久しぶりに屯田防風林のなかを歩いてみる・・
はやい季節の流れは急ぎ初夏を通り越そうとしているようであった。
黒澤明と三船敏郎のコンビ第一作・・
「酔いどれ天使」
ぎらぎらした眼の光が異様な三船の表情と、
志村喬の底から絞りだすような声にひき込まれてしまった。
時代は昭和24年、
終戦直後の街はどこもどぶ川の匂いが漂っていた時代であった。
医者が卵を買うシーン、その値段は18円/個となっていた。
学生時代は生卵のお尻に小さな穴を開けて吸い込んだものである。
それが一日の貴重な栄養源であった。
日にコッペパンと生卵一つ・・
そういう生活が今更ながら懐かしく思える年齢になってきた。