らんかみち

童話から老話まで

NHK朝ドラの功罪

2006年10月17日 | エンタメ
 今NHKで毎朝放映されている「芋たこなんきん」は、どうやら女性作家の物語らしいというのは分かったが、正直言うと、林真理子さんの自伝小説かと思っていたらさにあらず。田辺聖子さんの自伝的小説らしいのだ。

 田辺さんのドラマは何度か観たけど、そりゃ面白い。きっと作家本人が面白い人なんだろう。だからわざわざ藤山直美さんを起用する必要は無いと思う。真鍋かおりさんがヒロインを演じても、菅野美穂さんが演じても面白いものは面白いのであって、喜劇役者を起用したのは「武士という侍が馬から落ちて落馬した」みたいなしつこさを禁じえない。制作側が、大阪といえばこってりしたお笑いでなければいけない、と思っていうのだとしたら、それは少しばかり前の考え方ではないのだろうか。

 あのドラマの脚本は前回の「純情きらり」をはるかにしのぐ出来だと思う。なのにどうも感情移入できないのは、ヒロインが林真理子級だからではなく、年齢の設定にかなり無理があるからだろう。それに主役級の役者を揃えたために、いったいだれが主役なのか分からなくなってしまったのもある。マカロニ・ウェスタンじゃないけど、あのドラマは大阪発、東京向けのドラマに思えてならない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿