屯田物語

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額田王

2009年02月10日 | 


万葉集は7世紀後半から8世紀後半頃にかけて編まれ、日本に現存する最古の歌集で、
天皇、貴族から下級官人、防人など様々な身分の人間が詠んだ歌を4500首以上も集めたものである。


三日前のNHKの特別番組「万葉集」・・
そのなかで万葉集人気ベストテンの歌が発表されたが、第一位は額田王の”茜指す・・”であった。

 茜指す紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る      額田王
 紫の匂へる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも      大海人皇子


額田王は天智天皇(中大兄皇子)と天武天皇(大海人皇子)の二人から愛された。
彼女がこの歌を詠んだときは三十路を越えていたというから、
余程に美しい方であったのだと思う。

額田王は”熟田津・・”もベスト六位であった。

 熟田津に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬいまは漕ぎいでな

これは中大兄皇子が百済救援のために熟田津から出兵(白村江の戦い)したときに詠まれたものである。

額田王を巡る中大兄皇子と大海人皇子の三角関係、
そして大友皇子(天智天皇の子)と大海人皇子の皇位継承を巡る争い(壬申の乱)へ歴史はつながってゆく、
そんな古代史の絵巻物に興奮を禁じえないのである。