめることができます。今育っているのですから,放置しておけばいいだけです。まずは確認することにします。