自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その248)

2013-07-23 | ジャコウアゲハ

ジャコウアゲハが絹糸を出す器官と,出している様子をなんとかきちんととらえることができないか,今,そのことに関心を向けています。

糸を紡ぎ出す瞬間を見るのは度々でも,その光景を写し撮るのはなかなかたいへんなものです。とくにレンズの向き加減が問題だったり,前胸に付いた胸脚で糸を送るのでどうしても死角ができたりして,タイミングを逃してしまいがちです。

今回,素焼きの植木鉢側面で蛹化した個体で,その直前の作業をなんとか撮ることができました。使ったレンズはマクロ105mmとテレコンバーター(×2)の組み合わせです。

糸が白く光っています。尖った突起の先から出てくるのがわかります。それが胸脚2本の間を通って送り出されていきます。 

姿勢の関係で緩やかにカーブを描いていた糸が,ピンと張られています。からだの動きでこういう瞬間が反復されます。ピンと伸びるのは,ふつうからだを後ろに反らし気味になるときです。 

極細の糸が胸脚の間を通って伸びています。この糸が束ねられて太くなります。その一部がからだに見えます。これは帯糸です。 

カメラのレンズで見える極小世界の妙が伝わってきます。「ほほう!」の世界です。