自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その271)

2013-09-13 | ジャコウアゲハ

我が家には,竹を植えた植木鉢が三つあります。そのうちの一つに,ジャコウアゲハの蛹が二つ付いています。位置は竹の葉です。蛹があるのに気づいて観察を続けていると,一週間で色がグンと変わってきました。

そして,9月8日(日)早朝,どうやら羽化を迎えた様相でした。しかし,わたしは勤務となっていましたので,羽化を見届けることはできず,出かけました。

夕方帰ってみると,予想どおり羽化し終えており,さらにびっくりしたことに殻のすぐ横で交尾中のペアが葉にとまっていたのです。たぶん,どちらかは羽化したばかりの個体なのでしょう。成虫は産卵という役割を果たすために生まれてくるわけですから,羽化すればすぐに卵を産む準備にかかります。オスとメスが速やかにうまく出合えるといいのですが……。

たまたま我が家がその出合いの場になっただなんて,なんとハッピーなこと!

翌朝(9月9日)見ると,まだ2個体はそのままの姿でした。朝の光と風を心地よく感じながら撮ったのが下の写真です。左に蛹の殻が写っています。

近づいて撮りました。腹部の大きさ・色,翅の色の濃さ,紋の色合いなどから,上がメスであることがわかります。

このペアは,昼前にはいなくなっていました。使命を果たすために生きるいのち。その営みは,神々しく見えます。 

 


ヤマトシジミの卵と1齢幼虫と(後)

2013-09-13 | ヤマトシジミ

『ヤマトシジミの卵と1齢幼虫と(前)』 で載せた卵について,続き話をします。

2つの卵がかたまって産み付けられていたので孵化をたのしみにしていたところ,なんと,その写真を撮った翌日の朝,すでに孵化し終えていたのです。

下写真は,孵化前日の夜に撮影しました。 

下写真は翌朝のものです。すでに二個とも孵化していて,近くに1齢幼虫が一匹だけいます。体長は1mmにも満たない大きさです。それがじっとしていました。惜しいことに,また孵化場面を撮り損ないました。これまでの経験から卵が黒っぽく変色するとばかり思っていたのに,今回はそういうはっきりした変化は見られませんでした。 

トリミングして拡大すると,幼虫の特徴がよくわかります。長い毛で全身が覆われ,透明感のあるからだをしています。孵化後,何時間経っているのでしょうか。 

ほぼ同時に孵化したわけですから,たぶん,同一のヤマトシジミが産んだ卵だったのでしょう。

このよう幼虫を飼うことはたいへんやさしいので,このまま置いておくことにします。羽化に至る変化についてはすでに観察済みなので,変化についてはゆっくり見届けるつもりです。なお,肝心の記事『ヤマトシジミの幼虫』は8月7日付けの(2)で休止状態になっています。近く再開して,羽化場面(劇的!)までをたどる予定です。