自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

クロアゲハ,幼虫から蛹へ(3)

2013-09-05 | クロアゲハ

表皮の皺が一気に目立ってきて,いよいよ脱皮直前です。腹脚があった部分が後方に送られているのがよくわかります。 

背が裂けて,胸脚部分が送られ始めました。

からだの前半分が現れました。 

脱いだ皮が帯糸を過ぎていきます。 

ほぼ全身が現れました。なんと微妙な,複雑な色合いなのでしょう。 

からだをクネクネさせて,皮を落とそうとしました。そのとおり,皮はスウーッと落ちていきました。 

ここまで,変態は順序よく滞りなく推移しました。この個体は褐色型の蛹になりました。時期からいえば,9月にはこれが羽化することが期待できます。結果はどうでしょうか。

 


ジャコウアゲハ観察記(その266)

2013-09-05 | ジャコウアゲハ

『アゲハの庭園』では今,3化目の幼虫がどんどん蛹化しています。秋の気配が漂うのに合わせるかのようです。

観察していると,発見することは尽きません。新しいことを知ることは,どの年齢でもこころを躍らせるものだという気がしています。わたしなど,まったくの“子どもごころ”の塊りじゃないかと自覚しているほどで,些細な事実も見逃さないで驚いている始末です。あれにも驚き,これにもびっくり,なんて感じで過ごしています。

驚いたことの中から,蛹の大きさにもいろいろある,ということを記しておきましょう。ずっと以前に,成虫の大きさに著しい個体差が存在することを書きましたが,それの前蛹版です。

写真のように,はっきり体長が違っています。2,3mm程度違うようです。 

さて,これが何から来ているのかという点になると,わたしには断定できません。推測の域を超えないので,無責任な想像にしかなりません。想像でもそれが解釈として成り立ちうるかもしれないと思い,敢えて,解釈をしてみましょう。

解釈その1。摂取した栄養に開きがあるためではないか。これは当然考えられます。よく似た例に,カブトムシが挙げられます。異なった種類かと思われる程に,大きさが違ったものがあるのです。どうやら栄養に差があるようなのです。

解釈その2。脱皮回数が違うのではないか。 幼虫はふつう4回脱皮します。もしかすると,小さい方は1回少ない3回だったのかもしれません。つまり,なんらかの理由で4齢幼虫が大急ぎで蛹化する事態を迎えた可能性があります。

解釈その3。単なる個体差にすぎないのかも。どんな生きものも個体差があって当たり前です。小さめの幼虫は他にもありますから。その延長で考えれば,そんなにふしぎではないのかもしれません。

その後の様子は次のとおりです。まず,右の個体が蛹化。

次に左の個体が。やっぱり大きさにはっきりした違いが見られます。 

この分だと,成虫の大きさも違うはず。 いずれ報告しましょう。