自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その288)

2014-01-19 | ジャコウアゲハ

1月19日(日)。今朝の最低気温-2.0℃。起きて外を見ると,一面の雪景色。強い寒波が襲来するとの予報どおり,雪が積もりました。5cmほどだったでしょうか。

急いで庭に出て,ジャコウアゲハの蛹のところに行きました。我が家で確認できている蛹のうち,雪が降り積もる場所にある個体を見届けるためです。そして,そこに雪が積もっている姿を記録しておこうと思いました。

ブロック塀に付いた個体一つに,雪がほんのすこし積もっていました。レンズを通して見ると,寒々とした風景でした。


越冬する際,個体が受けるダメージといえば寒さと水分でしょう。低温は当然ですが,水分が体内に入るようなことがあってはもう致命的。体内が凍る事態はなんとしてでも避けなくてはならないと思われます。

今どきの蛹には,どんなしくみが隠されているのでしょうか。水分が滲みこまない構造って,どんなふうになっているのでしょうか。

そんなふしぎを感じながら,大急ぎで写し終えました。そして,食事を済ませて日曜日ながらしごとに出かけました。

 


野菜の冬 ~タマネギの表情~

2014-01-19 | 植物

軒下に,昨夏収穫したタマネギを吊るして保存しています。近頃になって,芽がニョキッと出始めました。 これは,「早く食べないと,旬を逃すぞ!」っていう注意信号です。


野菜は,食べる部分により果菜,葉菜,根菜に分類されています。タマネギは,このうちの葉菜の仲間です。確かに「タマネギの“球根”」といういい方をする場合がありますが,“根” ではなく,葉の玉というのが正解です。葉の基部が鱗葉となって太り,その結果球になっていることから考えると,正確には「タマネギの“球葉”」といったところでしょうか。ふつうは,鱗茎球根と呼ばれています。

球を縦方向に二分して,断面を見るとそのことが理解できます。茎は葉の基部に,ずんぐりと収まっています。とても短いので,短縮茎とも呼ばれています。茎の底面には根が生えていた形跡が残っています。結局,わたしたちは肥大した葉を食べていることになります。

 

 
ところが,このことが意外に理解されていないようなのです。わたしがかかわっている野菜作り体験事業で,タマネギの植え付けに参加した親子に聞くと,正解はありませんでした。全員が「根」あるいは「茎」という答えでした。

タマネギをこのまま放っておくと,もちろん旬が過ぎて,かたちが崩れていきます。縮んで腐りかけるのです。縮んだ部分にあったはずの養分は,葉を伸ばすために使われていきます。タマネギも時期が来れば,休眠から覚めて,なんとか生き抜こうとします。葉を伸ばして花を付けようとするのです。

 


この葉はふつうに食べられます。人はこういうものに意外と目が向かないのですが,けっして無駄にしないことです。 朝の味噌汁に入れれば,また一味違ってきます。