我が家には,竹を植えた植木鉢が三つあります。そのうちの一つに,ジャコウアゲハの蛹が二つ付いています。位置は竹の葉です。蛹があるのに気づいて観察を続けていると,一週間で色がグンと変わってきました。
そして,9月8日(日)早朝,どうやら羽化を迎えた様相でした。しかし,わたしは勤務となっていましたので,羽化を見届けることはできず,出かけました。
夕方帰ってみると,予想どおり羽化し終えており,さらにびっくりしたことに殻のすぐ横で交尾中のペアが葉にとまっていたのです。たぶん,どちらかは羽化したばかりの個体なのでしょう。成虫は産卵という役割を果たすために生まれてくるわけですから,羽化すればすぐに卵を産む準備にかかります。オスとメスが速やかにうまく出合えるといいのですが……。
たまたま我が家がその出合いの場になっただなんて,なんとハッピーなこと!
翌朝(9月9日)見ると,まだ2個体はそのままの姿でした。朝の光と風を心地よく感じながら撮ったのが下の写真です。左に蛹の殻が写っています。
近づいて撮りました。腹部の大きさ・色,翅の色の濃さ,紋の色合いなどから,上がメスであることがわかります。
このペアは,昼前にはいなくなっていました。使命を果たすために生きるいのち。その営みは,神々しく見えます。