屯田物語

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立原道造 夏花の歌

2007年03月28日 | 日常
 

四ケ月ごとの内視鏡検査がおわって、
いつもの書店で本を読みながら、珈琲を飲む。
不安な時間のあとの一時の安堵感、いまのわたしにはこれがなにものにも代えがたい。

「立原道造の詩集」から・・
夏花の歌 その二


あの日たち 羊飼ひと娘のやうに
たのしくばっかり過ぎつあった
何のかはった出来事もなしに
何のあたらしい悔ゐもなしに

あの日たち とけない謎のやうな
ほほゑみが かはらぬ愛を誓っていた
薊の花やゆふすげにいりまじり
稚い いい夢がゐた---いつのことか!

どうぞ もう一度 帰っておくれ
青い雲のながれてゐた日
あの昼の星のちらついてゐた日・・・
あの日たち あの日たち 帰っておくれ
僕は 大きくなった 溢れるまでに
僕は かなしみ顫へてゐる



「第三の男」のラストシーン、あのような女性のうしろ姿を撮りたかった。。
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