品種はメークイン。長細いかたちをしている,お馴染みのジャガイモです。煮崩れしにくいので,いろんな料理に使われています。わたしの畑では,男爵よりもずっとたくさん栽培しています。
あちこちの目から,萌芽が始まっています。丈夫な芽,頼りない芽,いろいろです。
元のイモのでき方が変化に富んでいて,おもしろいかたちになっています。こうしたかたちをしたものができるのは,栽培農家にとっては望ましくないはず。なにか自然条件が影響したのでしょうか。つくり方に問題があるのかもしれません。それとも,種イモの問題なのでしょうか。
しかし,ジャガイモの“ジャガイモらしさ”を確認できるという意味では,おもしろさがあります。とにかく,養分を茎に貯めようとはしているのですから。下写真のイモは,左側の方から伸びてきたものです。養分の貯蔵を途中で停止して,さらにストロンを伸ばしたのです。塊茎の先,つまり頂端部に芽がかたまって付いていることから,このことがわかります。
そういう視点で見ると,下写真のイモではストロンが左に付いていたことが一目瞭然です。
表面からよく似た芽が出始めています。
たった一本だけ,たくましい芽が出てきています。その周りからストロンが伸びようとしています。
ストロンがはっきり残っているイモがありました。
なんともない見慣れたイモなのですが,こうして芽を仲立ちにして観察すると,ストロンがどう付いていたか,芽がどこから出るか,芽がかたまって出るのはどこか,そんなことが理解できます。芽が出ていないイモを見ても,それが手に取るようにわかり始めます。
メークインもまた,長い芽を伸ばしていました。